田舎暮らしと聞いて、あなたがイメージするのは、どのようなものでしょう。

憧れのカントリーライフ?

それとも望まぬ都落ち?

いずれにしても、田舎で暮らすのなら、そこを自分の居場所として生活していく方法を見いだして、田舎暮らしを成功させたいですよね。

田舎暮らしを成功させる条件とは、一体何なのでしょうか?

暮らす場所が「田舎」であれば、まずその生活は「田舎暮らし」と呼ぶことはできるでしょう。

ただそこに住まっているだけではなく、生活をしていくためには仕事をして収入を得る必要があります。

田舎暮らしでの仕事は、どんなものがあるのかを詳しく見ていきます。

田舎暮らしをしながらできる仕事にはどんなものがある?

実際に田舎で暮らすためには、どんな仕事があるのでしょう。

まず、「田舎」であることと、仕事の内容との関係性を分類してみます。

田舎ならではの仕事、田舎でも(どこにいても)できる仕事、田舎でも田舎以外でも同様のニーズがある仕事、田舎で暮らしていくためにしたい仕事という4つの分類に分けて考えることが可能です。

例えば田舎といえばまず思い浮かぶのは、農業や漁業などの一次産業ではないでしょうか。

これらは田舎ならではの仕事といえます。

田舎でも(どこにいても)できる仕事の代表的なものは、ネット環境さえ整っていればできる仕事や、在宅でできる仕事など。

田舎と田舎とはいえない地域とでは全く同じではないにしても、田舎でも田舎以外でも同様のニーズがある職種もあります。

そういった仕事の例としては、事務や販売の職種などが挙げられます。

販売の仕事では、店の規模や扱う品物などが異なってはいても、商品の仕入れや陳列、接客といった業務を行うという点においては共通しています。

そして、現在、色々な地域で移住定住の促進に力を入れていることをご存じでしょうか。

そのために設けられた仕事もあり、田舎で暮らしていくためにしたい仕事として、移住者の支援や地域おこしをする仕事などが挙げられます。

このような仕事が、田舎で暮らしていくためにしたい仕事という分類の中に含まれますね。

この記事では、こういった仕事と田舎暮らしとの関係に焦点を当てた働き方別に、いくつかの職種を取り上げてみたいと思います。

田舎暮らしをしながらできる仕事おすすめ8選と、おすすめの理由とは?

具体的に、ひとつひとつ、田舎暮らしでできる仕事をひもといていきましょう。

職種や仕事内容に加えて、田舎というロケーションのとらえ方という観点からもそのおすすめポイントを解説します。

田舎に住んでいることを活かした仕事にするのか、田舎に住んでいても都会に住んでいるのと遜色ない仕事をするのか、といった考え方別に見ていくことで、自分に合った職種や働き方が検討できるのではないでしょうか。

簡単に言うと、「田舎だから」その仕事なのか、「田舎だけど」その仕事なのかということになりますね。

1.農業

田舎でできる仕事といって、イメージする仕事の代表格と言っても過言ではないかもしれません。

元々田舎暮らしで、親の代から農家という場合は、いわゆる「後を継ぐ」という話になるので、話は早いですね。

地域の人間ではないとか、その地域の出身ではあっても農業用の土地を持っているわけではないというような場合には、就農をするためにいくつかの手順を踏まなくてはなりません。

まず、既存の農家に雇用される形で就農する場合は、ハローワークの求人の他に、農業や一次産業に特化した求人情報を取り扱う求人サイトなどを利用して探すことができます。

各都道府県にある新規就農相談センターという機関やJAなどにも相談してみましょう。

そして自分でやる、という独立型(自営)の場合。

農業用の土地を購入するか借りるかする必要があります。

就農人口は年々減っており、統計上「荒廃農地」にカウントされている土地も少なくはありません。

そういった土地を借りたり、買ったりすることができるかもしれません。

ただし、農地を取得するためには、市町村農業委員会に許可を得る必要があるので、その点に注意をしてください。

農地の取得についても、各都道府県にある新規就農相談センターに相談できます。

いずれにしても、積極的に農業体験や研修などを利用していくことをおすすめします。

長期で展開している研修もあり、じっくりと学ぶことができます。

農業大学などの学校に通って、しっかり体系的に学ぶという選択肢もあります。

その仕事内容とは?

端的に言えば、農地で育てた農作物を収穫して出荷するというのが農家のメインの仕事といえるでしょう。

種や苗を、種苗メーカーから購入して作付けするばかりではなく、新品種の開発をしているような農家も。

扱う作物の種類も千差万別、実に多岐にわたっています。

同じ野菜でも、その栽培の仕方によって、無農薬栽培や有機栽培などがあります。

露地で作るのか、ビニールハウスで作るのかという違いもありますし、色々な農法が試されています。

実際に土や野菜に触れる仕事ばかりでなく、経理などの事務的作業などもあります。

農家にもよりますが、作物をJAだけではなく個人や店などに直接卸したり販売したりすることも。

おすすめする理由とは?

なんといっても、人の生命の根幹となる食を支えているのが農業です。

安全でおいしい食材を提供するということには、非常に価値があります。

また、特に独立型で営農していくという場合には、すべてを自分でやらなくてはならないため責任も重いと同時に、その分やりがいもあるはずです。

農業では、土地に根付いて行っていく必要があることからも、田舎で暮らすということに価値を感じている場合には特におすすめです。

また、仕事内容で挙げたように、農法にも様々なものがあるため、差別化を図ることもできます。

無農薬であることや有機栽培であることなどの、特定の農法が売りになる場合も。

2. クラウドソーシングで働く①IT分野

クラウドソーシング型の働き方を紹介します。

業務委託を受けて、自宅などで仕事をするという働き方です。

働く場所を選ばないということと、持っている技能を活かした仕事ができるということに利点があります。

その仕事内容とは?

インターネットを介在して受けた依頼を元に仕事を進めるものです。

Web開発やグラフィック・デザイン、プログラミングなどのIT分野の案件が数多くがあります

一定のスキルを示して契約し、成果物を納品することで対価を得ます。

おすすめする理由とは?

どこにいてもできるということは、田舎にいても都会にいてもできるということでもありますし、自宅でも出先でもできる、ということでもあります。

時間の融通がきくこと、場所を選ばないことなどは、働き方を考える上で重要な要素になってくるのではないでしょうか。

また、自分の持つスキルを活かして仕事をすることができる点がおすすめです。

働くペースなども、自分自身で調整することが可能です。

難しい案件であれば、単価が上がる傾向にあり、スキルに応じた報酬を得ることができます。

3. クラウドソーシングで働く②コールスタッフ

こちらもクラウドソーシング型の働き方ですが、別な職種を挙げておきます。

会社(サイト)によっても異なりますが、コールセンターやカスタマーサポート等とも称する職種です。

要は電話をかける業務や、受ける業務を自宅で行うというもの。

その仕事内容とは?

法人や個人に電話をかけて、アポイントを取ったり、商品の案内をしたりというアウトバウンド型のものと、商品・サービスについての問い合わせや注文等の電話を受けるインバウンド型のものがあります。

報酬は、電話をかける場合は架電数に応じたものになることが多いようです。

セールス的内容を含む場合には、アポイントが取れたり契約まで至ったりすればインセンティブがあることも。

問い合わせの対応や受注業務など、かかってきた電話を受ける場合は、時間単価制(時給制)を採用していることもあります。

おすすめする理由とは?

コールの仕事でも、働く時間が比較的自由になるという点が挙げられます。

主に日中の時間帯(9時~19時、8時~21時など)のうち、好きな時間を仕事に当てられるようにしているところが多くなっています。

また、田舎では都市部に比べて最低賃金が低く、時給水準も低くなることが多いのですが、そういった地域差がないという点もメリットだといえるでしょう。

4. テレワークで働く

職種というよりは働き方の提案になります。

クラウドソーシング型の仕事と似ていますが、クラウドソーシングが業務委託での働き方なのに対して、会社に雇われながら、在宅で勤務するというイメージの働き方になります。

在宅勤務というと耳にしたことがあるのではないでしょうか。

あるいはシェアオフィスやコワーキングスペースなど利用するという、サテライト型の働き方もあります。

その仕事内容とは?

テレワークも、職種としては様々です。

パソコンによる仕事で、電話やインターネットで会社とつながりを持ちながらする仕事では、事務や先述のクラウドソーシング型の働き方で挙げたようなコールセンター(スタッフ)の仕事などがあります。

営業や、システムエンジニアなどでも、自宅や営業先での仕事がメインで、実際に出社する必要がない場合があります。

営業では、会議への出席や報告書の提出などもインターネットを通してすることで、実際には出社をほとんど要しないということも。

システムエンジニアやカスタマーサポートは、自宅から主に客先とのやりとり、訪問をするものです。

おすすめする理由とは?

インターネット環境が整っていることなどが絶対条件になってきますが、それさえあれば、田舎にいても仕事ができるということになります。

あくまでも会社勤務なので、安定が図れるという点もうれしいところです。

同じオフィスで常に机を並べた働き方ではないので、会社や同僚との連絡やコミュニケーションなどにおいて気をつけるべき点はありますが、裁量の自由度の高さがパフォーマンスに比例するタイプには特にオススメの働き方だといえるでしょう。

5.販売

どこにいてもスーパーマーケットや量販店、小売店など、食料品や日用品を扱う店はあります。

店舗の規模や客層、品揃えなどは、田舎とそうでないところでは異なるかもしれませんが、量販店や小売店での販売の仕事の内容にはそれほどの差はありません。

基本的に販売に関する職種で行う仕事の内容は、特にパートなどでは雇用の時点で細かく分かれていることも多いですが、ざっくりとまとめてみます。

その仕事内容とは?

最も目につく職種といえば、レジ・接客等の職種ではないでしょうか。

有人型の店舗であれば、絶対に必要な職種といえます。

店舗の規模や、経営者の考え方によって、仕事としてカバーする範囲が異なってくることは考えられますが、都会であるか田舎であるかという地域差はさほど考慮しなくてもよいでしょう。

スーパーなどでは、レジ係(チェッカー)として、レジに立って会計をする専門の仕事をします。

お客様の商品などに関する問い合わせを受ける、窓口的な役割をすることもあります。

他に、スーパーでは商品の陳列を専門に行う品出し、惣菜を作る惣菜部門、商品の発掘や仕入れを行うバイヤーなどがあります。

様々な職種があるのもスーパーなどの店舗の仕事の特徴ではないでしょうか。

接客に苦手意識がある場合でも、ニーズを満たす仕事を見つけることができるかもしれません。

また、パートタイムでは、勤務時間帯が早朝だけだったり、閉店に近い時間帯だけだったりと都合のよい時間帯だけ働くということも可能なことがあります。

規模の小さな小売店であれば、レジだけ、品出しだけ、という仕事のしかたはできないかもしれません。

レジ・接客以外にも、在庫管理や仕入れ、商品の陳列、掃除、経理などもこなさなくてはならないということも。

おすすめする理由とは?

接客を含む職種であれば、やはり地元の人とふれあうことができるという点が、いちばんの理由になるのではないでしょうか。

お客様が買い物に来て、仕事としてモノを売るという形でそのお客様の生活の一部になるものを仲介するのが楽しくもあります。

食料品や衣料品などでは、仕入れる商品の内容や、陳列・ディスプレイ等で季節感を大事にしますから、季節の移り変わりを感じられるのも意外なおすすめポイントといえるでしょう。

6.飲食

家がぽつんと何軒かあるだけ…というような「田舎」でない限り、どこに行っても、飲食店はあります。

レストラン、カフェ、居酒屋など、個人経営の店もあればチェーン店もあり、その内容は実に様々。

立地とコンセプト、そして味さえよければ遠方からの集客も見込めるような店もあります。

その仕事内容とは?

注文を受けて、食事や飲み物を提供するというのが基本的な仕事の核になると思います。

接客、調理、給仕、清掃等が主な仕事内容になるでしょうか。

販売の仕事と同様、店舗の規模や経営者の考え方によって、仕事内容の範囲は異なります。

また、お客様の多寡や滞在時間等によっても異なってくるでしょう。

次から次へと来客があり、流れ作業的に注文を受けて料理を提供し、会計を済ませるような店舗では分業型で雇い入れることも多くなります。

小さな店舗で、お客様の滞在時間もそこそこ長いというような場合にはレジ専門の人員などはいりません。

レジをしたり、給仕をしたり、厨房にも入ったり…といった形で働くこともあります。

おすすめする理由とは?

飲食店でも、職務内容に接客を含む場合は地元の人とふれあえる点がいいですね。

また、飲食店ではまかない(従業員向けの食事)や、食事補助などがあるところも多く、そこもオススメポイントの一つ。

給与以上の利点があると言っても過言ではないでしょう。

雇用されての飲食店勤務から、いずれ開業を考えている場合、チェーン店などではない特に小さな店舗で働くことで開業に向けた修行にもなります。

大型の店舗では見えにくい仕入れや帳簿などの流れが、小さな店舗だとつかみやすいといえます。

7.介護

日本全国どこも少子高齢化が進んでおり、介護を必要としている高齢者も多くなっています。

田舎では特に高齢化が顕著なこともあって、介護職へのニーズはますます高まっています。

一人暮らしの高齢者が多いのか、家族と暮らす高齢者が多いのか、その家族が外で働いていなくて高齢者の介護を担えるのか、それとも共働きなのかといった高齢者を取り巻く環境にも地域差があります。

当然介護に対しても、ニーズの種類は変わってきます。

いわゆる介護施設には、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保険施設(老健)などの公的な施設や、民間では認知症高齢者グループホームや有料老人ホームなどの入所型の施設があります。

他に、デイサービスやデイケアといった通所型の施設も。

その仕事内容とは?

一般的な施設介護では、初任者研修受けた介護職員や、介護福祉士、ケアマネジャー(介護支援専門員)などが活躍しています。

介護補助や介護助手など、無資格で働くことも可能です。

いずれにしても、食事や入浴、排泄等の介助、清掃などその他の生活の援助などを行うのが主な仕事内容です。

またレクリエーションを行ったり、認知症の予防のための運動などをしたりもします。

ケアマネジャーでは、要介護の認定や、ケアプランの作成などをします。

また、実際に介護の必要な高齢者と接する仕事ではなく、介護事務という職種もあります。

介護報酬請求業務や、介護関連の諸手続きを行うため、必須の資格があるわけではありませんが、一般的な事務職に比べて専門的な知識が必要になります。

おすすめする理由とは?

どこへ行ってもニーズがある、ということが一番の強みです。

資格を持っていれば、さらに心強いですね。

人を助ける仕事でもあるので、やりがいを感じられる点もおすすめです。

実務経験に応じてステップアップをはかれるという点も大きなメリットだといえます。

上位の資格にシフトしていくと仕事としてできる範囲が広がることもですが、資格に付随して評価が目に見えること、給与に反映されることが期待されるからです。

8.地域おこし

総務省主導の過疎対策の一環として、「地域おこし協力隊」が2009年に制度化されました。

地域おこしに興味のある都市部の住民に、地方自治体が地域おこし協力隊員を委嘱します。

移住してくる隊員本人にもその地に定住してほしいという制度になっているわけですが、まさに田舎ならではの仕事といえるのではないでしょうか。

この記事の冒頭で挙げた、田舎暮らしをしながらできる仕事の考え方の中でも「田舎で暮らしていくためにしたい仕事」にあたります。

その仕事内容とは?

過疎化が進んでいる地方も多い昨今、地場産品の発掘や開発、そのプロモーション、住民生活の支援や、移住・定住促進等の地域協力活動に従事するというものになります。

地方自治体ごとに職務内容や呼称は異なります。

地域おこし協力隊員には、地方自治体の委嘱を受けて地域協力活動に従事するということ、期間は1年以上3年以下(3年以上の活動も可能)、都市地域から委嘱を受ける市町村に住民票を移すといった条件があります。

おすすめする理由とは?

都会を離れて田舎で暮らしたい、田舎ならではの暮らしがしたい、田舎で住まう人の力になりたい…そのすべてを満たすのが、地域おこし協力隊員の仕事ではないでしょうか。

もちろん期間のある仕事ですから、この仕事でずっと生計を立てていくというわけにはいきません。

地域おこし協力隊員の仕事は、田舎暮らしの入り口としての機能が大きいかもしれません。

イヤでも田舎での人脈が広がりますし、人の役に立てる仕事でもあります。

田舎で暮らすにあたって、どんなことを「ナリワイ」にしていけばいいのかをじっくりと探ることができます。

まとめ

職種を紹介する前に、田舎であることと、働き方・仕事の内容の関係性を分類しました。

ここでは、田舎ならではの仕事(農業など)、田舎でも(どこにいても)できる仕事(クラウドソーシング、テレワークなど)、田舎でも田舎以外でも同様のニーズがある仕事(販売、介護など)、田舎で暮らしていくためにしたい仕事(地域おこしなど)という4つの分類に分けました。

あなたがしてみたい田舎暮らしのイメージに近いのはどの働き方でしょうか?

初めにしっかりと目指す田舎暮らしと働き方を考えておくことで、「こんなハズではなかった」「思ったより大変」「期待したものが得られそうにない」といったイメージの齟齬が少なくなるはずです。

田舎はただの楽園ではありません。

人と人の距離が都会より近い分、いいこともあれば悪いこともありますし、都会と比べて賃金は低くなりがちですが、その分都会とはまた違ったものの豊かさに恵まれていることも。

どこで暮らすのだとしても、地に足をつけた暮らしができるように考えていかなくてはならないということですね。

この記事が、快適な田舎暮らしを送るための手助けになればいいなと思います。


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