社会福祉士の資格を取得するには、大学や専門学校、養成校を出るなど、いくつかのルートがあります。

高卒でも資格を取れるんでしょうか?

高卒の方が社会福祉士になるための方法や、資格取得後に大卒とはどう違ってくるのかについて、ご紹介します。

福祉の仕事を目指している高校生の皆さん、その保護者や教員の方々などにとって、ご参考になれば幸いです。

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まずは「社会福祉士」の仕事例をチェック

社会福祉士って高卒でも大丈夫?

率直に言って、社会福祉士は高卒でも取得することができます。

しかし大卒の方とは、取得までのルートが異なってきます。

詳しくは、公益財団法人「社会福祉振興・試験センター」のホームページに、取得までのルート図が掲載されています。

http://www.sssc.or.jp/shakai/shikaku/route.html

自分自身はどの道を進むことになるのか、この図を基に考えてみると良いと思います。

この図の通り、高卒者の場合は、「相談援助実務4年」の経験が必要となります。

実務経験を積んで初めて、国家試験の「受験資格」が得られます。

社会福祉士になるまでの方法は?

社会福祉士になるには、マークシート方式の国家試験ですべての科目で得点し、かつ全体でおよそ60%の点数を取れて初めて合格となります。

合格後、指定の書類をそろえて登録し、登録手続きが済んで初めて、晴れて社会福祉士となることができます。

まずは受験資格を得ることが必要なのですね。

大学、短大によってもルートは様々

福祉系の大学を卒業し、指定された科目を履修すれば、すぐに受験資格が得られます。

ただし基礎科目しか履修していない場合は、半年間の短期養成施設で学ぶ必要があります。

福祉系の短大を卒業したり、そのほかの学部の大学や短大を卒業した場合でも、実務経験を積んだり、養成施設で学ぶことで受験資格が得られますので、自分自身の学歴と履修した科目を確認することが大切です。

ちなみに養成施設とは、全国の福祉系の大学や専門学校などが設置している通信コースを指します。

夜間コースを設置しているところや、スクーリングは土日のみとしているところなど、社会人でも通いやすいよう配慮されている学校もあるので、パンフレットを取り寄せてみるとよいでしょう。

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社会福祉士になるためのおすすめの就職方法を教えます

高校卒業後、国家試験の受験資格を得るためには、まず4年間の福祉での実務経験が必要となります。

では、どういったところで実務経験を積めばよいのでしょう?

おすすめの就職先をご紹介します。

行政や病院は難しいのが現実

安定したイメージで就職先として人気がある行政や病院。

そういった職場で福祉職は、生活保護の相談窓口、入院患者の退院支援など、重要な業務を任されています。

しかし、そういった職場の多くは、社会福祉士または精神保健福祉士、社会福祉主事などの資格を持っている人か、数年間の実務経験がある人を採用する場合がほとんどです。

まずは、資格がなくても働けるところに絞って、就職先を探しましょう。

障害福祉サービス事業所

民間のNPO法人や社会福祉法人などが運営する障害福祉サービス事業所では、生活支援員や職業指導員などを採用しています。

障害のある利用者さんに働く経験を積む場を提供したり、ともにものづくりを行ったりする業務です。

こちらは無資格でも採用される可能性が十分あり、しかも新卒限定で求人を出しているところも数多くあります。

資格取得後も障害者支援を続けたいと思う方でしたら、はじめの一歩を踏み出すためにも、勉強になると思います。

老人ホームなどの高齢者入所施設

こちらも資格がなくとも勤務することができる職種が多くあります。

そして介護の仕事では、高齢者を車いすに移乗したり、入浴の介助を行ったりするなど、体力が重要です。

したがって、若さやフットワークの軽さが現場では評価されますし、学歴はほとんど関係ないといっても過言ではありません。

明るく素直で若い職員の方が、お年寄りから好かれるということも大いにあるでしょう。

大学を出ていないことを引け目に感じずに活躍できる職場がたくさんありますし、「人の役に立っている」ということを肌で実感できると思います。

一口に高齢者の支援といっても様々な施設があるので、夜勤の有無や仕事内容をよく検討することが大切です。

求人がたくさん出ているいわゆる「売り手市場」なので、職場を選ぶ気持ちで吟味できると思います。

ポイントは実務経験と算定されるか

社会福祉士は国家資格であるため、実務経験と算定できる就職先も、厚労省が定めています。

2019年3月現在、主に介護施設での生活相談員や、障害者施設での生活支援員などの仕事が当てはまります。

そのほかにも児童分野、母子支援や更生支援などさまざまな福祉の仕事が相談援助業務の実務経験として認められます。

詳しくは、公益財団法人「社会福祉振興・試験センター」のホームページに掲載されています。

http://www.sssc.or.jp/shakai/shikaku/s_11.html

ここに掲載されている以外の施設や職種の経験は、実務経験の対象と認められません。

今後変更される可能性もあるので、就職前に最新情報を入手することをお勧めします。

就職先に事前に確認を

一般的には、障害者総合支援法など法律にのっとって運営されている福祉関係の施設であれば、ほとんどは実務経験と算定されます。

しかしまれに福祉系の就職先として、ほとんどボランティアで運営されている、障害者や高齢者が集うサロンなどもあります。

実際に見学しても、法律に基づいて運営されているかどうかは分かりにくいことが多いです。

法律や制度についてまだあまり詳しくない段階では、その施設がどのような形態で運営されているのか、詳しく理解していないという場合もあるでしょう。

トラブルになっては困るので、就職の面接などで「社会福祉士の試験を受けるための実務経験になりますか?」と、率直に尋ねてみると良いと思います。

決して失礼なことではありませんし、むしろ資格取得への意欲が高い人材として高評価されるかもしれません。

資格取得にかかる費用を負担してくれる法人もあるのでそういった会社は応援してくれます。

高卒の社会福祉士と大卒の社会福祉士で違いはあるの?

福祉の現場で仕事を行う上では実力や経験が大切な一方で、就職する際にはまだまだ学歴が重視されがちな日本社会。

実際のところ、高卒と大卒では、就職時やその後の待遇や進路に違いはあるのか、比べてみました。

就職先での待遇は異なるの?

就職先によっては、高卒の場合と大卒の場合で、毎月の基本給が異なる場合があります。

お金は大切ですので、求人票などで確認してみるとよいと思います。

社会福祉士の資格を取得すれば、基本給に資格手当が追加される職場が多くあります。

資格手当がない職場もありますので、事前に確認することをお勧めします。

ただ高卒で無資格でも、高齢者の入所施設やグループホーム勤務になれば、夜勤手当がつくので、高卒だと待遇が悪いとは一概には言えません。

多くの求人票を見比べて、就職説明会の相談コーナーやハローワークなどで専門家に相談してみるのが一番です。

1人の人の意見をうのみにせず、何人かに聞いてみることも大切です。

同じ大学出身者のつながり(同世代)

福祉系の大学を卒業すると、同期の学生の多くは病院や福祉施設に就職することとなります。

そのため、同期で集まった際に仕事での悩みを相談したり、お互いの職場について情報交換したりすることができます。

利用者さんの多くはなんらかの病気や障害のため、通院していることが多いので、病院やクリニックに勤める友人から生の情報を得られるということは大きな利点となります。

障害福祉事業所同士でも、利用者さんの特性や適正によって、事業所を紹介し合うということはよくあるので、事業所で働く友人や先輩がいるということも、役に立ちますね。

また就労移行支援事業所で働く場合は、利用者さんを受け入れてくれる多くの就職先とつながっておくことが大切です。

例えば発達障害の利用者さんが、病院での事務の仕事に就きたいと希望しているため、就職支援を行うといった場合、友人が勤務する病院を紹介し、インターン(仕事体験)させてもらう…といったことなんかも実現できる可能性があります。

もちろん高卒でも、地域で行われる福祉関係者の勉強会などに積極的に出席するなどして、人脈を作れば大丈夫です。

同じ大学出身者のつながり(異世代)

福祉系の大学は、ある程度の歴史がある大学だと、多くの卒業生が同じ業界で働いているということになります。

就職する前に、職場候補となる病院や市役所、児童相談所、福祉施設などの雰囲気を見ておきたいとOB・OG訪問する学生も多くいます。

そうしたときに、同じ大学出身の先輩に、現場を見せてもらえることもあります。

さらに福祉の学会や仕事上で知り合った人が同じ大学出身だと分かると、会話が盛り上がって距離が縮まることもあるそうです。

視野の広さを身に着けるために

では、福祉系の大学を出て社会福祉士になることがベストなのでしょうか。

確かにそれが最もシンプルかつ、若い時に資格を取れる可能性が高いルートだと思われます。

しかし福祉の大学出身者がずっと福祉の仕事をしていると、専門家になれる一方で、視野が狭くなりがちとよく言われます。

世の中は行政や一般企業など様々な組織によって構成され、福祉業界はその一部なので、福祉のことしか知らないとなると、知識や考え方に偏りがみられることがあるということです。(もちろん全員がそうではありません。)

しつこいようですが社会福祉士になるには様々なルートがありますし、社会の様々なことを知っておいた方が、現場でより良い支援ができるということが多くあります。

よって、「福祉系の大学を出ることが一番良いとは必ずしも言えないのではないか?」という意見もあります。

蛇足ですが、筆者は福祉とは無縁の文学部(環境社会学専攻)出身で、通信制の大学で社会福祉士の資格を取得しました。

同期の友人が同じ福祉業界に一人もいないという点については、業務上不利だと感じることもあります。

でも逆に言えば、多様な企業で活躍する友人と日々交流できることで視野が広がりますし、そこから得た知識は、福祉の仕事で役に立つこともあるので、後悔はしていません。

どのルートで資格を取得するのがよいかは、考え方次第ということになりますね。

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