転職活動を行うなかでの企業選びについて、どの様なポイントを重視して企業選びを行っているでしょうか?

多くの転職希望者は、主な企業選びにおけるポイントとして「年収」「勤務地」「業務内容」を上げています。

働くということの目的を考えた場合、給料や働く場所、仕事に対するやりがいなどを重視した企業選びを行うというのは、至極当然のことではないでしょうか?

それでは、このような諸条件をより高い水準且つ、より幅広い選択肢をもって実現できる企業をどのように選択するべきか考えてみると意外と重要となるのが「企業規模」ということになります。

企業規模の図るうえでの1つの指標として重要となるのが「従業員数」ということになるのですが、概ね単体での従業員数1,000人というのが企業規模を図るうえでの重要なファクターとなり、1,000人以上の企業を「大手企業」という形で定義することが可能です。

このような従業員数1,000人を超える大手企業の場合、年収レンジというのも高めの水準として設定されるケースが多くなるだけでなく、勤務地に対するカバー範囲も、日本国内であれば全国カバーという企業が多く、ワールドワードでの海外転勤などのチャンスも少なくありません。

仕事に対するやりがいと言った面でも、規模感の大きなビジネスに関わるチャンスが多くなり、職種の幅も豊富に用意されているため、大手企業での就業を目指すという人は、いつの世も多く存在しています。

今回は、そのような大手企業への転職について解説を行っていきます。

大手に転職するために注意したほうが良い2個のこと

十分な企業理解を行う

大手の有名企業への転職を検討する場合に、気を付けなければならないことの1つに名前だけで判断せず、しっかりとした企業理解を行うということがあげられます。

単体で従業員数が1,000名を超えるような大手有名企業の場合、同じ企業名を冠している様々なグループ企業が存在をしています。

このようなグループ企業のなかには、直接的にグループのおおもととなる企業が事業展開を行っている企業もあれば、実際には、企業名だけを使用しているだけで、実質的には別の企業となる子会社というものも多く存在をしています。

子会社と言えども、企業規模は1,000名を超えるような企業も多く存在をしますが、自分自身が思い描いていた企業とは実際には全く違う企業であるということが、入社後に発覚するようなことがあると、何のための転職であったのかよく分からずに後悔するということも、珍しい話ではありません。

先ずは、名前だけに捕らわれずに、どのような事業を行っているのか、経営母体がどのようなところになるのかホームページや決算報告書など、市場に対して開示された情報をもとに理解を深めるということが重要です。

就業条件などをしっかりと確認する

大手企業でよくあることの1つに「出向」という形で、別企業に異動となるケースです。

早ければ、入社直後に一旦出向といったことも珍しくなく、その場合には、就職した企業とは別の企業で働くことになります。

このような就業条件については、求人票やホームページ上の企業情報からでは把握することができない、内部情報となるので採用面接などにおいて、しっかりとした条件チェックを行うことが重要となります。

逆に、子会社などでの採用となり、将来的な親会社への転籍などを期待している場合にも、転籍となる可能性がどの程度あるものなのか?

そのあたりについても、入社前にしっかりとした条件チェックと、企業側との認識整合が重要となります。

転職を成功させるためには何をすれば良い?

大手企業含めて、転職活動を成功に導くために重要なことについての解説をします。

入念な時間をかけた事前準備の徹底

転職活動を成功に導く鍵は、「事前準備」にどれだけ時間をかけることができるかということになります。

転職活動に必要な日数ですが、企業に書類を提出して、面接を受けて、入社するまで最短で60日、つまり2ヵ月程度と言われています。

これだけ聞くと、余裕見ても3ヶ月ぐらいあれば十分ではないかと思いがちですが、ここに大きな落とし穴があるので注意が必要です。

実際の転職活動と呼ばれる活動期間に必要なリードタイムだけ見れば3ヵ月程度となりますが、現実には、その活動以前の段階として企業選びであったり、自己分析といったような事前準備が必要となってきます。

また、転職をするということは、即ち現在の勤め先を辞めるということにもなります。

現職での嫌なこと、辛いことだけを考えれば今すぐにでも辞めたいという思いに駆られるでしょうが、これまで培ってきた人間関係や業務スキルなど、プラスに評価できる部分も数多く存在していますし、現在進行中の業務などもあります。

そういった様々な状況を全て加味して、それでもなお転職することが、自分自身のライフプランを考えたときに有意義であるということを心から感じてからでなければ、現職を退職して、新しい企業でゼロから出直すという覚悟は身につくものではありません。

そして、時間をかけて周囲からの理解を徐々に得ながら進めなければ、自分自身だけの問題ではなく、周りの人間にも影響がある転職を本当の意味で成功とさせることは難しいということを、しっかりと理解し、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。

そのためには、少なくとも1年近く前からの準備というものが必須となります。

1年かけて自分自身の気持ちの整理や覚悟の確認、周りからの意見聴取や、退職に向けた社内調整などを行い、それでも絶対に転職をしたいと思ったときに、企業アプローチを開始するのが理想です。

また、企業選びについても一朝一夕、ホームページで企業概要を知るだけでは十分な事前準備とは言えません。

より詳細な情報収集を、現在その企業で勤務中の先輩社員などから入手する、もしくはセミナーなどに参加をして経営方針を知るなど時間をかけて、少しでも詳細な企業情報を常に入手し続け、企業理解を深めていくということが、入社後の成功を含めて重要となります。

先ずは、突発的な感情で物事を判断せずに、しっかりと時間をかけたなかで、総合的に判断するということを転職活動においても徹底しましょう。

明確な転退職理由と志望動機の作成

転職活動において、最も重要となるポイント、それが「採用面接」となります。

そして、その採用面接において、最大のキーポイントとなるのが「転退職理由」と、そこに紐づく「志望動機」となります。

なぜ今の会社を辞めて、この会社を選んだのか?

この会社で何をしたいのか?

このことが、採用面接における最大の質問であると同時に、その後のキャリアを成功に導くかどうかを決めるものとなります。

これは、そもそも転職をするのかどうか?という原点にも関係をする内容となるのですが、今の職場において、なぜ希望するキャリアパスが実現できないのか?

そしてそれが、どうしたら実現できるのか?ということを軸において、自分自身の長期的なキャリアパスを、妥協なく考え抜くというのが成功の鍵を握っています。

仕事において、辛いこと、嫌なこと、煩わしい人間関係というものは、どんな職場でも少なからず存在します。

大手企業においては、社内的なしがらみであったり、暗黙の了解、配慮すべき人間関係などが非常に複雑且つ重視されていてそういったネガティブ要素で言えば、もしかすると現職よりも、より過酷で理不尽な環境かもしれません。

そういった環境や条件を乗り越えてでも、成し遂げたい目標や実現したい理想のキャリアパスがなければ転職することに成功をしたとしても、新たなキャリアにおいて、同じような失敗を繰り返すリスクが残ってしまいます。

そのような転職における目標が、志望する企業で、なぜ実現することができるのか?という志望動機とともに、転退職の理由を明確にするということが、転職自体、延いてはその後のキャリアの成功に深く結びついていることを理解しましょう。

転職エージェントを活用する

転職活動のなかで、最も苦労するポイントは「今の仕事を継続しながら、転職活動の時間を作らなければいけない」という点です。

一見、簡単そうに見える、働きながらの転職活動ですが、日々の仕事をこなしながら、企業側とのさまざまな遣り取りを複数企業と行っていくのは、一筋縄ではいかない作業となります。

また、実際の転職活動ともなると、企業への訪問や担当者とのやり取りは、平日の日中に集中するため、現職での通常業務の時間帯と重なってくるので、とても全てを自分自身で管理し続けることは難しいです。

そこで役に立つ存在として、転職に関する諸業務を代行してくれるのが「転職エージェント」です。

転職エージェントは、採用活動を行う企業と転職を希望する人との仲介業務を行う企業で、基本的にサービスを利用する転職希望者は無料でサービス利用をすることが可能となっています。

転職エージェントでは、求人情報の提供から、応募企業へのエントリー、面接日程の調整などの企業側との細かなやり取りを全て対応してくれるため、日常業務をこなしながら、最低限の対応をするだけで、転職活動を円滑に進めることが可能となります。

転職活動を成功させるためには、色々な部分で、周囲からのサポートを得るということが重要となります。

1人で抱え込んだ状況では、見えてこない色々なことを、周りからの客観的な視点での判断や意見、物理的なサポートを上手に活用することで、はじめて新しいキャリアを進めることが可能となります。

転職するに当たっての必要な心構え

現状に対する不満でなく、将来に向けて実現したいことを目的とする

転職する際に、その心構え、マインドとして重要となるのが、今の不満ではなく、将来何をしたいのか?という視点で考えて臨むということです。

自分自身が、何を実現したくて、そのことがなぜ今実現することができないのか?という視点で考えなければ苦労をして転職をしたとしても、結局のところ同じような不満に直面をして、また転職を繰り返す。

そのような悪循環に陥らないためには、先ずは自分自身が実現したいものが何かを明確にすることが最優先です。

年収や労働環境などに不満がある場合でも、なぜそのような条件で働かなければならないのか?

そのような条件を改善させるためには、何をすべきなのか?

じっくりと考えてみることが重要です。

そのことが、所属企業を変えることで実現できるのであれば、転職することが重要となりますが、現時点での所属企業のなかでの、部門変更をすることで実現ができるのであれば、その道を検討することも重要となりますし、別の資格などを取得して、所属企業だけでなく、職種などを大きく変更する必要があるのであれば、転職ではなく、資格取得に向けた勉強などがキャリアチェンジに必要なアクションということになります。

現状に対する不満を持つこと自体は、決してネガティブなことではありませんが、その現状を変えるために何が必要で、どのようなアクションが最適なものであるのか、最終的な目的に応じた選択をすることが重要です。

転職で年収を上げるためにやるべきこととは?

基本的に転職するだけで、年収アップは望めない

残念ながら、転職することが年収アップの手段にはなり得ないということを理解しておきましょう。

転職する場合、仮に同業種、同職種であったとしても、基本的には年収は下がるのが通例です。

これは、如何に経験のある業界、業種、職種であっても、全く同じ仕事ではなく、新たにトレーニングが必要となる以上はあくまでも新入社員という立ち位置からのスタートとなるため、年収は下がるのが当然だからです。

また、転職する際に、新しい企業で年収設定をする場合、前職での年収というものが参考となるためそこから大幅に年収が上がって転職が実現するということはありません。

如何に年収を下げずに転職をするのか?というのが年収に関するポイントとなるので、年収にこだわった転職をする場合には、なるべく現職と同じ内容の転職をすることがポイントになります。

完全なる未経験業界への転職の場合には、大幅な年収ダウンを覚悟する必要があります。

まとめ

大手企業への転職に関してのポイントを解説してきました。

大手企業に限らず、転職するにあたって重要なことは、自分自身がキャリアパスとして何を望んでいるのかという目的を明確にして、その実現に向けた選択として、何が最適且つ重要であるかを考えてみることになります。

そのうえで、キャリアパスにおける最重要項目を、より高い年収を目指すということであれば、その目標とする年収がいくらで、何歳までに実現をしたいのか、その年収を現在の企業では手にすることができないのか?という視点で考えたうえで、転職するか否かを考えてみましょう。

仮に、大手企業への転職が実現したとしても、転職直後の新入社員の状況で、いきなり高額年収を手にできるとは限りません。

場合によっては、一旦減収となることを受け入れたうえで、数年後に手にできる年収を念頭においた覚悟が必要となります。

また、年収だけにこだわらず、仕事内容ややりがいなどを重視するのであれば、年収や勤務地などを度外ししてやりたいことへのチャレンジをする覚悟も必要となるでしょう。

いずれにせよ、先ずは何を目的として転職を考えていくのか、自分自身の気持ちを整理することが転職を成功に導く近道となることを、しっかりと認識してください。