社会福祉士の悩みで多い5個のこととその解決法。
社会福祉士は女性に向いている職業なのでしょうか?
福祉の職場は、女性が多いイメージが強いですが、社会福祉士も女性が活躍できる職業です。
女性だからできることについてや、向いている人の特徴、社会福祉士の大変なことなど、この職業に興味のある女性に役立つ情報を解説していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
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社会福祉士とはどんな仕事?
社会福祉士は、生活する中での様々な困り事や悩み事を解決に導くお仕事です。
困り事や悩み事の相談にのり、どうしたら解決できるのかを一緒に考え、使える福祉サービスや制度を提案していきます。
相談の内容や対象者は、多岐にわたり、
- 高齢者の介護の問題
- 障害者の方の生活上の悩み
- 虐待や家庭環境の問題
- 経済的な悩み
- 病気の療養のための通院や入院への悩み
など、子供から高齢者まで幅広い方を対象に様々な相談に応じます。
サービスの利用手続きや、必要機関との連絡調整・サービスが適切に提供されているかの管理など、総合的にサポートしていく役割を担っています。
社会福祉士は女性に向いているの?
実際に福祉の現場で働いていると、男性より女性の社会福祉士を多く目にします。
社会福祉士に女性が多いと言うことは、女性に向いているお仕事なのでしょうか?
社会福祉士には女性が多いのか?
福祉業界全体を見ても、介護の現場は女性の職場と言われるほど、男性より女性が多い職種です。
厚生労働省の発表によると、平成30年の社会福祉士国家試験の合格者の割合は、女性が65%・男性が35%でした。
合格者数だけ見ても、社会福祉士は女性が男性の約2倍近い人数と言う結果となっています。
男性の社会福祉士も増えてきていると言われていますが、実際の現場を見ると、まだまだ女性の活躍が目立っているようです。
ではなぜ、社会福祉士には女性が多いのでしょうか?
その理由を見ていきましょう。
女性が多い理由とは?
社会福祉士に女性が多い理由には、色々な説が挙げられています。
- 福祉職は給料が低いため、中心となり家計を支える男性のなり手が少ない。
- パートなどの求人も多く、子育てや家事との両立がしやすい。
などが、女性が多い理由とされています。
また人間は昔から、男性は食料を得るために狩りに出て、女性が家や子供たちを守ってきた本能があります。
その本能から、人の世話をしたり人に寄り添う福祉の仕事は女性向けであり、女性の担い手が多いと考えられているようです。
人間の本能的として、女性が惹かれる魅力があるのかもしれません。
このように決して男性が社会福祉士に向いていないわけではなく、より女性に合ったお仕事と言えるでしょう。
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女性として社会福祉士をする上で大変だったこと
男女平等が叫ばれる世の中ですが、様々な場面でまだまだ男性が強い傾向が根強く残っています。
福祉業界は、女性の多い職場ですが、女性であるが故の悩みや大変さを感じる場面もあるでしょう。
私が社会福祉士として10年間働いてきた中で、大変だったことや悩んだこと。
また、それをどのように乗り越えたのかをご紹介していきたいと思います。
女性より男性の方が上に見られる
介護される立場の高齢者の方やその子供世代の方たちは、女性より男性が強い・偉いと言う考え方が根強い傾向にあります。
そのため、特に自分より若い女性の社会福祉士に相談をすることや、助言やアドバイスを受けることに抵抗がある人もいらっしゃいます。
私も以前、男性施設長と新規利用者の契約に伺った際に、明らかに男性施設長と私に対する態度が違うと感じることがありました。
社会福祉士と言う資格があっても、ピンと来ない方も多く、施設長の秘書のような感覚だったのかもしれません。
大切な契約内容について説明しても、きちんと聞いてもらえず、はがゆい思いもしました。
もちろん社会福祉士だから、「偉い。上の立場だ。」という訳ではありませんし、そのように扱って欲しかった訳でもありません。
しかし女性と言うだけで、相手に与える印象が大きく変わってしまい支援に支障が出ることもあるのだと痛感しました。
その乗り越え方は?
知識で勝負!と思い、色々な質問や相談を想定し、すぐに答えられるように備えておきました。
当時は高齢者施設で働いていたので、「何かわからないこと、困ったことがあれば、生活相談員さんに聞けば大丈夫。」
と感じてもらえるよう、介護保険制度や施設利用に関することなど、とにかく知識を身につけました。
相談者は疑問が解決することで安心感を得ることができ、社会福祉士との信頼関係が築きやすくなります。
信頼を得るまでは時間がかかりますが、地道に女性らしい細やかな対応を心掛けました。
第一印象で、「女だから。」と思われてしまうのであれば、逆に女であることを武器にしてみましょう。
女性ならではの配慮を強みにすれば、自ずと評価もついてくると思います。
妊娠や出産で職場を離れなければならない
女性は、妊娠・出産を機に職場を離れなければならない時期があります。
私も妊娠し、産休に入るギリギリまで働く予定でしたが切迫早産となり、絶対安静の指示が出てしまいました。
そのため、十分な引き継ぎが行えないまま、突然職場から離脱すると言う苦い経験があります。
社会福祉士は、信頼関係が重要な仕事であり、築き上げてきた関係から一時期でも離れなければならない不安は、大きかったです。
相談を受けてから、問題解決までを見届けられなかったことが1番の心残りでもありました。
また、私の業務を引き継いでくれた相談員への負担も大きく、「残業が増えてしまった…。」と言う話を聞き、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
その乗り越え方は?
福祉のお仕事は、チームで動くことが重要とされています。
どんなに腕の良い社会福祉士でも、その人1人の力では問題を解決することはできません。
そのため、普段から周囲のスタッフと情報を共有し、1人で抱え込まないことが大切です。
普段から周囲とのコミュニケーションが図れていれば、何かあった時も頼みやすいですし、自分の思いも理解しておいてもらうことができます。
また、いつ仕事を引き継いでもいいように常に情報をまとめ、資料などを事前に準備をしておきましょう。
- 自分だったら、どんな情報を知りたいのか?
- どんな資料だったら、不安なく仕事に取り組めるのか?
など、引き継いでくれる後任者の立場に立った引き継ぎ体制を整えておきましょう。
パワハラやセクハラに悩まされることも…
介護の現場で問題となっている利用者やその家族からのパワハラやセクハラ行為。
セクハラの被害を受けているのは、直接身体介護を行う介護職員が圧倒的に多いとされています。
しかし、社会福祉士も例外ではありません。
相談者やサービス利用者の中には、「自分はお客様だ!」と言う意識が強い方がいらっしゃいます。
特に社会福祉士が女性の場合は、その傾向が強くなりやすく、パワハラやセクハラの被害を受けるケースも少なくありません。
- 暴言や罵声を浴びせられたり、無理な要求をされる。
- 性的な言葉をかけられたり、体を触られる。
- 自分のことを好きだから、優しく接してくれると恋愛感情を持たれる。
など、様々なケースがあります。
私もお尻を触られたり、性的な発言を受けた経験が何度かあります。
私自身は、笑い飛ばせる範囲ではありましたが、人によっては強い不快感を抱くこともあると思います。
中には、セクハラやパワハラが苦痛で退職していく人もいるほど、問題となっているケースもあります。
その乗り越え方は?
一般的にセクハラやパワハラには、「毅然とした態度」で応じることが大切とされています。
自分がされた行為が不快であったことをきちんと相手に伝えることが、セクハラ対処法の原則です。
しかし、社会福祉士は相談者との信頼関係が重要とされるお仕事です。
そのため相談者との関係性を気にして、我慢してしまう方も少なくありません。
直接、本人に「辞めてください。」と言えない場合でも、上司や同僚に相談し、決して1人で抱え込まないようにしましょう。
また、悪質な被害を受けた場合には、その内容をメモなどの記録に残しておくことも大切です。
社会福祉士は、相手のあるがままを受容しなければならないとされていますが、決して言いなりになれと言うことではありません。
人に良い支援をするためには、まず自分自身の心の安定を図ることが大切です。
精神的に病んでしまい、うつ病などを発症してしまう社会福祉士が増えているため、早めにSOSを発信して欲しいです。
大変さ以上のやりがいもある
女性社会福祉士ならではの大変な点をご紹介しましたが、もちろん辛いことばかりのお仕事ではありません。
社会福祉士の仕事には人の生活や人生を支えると言う、やりがいと魅力も溢れています。
社会福祉士になりたい!と、思っている方は、マイナス点にばかり目を向けずに自信を持って目指していって欲しいと思います。
女性だからこそ社会福祉士でできること
みなさんは男性と女性では、コミュニケーションのとり方が違うと言う話を聞いたことはありませんか?
女性は男性と比べると、
- 共感する力が高い
- 気持ちや考えを言葉にして表すことが得意
- 表情やしぐさなど、言葉以外の部分から相手の感情を読み取る能力が高い
などと言われています。
このような女性特有のコミュニケーション能力は、社会福祉士の仕事をする上で大きな武器となります。
男女に優劣を付ける訳ではないと言うことを前提に、女性だからこそ社会福祉士としてできることは何か?をまとめてみました。
女性や子どもへの支援
社会福祉士は、社会的に立場の弱いとされる女性や子どもへの支援も行います。
DVや性的な問題などデリケートな相談には、やはり男性より女性の社会福祉士の方が重宝されます。
また、児童虐待や複雑な家庭環境の子どもの支援も、自身の子育ての経験が役に立つ場面でもあります。
女性ならではの問題や子育てに悩む親の気持ちなど、同じ女性として共感する部分も多いでしょう。
そのため、その方の立場に立ち共感し寄り添う行為が、より自然に行えるのは女性社会福祉士ならではの強みではないでしょうか。
女性ならではの視点と気付き
先程も述べましたが、女性は相手の表情やしぐさなどのちょっとした変化から相手の感情や気持ちを汲み取る能力に長けていると言われています。
相談者の中には、色々な理由で自分の悩みや心配事を言葉で表現できない方もいらっしゃいます。
そんな時に、相手が何を思い、考えているのかを察することができれば、問題解決への大きな糸口になります。
女性ならではの観察力や洞察力は、細やかな支援には欠かすことはできません。
男性は、会話に結論を求める傾向が強いそうですが、女性は結論の見えない会話でも苦痛に感じにくいそうです。
脈絡のない話にもイライラせず、耳を傾けることができると言われています。
そのため、
- なかなか悩みを打ち明けられない方。
- 言葉で説明することが苦手な方。
- 認知症などで同じ話を繰り返す方。
など、コミュニケーションがスムーズに行えない方の相談相手役としては、女性の方が合うのかもしれません。
女性だからこその安心感を与えられる
社会福祉士は、相談に応じる際に相談者と2人きりになったり、自宅に訪問することもあります。
閉ざされた空間で2人きりの状況や、家に人をあげるのは、誰でも少々不安や戸惑いがあると思います。
そんな時に、女性であると安心してもらえる場合が多いです。
最初に与える不安感が少ない分、相談者も気持ちが落ち着き、話しやすい雰囲気を作ることができます。
社会福祉士のお仕事は、まず問題を把握することからスタートします。
そのため、相手にいかに心を開いてもらえるのかが重要となります。
女性社会福祉士ならではの安心感が、相談者の気持ちをほぐしてくれるはずです。
まとめ
福祉のニーズが高まっている日本では、今後ますます社会福祉士が必要とされることが予想されます。
男性社会福祉士には、男性ならではの良いところがあります。
女性社会福祉士には、女性ならではの良いところがあります。
しかし、男性であっても女性であっても、社会福祉士としての理念は共通しています。
それぞれの社会福祉士が、個性や性格など自分らしさを活かしつつ、福祉の普及に尽力することが大切です。
特に女性の社会進出が叫ばれるなか、女性らしさを活かしながら活躍できるお仕事の1つとして、社会福祉士が益々普及して行ったら良いなと思います。
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