大きな企業に入れば、定年退職まで一定以上の収入が続き、その後も順調に出世、安定した未来が続く…という時代は、遥か昔。

ここ10年で日本の就職状況や働き方はガラリと変わり、「終身雇用」「年功序列」といった概念は薄くなりました。

どんなに大きな企業でも、安定した未来は保障されなくなったのです。

そんな時代の中で重要視されるようになったのが、「自分はどのような人生を送りたいか」「どんな仕事に向いているか」という問いかけ。

大きな組織に身を委ねる生き方・働き方ではなく、自分を主にした生き方・働き方が重要とされるようになりました。

会社がキャリアを決めていた時代から、個人でキャリアを決める時代に移り変わった今、避けては通れない「キャリア形成」について、一緒に考えていきましょう。

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キャリア形成とは?

まず、「キャリア」と聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

キャリアウーマン、キャリアコンサルタント、キャリアアップなど、仕事に関することを思い浮かべる方が多いかもしれません。

もちろん、それも間違いではありませんが、実は「キャリア」という言葉には、「轍(わだち)」という意味があります。

轍とは、車輪が道の上を通った後、道にできる車輪の跡のこと。

それを踏まえて「キャリア形成」という言葉について考えてみると、「通るべき道筋を形成する」ということを表します。

つまり、「どのような道筋を通ってゴールへ向かうかを考える」ということなのです。

例えば、医者になりたいという人がいたとします。

その人が医者になるためには、ざっくりですが医学部への進学、国家試験の合格、病院への就職が必要ですよね。

このように、ゴールに向かって必要なスキルや資格について考えることを、キャリア形成というのです。

キャリア形成はなぜ大切なの?

冒頭でも述べたとおり、今は組織にキャリアを委ねられる時代ではありません。

何がしたいか、どういう人生を送りたいかを自ら決め、切り開いていくことが必要とされる時代。

それはつまり、個々の実力が重視される時代でもあると言えます。

組織に属するにしても、個人で活動していくにしても、「私はこれができる」という能力なしでは生きていけません。

だからこそ明確な目標を決め、その実現に向けて必要な資格や能力を身につける「キャリア形成」という考え方が大切なのです。

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キャリア形成はどうやって考えるの?

では、キャリア形成はどのように考えていったらいいのでしょうか。

キャリア形成とは、「ゴールに向かって必要なことを考える」ことですから、まずはゴールが必要ですよね。

具体的な職業があればその職業を、または正社員、派遣社員といった雇用形態でも構いませんので、ゴールを設定します。

その上で、そこにたどり着くために必要な資格やスキルを洗い出しましょう。

それが明確になったら、後は実行に移すだけです。

具体的な職業がなければ、自分にはどんな仕事が向いているか、こちらから相談してみると良いでしょう。

キャリア形成で悩んだ時にやるべき5つのこと

とはいえ、目標ややりたいことがなくて悩んでいるという人も多いかと思います。

また、目標はあるものの、それが定まらずに悩んでいるという人もいるのではないでしょうか。

そんな方は、キャリアの方向付けとして以下を参考にしてみてください。

ロールモデルを見つける

「ロールモデル」とは、行動や考え方が自分の模範となる人のこと。

つまり、お手本にしたい人や憧れの人のことを指します。

バリバリ仕事をこなす人でも構いませんし、家事や育児と仕事を両立しながら働く人でも構いません。

もし身近にいなければ、歴史上の人物や有名人でもOKです。

「あの人の働き方って素敵だな」と思う人を見つけ、その人の職業や働き方について考えてみましょう。

そして、そこに近づくためには何が必要かを考えていくと、自然とキャリア形成を行うことができます。

もし、お手本にしたいロールモデルが見つからない場合は、こちらの転職エージェントで相談してみると良いでしょう。

自分にできることを考える

「やるべきこと」を見つけるためにも、今現在「できること」を見つけておくことは、非常に重要だと言えます。

なぜなら、自分にできることを知ることで、自然と「自分に向いていること」もわかるからです。

自分に向いていることが分かれば、それをそのまま生かせる職業を探すことができ、新たな目標を立てることができます。

また、今自分にできることをしっかりと把握していれば、その能力を上手く使うことができると同時に、何らかの要因で環境が変わったときにも、応用させようとすることができます。

つまり、環境の変化にも強くなるのです。

そして環境が変化していく中で、また新たにできることも増えていきますから、常に「自分はなにができるか」「それをどう生かせるか」を考えるようにするといいでしょう。

課題を見つける

「できること」だけでなく、「できないこと」にも目を向けることが大切です。

「これができたらいいな」と思うこと、必要なのに足りないこと、目標達成にあたって今の自分にはできないことを把握することで、やらなければいけないことが必然的に見えてきます。

ここまででも立派なキャリア形成ですが、その課題を解決しようと努力しクリアすることで、また新たな能力を手にいれることもできます。

すると、上記で述べた「自分にできること」がひとつ増え、新たな道を切り開くきっかけになることもあるのです。

「できること」が見つからなかった方は、「できないこと」を見つけ、それを解決することで「できること」を増やしていくのも一つの手ですので、ぜひ実践してみてください。

やりたくないことを書き出す

一見後ろ向きな行動にも思えますが、実はこれもキャリア形成にあたって重要な作業。

何でもいいので、やりたくないことや嫌なことを30個書き出してみましょう。

満員電車で通勤したくない、お金で苦しみたくない、残業したくない、制服は着たくない、など何でもかまいません。

そして、やりたくないこと・嫌なことを書き出したら、「それをしないためにはどうしたらいいか」を考えてみてください。

すると、自分が今やるべきことや必要なことが見えてきます。

行動に移す

キャリア形成以外においても言えることですが、行動しなければ何も始まりません。

運よく機会が巡ってくることもありますが、基本的にはその運も自分で動いて引き寄せるもの。

いきなり大きな行動ではなく、小さなことからでも大丈夫です。

目標が見つかったなら、達成するために必要なことを調べたり、資料を請求したりするのも大きな一歩。

もし目標が見つからないなら、上記で述べたようなロールモデルを探したり、できることを考えるだけでも構いません。

じっと待っているのではなく、自分から動くことでまた新たな発見もあります。

そしてその発見がキャリア形成のカギとなることもありますから、思い立ったらすぐに行動に移す癖をつけてみてください。

おすすめしないキャリア形成

キャリア形成を行うことは大切ですが、きちんと考えないとミスリードを引き起こすことがあります。

では、どのようなキャリア形成がよくないのでしょうか。

考えただけ

上記でも述べましたが、大切なのは行動に移すこと。

待っているだけでは何も始まりません。

キャリア形成について考え、目標を立てたことに満足せず、積極的に行動しましょう。

自分のやりたい事ではない

キャリア形成は誰かのために行うものではなく、自分のために行うもの。

日本人はついやりがちですが、「人からどう見えるか」ということを気にしてしまうと、自分に必要なキャリア形成はできません。

自分にはなにができるか、何をしていきたいのか、正直に考えることが重要です。

人と比べている

こちらも上記に通ずるものがありますが、キャリアは人と比べるものではありません。

冒頭でも述べたとおり、組織がキャリアを作ってくれる時代はもう終わり。

個人でキャリアを切り開いていくことが大切です。

「自分は何がしたいのか」、これを正直に考えるよう心がけましょう。

ライフイベントについて考えていない

ライフイベントとは、結婚や出産、家族の増減など、人生におけるイベントのこと。

特に女性は、結婚や出産、育児が仕事に大きく影響します。

せっかく素敵なキャリア形成を考えても、ライフイベントを考慮していなければ、目標が遠のいてしまうことも。

キャリア形成を考える際には、出産しても仕事を続けるのか、育児中はどうするのかといったライフイベントについても少し考えておくといいでしょう。

キャリア形成のことで悩んだら、こちらから相談してみてはいかがでしょうか。

ありたい将来の実現のために

ここまでで、キャリア形成の大切さや、キャリア形成を行うための一歩についてはご理解いただけたと思います。

目標を見つけ、それを実現するための筋道ができたら、あとは実行するだけ。

しかしながら、その筋道通りに進まないこともきっとありますよね。

そんな時は、下記の項目について、少しだけ考えたり、実行してみたりしてください。

身近な将来や、働き方・生き方の優先順位を考えることで、必然的に自分が大切とする軸が見えてくることもあります。

働くことにまつわるものの、優先順位を決める

働くことにまつわるものとは、給料、やりがい、自由な時間の3つ。

この3つに優先順位をつけることで、自分が何を大切にしているかの方向性が見えてきます。

A:給料は高いが、忙しくて自由な時間はほぼない仕事

A':給料は安いが、業務内容が一定なので自由な時間もしっかりとれる仕事

B:給料は高いが、好きではなくやりがいのない仕事

B’:給料は安いが、憧れていたことでやりがいのある仕事

C:やりがいはあるが、忙しくて自由な時間はほぼない仕事

C':やりがいはないが、業務内容が一定なので自由な時間もしっかりとれる仕事

このように、3つを順番に天秤にかけてみましょう。

自分が本当に求めているものは何か、自然とわかるかもしれません。

短期の目標を立てる

突然ですが、今のあなたは3年前のあなたが目指していたあなたですか?

そう聞かれたら、ドキリとする方もいるかもしれません。

このように、遠い未来の目標については考えられている人でも、近い未来についてはノープランという方も少なくありません。

遠い未来の目標がある人もない人も、3年後を目安に目標を立てると、現実味が出てきて実行に移しやすくなることがあります。

「人生」という大枠で考えれば、3年後の自分を考えることもキャリア形成のひとつ。

ぜひ、短期の目標を考えることも意識してみてください。

ふと思ったことをノートにまとめる

これは番外編とも言えますが、日々自分のふと思ったことや考えをアウトプットしておくと、後々役に立つことがあります。

携帯のメモでもブログでも構いませんが、できれば手軽に読み直せるノートがベスト。

その日の日付と時間と共に、考えや思いを書き残しておきましょう。

すると、方向性が見えなくなったときや理想が分からなくなったとき、そのノートによって自分の一貫した考えや思いに気づくことがあります。

また、考え方が変わっていれば、その変化に気が付くこともできるのです。

なかなか手のかかる作業ではありますが、役に立つことが多いのでおすすめです。

キャリアカウンセリングを受けてみる

もし、自分で答えを見出せない場合は、キャリアカウンセラーやキャリアコンサルタントといった専門家を頼ってみるのもひとつの手です。

自分の現状や悩み、不安をカウンセラーに話すことで、自分の頭の中がクリアになることもあります。

そこから新たな道が見えたり、就職や転職の可能性がぐんと広がったりすることも。

したがって、仕事で成長したいときや、目標を見失ったときに受けることをおすすめします。

キャリアカウンセリングは個人で行っている方から、どこか場所を借り、ワークショップのような形で行っている方など様々な形態があり、料金もピンキリですから、口コミなどを参考に選ぶといいでしょう。

こちらの転職エージェントでも、キャリアアドバイザーに話を聞いて貰うことができるので利用してみると良いでしょう。

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まとめ

以上、キャリア形成の大切さや、キャリア形成に迷った時にすべきことを解説いたしました。

働き方・生き方における「安定」という概念が薄れ、「自分で切り開く」という考えが強まる昨今。

「自分には何ができるか」「自分は何がしたいか」を明確にしておくことは、必要不可欠なことであると言えます。

また、自分自身をしっかりと知るということは、自分の能力を活かす上でも大切なこと。

ぜひ、これを機に自分自身について考え、今後の目標や実現にあたって必要なことを見つけていってくださいね。