福祉職と言えばケアマネージャーが有名ですが、相談援助の専門職である社会福祉士も高齢化に伴い注目度が高まりつつありる資格です。

多業種から社会福祉士へと転身する方も多く、「未経験だけど社会福祉士を目指したい!」という方も増えています。

そこで今回は、未経験から社会福祉士として働き始めたいと考えている方へ、

  • 社会福祉士の仕事内容
  • スムーズに仕事に就くためのポイント
  • 社会福祉士として働く上での注意点
  • 社会福祉士に活かせる経験

など、未経験社会福祉士の就職に役立つ情報をまとめてみました。

社会福祉士は未経験でもできるの?

社会福祉士の仕事は、未経験でもできるのか?

その答えは「YES」です。

しかし、社会福祉士の仕事は経験が物を言う世界でもあり、経験者と未経験者では、圧倒的に経験者が有利となります。

そのため未経験から社会福祉士を目指すには「熱意や覚悟」が必要です。

この「熱意や覚悟」は、経験者は忘れてしまいがちな点なので、未経験者だからこその強みでもあります。

強みを活かして、未経験からでも活躍できる社会福祉士を目指しましょう。

最初は誰でも初心者

社会福祉士に限らず、どんな仕事においても誰でも最初は初心者です。

資格を取ったから一人前ではなく、そこから経験を積むことで成長していきます。

社会福祉士は、特に経験が重視される仕事ですが、初めはできない・わからないは当たり前です。

ただし、できない・わからないと開き直るのではなく、現場で学んでいく意欲や姿勢を大切にしていきましょう。

未経験者は固定概念のなさが魅力

長く勤めていると、様々な経験から先入観や自分の価値観にとらわれやすくなります。

経験者は仕事の枠組みがしっかりしているぶん、自分のやり方を曲げられない人も少なくありません。

その結果、逆に自分の正義感を押し付けるだけになってしまっているかもしれません。

その点、未経験者は0からのスタートですので、施設や事業所の方針を受け入れやすい傾向にあります。

固定概念にとらわれない柔軟さは、未経験ならではの魅力ですので自信を持って欲しいです。

未経験可の求人は意外とある!?

求人サイトを見ていると、意外と未経験可の求人を多く見かけます。

未経験者を雇う狙いは、「法人や事業所の色に染めやすいから」と言う理由が多いようです。

ただし、未経験者歓迎の求人の中には、

  • 辞める人が多いので誰でも良いから補充したい。
  • 就労条件が悪いため、求人が集まらない。

など、訳ありな求人が含まれている恐れもあります。

「未経験歓迎!」の謳い文句に飛びつくのではなく、求人内容や応募者の情報などをしっかりと確認するようにしましょう。

社会福祉士の大まかな仕事内容

社会福祉士の中心業務となるのは相談業務で、児童・障害者・高齢者・生活困窮者など幅広い方を対象としています。

その他にも相談業務に付随し、連絡や調整・事務作業もこなします。

働く場所により業務内容は様々ですが、どの分野で働いてもほぼ共通して行う、社会福祉士の業務について詳しくみていきましょう。

相談業務

社会福祉士のメインのお仕事となるのが「相談業務」です。

生活していく上で、困ったこと・悩みや心配事など様々な相談に応じます。

相談を受け、問題解決に必要な社会制度や施設・サービスなどを紹介し、問題解決へと導いていきます。

他職種との連絡・調整

1つの問題を解決するために、様々な職種が連携して相談者をサポートしていきます。

例えば、介護保険サービスを利用する場合、

  • 本人や家族
  • ケアマネージャー
  • 医師や看護師
  • 施設の介護職員

など、たくさんの人が関わっていることがわかります。

社会福祉士は関係者たちの仲介役として、連絡やサービス利用に関する調整などを行う役割を担います。

サービスの管理

社会福祉士の仕事は、相談者に制度やサービスを紹介して終わりではありません。

紹介した後も、制度やサービスをきちんと利用できているか?をしっかり確認していきます。

問題解決に向けて適切な支援が行われるよう、フォローすることも社会福祉士の大切な役割となります。

事務作業

働く場所にもよりますが、社会福祉士の仕事は意外と事務作業も多いです。

施設の相談員を例に挙げると、

  • 1人1人のレベルや要望に応じた介護計画の作成
  • サービスの提供状況や利用者の様子をまとめるモニタリング
  • サービス担当者会議の資料
  • 新規利用者の登録作業
  • 利用料の請求業務

など、たくさんの事務作業を行います。

文章をまとめたり、効率よく仕事をこなす力も試される部分でしょう。

社会福祉士の仕事にスムーズに就くには?

社会福祉士は、簡単に取得できる資格ではありません。

そのため、せっかく取得したのであれば、しっかり活かしていきたいものです。

スムーズに社会福祉士の仕事に就くためには、どんなことに気をつければ良いのか?

ポイントをまとめてみました。

資格取得後すぐ行動!

社会福祉士の資格を取得したら、出来る限り早めに就職活動を行いましょう。

取得から期間が空いてしまうと、やる気がないと思われたり、自分自身のモチベーションも下がってしまいがちです。

そのため、働きたい施設や事業所などは事前にチェックしておき、すぐ行動に移せるように準備しておきましょう。

良い求人ほど、すぐに決まってしまいます。

チャンスとタイミングを逃さないよう、計画的に行動しましょう。

就活エージェントを利用しよう

最近では、個人に担当者が付いて就活をサポートしてくれるサイトが増えています。

求人選びや履歴書の添削、面接の指導・労働条件の交渉など、手厚いサポートを受けることができます。

サイトへの登録や担当者に相談したからといって、就職を強要されることはありません。

1人での就職活動が不安な方、就職活動の進め方がわからない方などは、試しに登録してみるのも良いでしょう。

以前の仕事を活かすべし

福祉職とは全く違う業界で働いていた方は、「社会福祉士を目指すなら0からのスタートだ。」と思われる方も多いでしょう。

しかし、全く違う職種に見えても、今までの経験やスキルを社会福祉士の仕事に応用していくことができます。

例えば、接客業をしていた方は、お客様との会話や表情から相手の意図を汲み取ることに長けている場合があります。

これは、社会福祉士が相談援助を行う上でも、十二分に活かすことができる能力と言えます。

前職やアルバイトなどの経験から学んできたことを十分にアピールしてみましょう。

介護の現場で経験を積むべし

社会福祉士のメインの仕事である相談業務のスキルアップは、経験を積むしかない。と言われるほど、実務経験が重視されます。

「決まった答えがない仕事」などとも言われており、経験を積むことで、どう対応していくのかの引き出しをより多く習得していく必要がある仕事です。

そのため、まずは介護の現場で介護職として働いてみるのも1つの手段です。

働きながら、コミュニケーションのとり方や個人のニーズへの対応方法などを学んでみましょう。

介護や福祉とは、どういうものなのか?と言うイメージが付くことで、よりスムーズに社会福祉士としての仕事を進めることができるはずです。

社会福祉士の仕事に就く上での4個の注意点

社会福祉士を目指した理由は様々だと思いますが、多くの人は新しい挑戦にドキドキわくわくしているのではないでしょうか?

努力して掴み取った社会福祉士の資格。

長く活かしていけるよう、いくつかの注意点をチェックしておきましょう。

初めはうまくいかないと覚悟しておく

社会福祉士は、経験が物を言うお仕事です。

いくら教科書の知識が豊富であっても、いざ人間を相手にすると想像以上にうまくいかないことも多いです。

人の役に立ち、人から感謝される仕事と思っていても、実際は怒鳴られたり文句を言われることもあるでしょう。

福祉職としての理想は一度、頭の片隅にしまい、厳しい状況にも耐える覚悟を持っておきましょう。

教育体制が整っているかを確認しておく

社会福祉士は、1つの職場にたくさんの人数が必要なわけではないため、新規採用=退職者がいるとも考えられます。

そのため採用後、短期間で引き継ぎを行い、新人なのに最初からたくさんの仕事を任されてしまう恐れもあります。

また、人手不足から、十分に指導を受けられない可能性もあるでしょう。

未経験で相談できる上司や仲間がいない状況は、かなり厳しいです。

しっかりとサポートしてくれる環境が整っているのかを確認しておきましょう。

自分はどの分野に興味があるのかを見極めておく

社会福祉士は、高齢者・障害者・児童など、様々な分野で活躍していける資格です。

ただし範囲が広いため、全ての分野を熟知することは、なかなか難しいです。

そのため、自分はどの分野のどの施設で働きたいのか?をしっかりと決めておきましょう。

社会福祉士だから、全ての分野に詳しくなければいけない訳ではありません。

自分の専門分野を深めるためにも、どの分野を極めて行きたいのかを明確にしておくことをお勧めします。

給料や評価ではなく、やりがいを重視すること

社会福祉士の給料は、全体の平均年収よりも低い職場がほとんどです。

資格手当もケアマネや看護師などと比べると低額で、必ず付くとも限りません。

また、国家資格とは言え、まだまだ必要性を十分に理解されていない社会福祉士は、社会的な評価もいまいちです。

そのため、高収入や社会的に高い地位を目指す方には、正直あまりおすすめではありません。

本当に社会福祉士を目指すのであれば、

  • 人の役に立てる
  • 人を笑顔にできる
  • 人から感謝される

など、「給料や評価<やりがい」と思える気持ちを大切にしていきましょう。

社会福祉士の仕事をするために活かせる、今までの経験は?

未経験で社会福祉士を目指せることは、わかったけれど、「やっぱり自分のアピールポイントが欲しい!」と思うものですよね。

そこで未経験者でも社会福祉士の仕事に活かせる経験はあるのか?を考えてみました。

ボランティアの経験

みなさんはボランティアの経験はありませんか?

ボランティアは、自主性・先駆性・独創性・社会性・連帯性などの理念の元に行われる奉仕活動です。

ボランティア活動の理念は、

  • 見返りを求めず、自分の意思で行動する。
  • 人の幸せを願い、みんなで協力して行動する。
  • 喜びや感動を味わうことが出来る。

など、社会福祉士として働く上で大切な要素がたくさん含まれています。

そのためボランティア活動を推進している、福祉系の学校も多いです。

ボランティアの経験はないと言う方は、今からでも遅くないのでぜひ参加してみてください。

営業職や接客業の経験

先程も少し触れましたが、営業職や接客業の経験は、社会福祉士の仕事に活かすことができます。

社会福祉士は、人の話を聞き、気持ちを汲み取り、解決策を提案するお仕事です。

「人間を相手にする仕事」という点で、営業職や接客業の方のお仕事の内容と共通する部分も多いのです。

営業成績が良かった人、接客の評判が良かった人などは、コミュニケーション能力も高く、社会福祉士としても力を発揮できることでしょう。

部活動や習い事などの経験

部活動でも習い事でもバイトでも、なんでも良いですが何か1つのことに夢中で取り組んだ経験はありませんか?

  • 仲間と力を合わせて協力した経験。
  • 1つのことをとことん突き詰めた経験。

など、上下関係や仲間との付き合い方や何かをやり遂げた経験は、社会福祉士の仕事にも活かすことができます。

社会福祉士は、

  • 他職種と連携するためのコミュニケーション能力
  • 困難ケースを長期間かけて解決に導く根気強さ

などが必要です。

今までの部活や習い事での努力は、働く上での基礎となり、自分の支えになるのではないでしょうか。

まとめ

結論から言うと、未経験者でも社会福祉士として活躍することは可能です。

経験が重視されるとは言え、最初は誰でも初心者で、長い月日をかけて1人前に成長するものです。

社会福祉士を目指す理由は、人それぞれだと思います。

しかし、決して短期間で簡単に取得できる資格ではないため、みなさん覚悟と情熱を持っていることでしょう。

その覚悟と情熱を胸に社会福祉士として活躍していって欲しいです。

あまり未経験と言うことにとらわれず、ぜひチャレンジしていってください。


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