保育士不足が問題になっている現代。

保育士資格を持っていても保育士として働かず別の仕事をしている、いわゆる「潜在保育士」が増えています。

専門学校や短大・大学に行って保育士になるための勉強をしても、卒業後は保育士にならずに会社で働くという学生も少なくなありません。

なぜ保育士が不足しているのか、保育士資格を持っていても保育士として働かないのか、保育士がブラックだと思ってしまうその原因について考えてみたいと思います。

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経験者の私が思う、保育士の仕事がブラックな理由とは?

サービス残業が多い

年度始めや運動会・発表会など大きな行事の前は残業をしないと準備が間に合いません。

超過勤務になるから事前に園長に許可を得ないといけないけれど、許可を取りに行くと「時間内にできるような仕事をしなさい」と言われるので、必然的にサービス残業になってしまいます。

やっと行事が一つ終わったと思うとすぐに次の行事があり、その準備のためにサービス残業をしなければなりません。

このようなことが日常的にある保育園は意外に多くて、ブラックだと自覚できなくなる状態になります。

その園で働き始める時に「この仕事はサービス残業普通だから」とか「休み時間あっても、全然休めないのが当たり前」と平気で言ってしまう園長もいます。

新卒の保育士さんだと「仕事ってそんなものなのかなぁ」と思う人がいるかも知れませんが、社会経験がある人はその言葉に違和感を覚える人もいると思います。

確かに働いてみるとそういうことが多いのですが、保育園の経営者または管理者がそのような発言をするのは、保育士の仕事がブラックであることを自ら容認しているようなものだと思います。

人間関係が難しい

保育園は子ども・子どもの家族・職場の保育士というように、とにかく常に人と関わる仕事です。

人間関係が上手くいけば楽しく過ごせますが、そうでなければ苦痛になります。

特に年度始めは新しい環境の中、子どもたちの性格や特徴などを把握するまでに時間がかかりますし、子どもたちも新しい先生に慣れるまで必要以上に甘えたり話を聞かないで勝手なことをするなど、先生を試すことが多いです。

前の担任に相談して「昨年はそんなことやらなかったよ」などと言われると、自分の関わり方に問題があるように思い悩んでしまうことがあります。

また、子どもの家族も新しい担任だと子どもが担任に慣れたか心配で色々聞いてきたり、前の担任は◯◯してくれたのに今度の担任はしてくれないなど不満を漏らす人もおり、保護者との関係が上手く築けません。

人間関係が難しいので、耐えきれずに辞めていく人は多いです。

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保育士の仕事にブラックだと思う5つの瞬間

給料が安い

求人情報を見ると、正社員でも他の職種に比べて給与は低い傾向にあります。

保育士は小さな子どもの命を守り、心身の発達を促すための計画を立てて様々な工夫をしています。

沢山体を動かして体力や身体機能を高めるようにしたり、社会性が身につくようにルールのある遊びや友達とのやりとりを支援したりしています。

「三つ子の魂百まで」という言葉通り、小さい頃に身につけたことは大人になっても記憶に残っていることが多いです。

心身の成長に大きな影響を与える乳幼児期を共に過ごす責任のある仕事の割には、比較的給料が安いのが現状です。

休憩時間がない

子どもたちが午睡をしている間に連絡帳や保育日誌を書いたり、製作活動の下準備や教材研究をします。

月ごとに部屋の壁に飾る飾りを作ったりするので、休憩時間も作業に充てることが多く、休む暇がありません。

仕事量が多くてサービス残業

運動会や発表会など大きな行事があると、それに向けた準備を始めます。

保育中には準備ができないので、必然的に就業時間外になってしまいます。

就業時間を過ぎても超過勤務を認めてもらえないので、サービス残業は保育士業界で暗黙のルールになってしまっています。

初めての業務でも丁寧に教えてもらえない

初めてクラス担任になった保育士は、年度始めにどのような準備をしたら良いか分かりません。

分からないから聞きながら準備を進めますが、年度始めは他の保育士も忙しいので丁寧に教える時間がなく、他の保育士のしている仕事を見よう見まねでやるしかありません。

PCでの業務も多く、PCが苦手な保育士は時間がかかり夜まで仕事をしている状態です。

残業代は貰えず丁寧に教えてくれる人もいないので、精神的に追い詰められて、年度途中で辞めていく人もいました。

その園での暗黙のルールを教えてもらえない

入園式の時のスーツ着用は当然ですが、暗黙のルールでスーツはリクルートスーツにしている園がありました。

その園に入ったばかりでそのことを知らず、白い花柄のついた黒のスカートをはいていくと私と園長以外は全員リクルートスーツでした。

その園では当然のことでも、他の園では違うことがあります。

その他にも暗黙のルールが沢山ありましたがその園での暗黙のルールを教えてもらえないことが多く、居心地が悪くて辞めていく保育士は沢山いました。

疲れることも多いけど、やりがいがたくさんあるのがこの仕事!

できなかったことができるようになる!

1歳頃から、少しずつ自分で着脱するようになります。

最初は「できない」と泣きながら訴えてきますが、励ましたり少し手伝ったりしながら教えていく内にできるようになってきました。

初めて子どもが自分でできた時は、子どもと一緒に抱き合って喜んだり子どもの嬉しそうな顔を見ることができました。

支援の方法が合えば子どもの力が伸びる

昨年度まで、ダウン症の子どもの支援担当をしていました。

手先が上手く使えず、牛乳の蓋やパックソースを開けるのが苦手な子どもでした。

ファスナーやボタンも苦手で、一人でできませんでした。

親指と人差し指・中指の三つの指で洗濯バサミを持ち、ハンカチを干す練習をしたり、ボタンの穴に紐を通した物を用意しボタンをつまんだまま紐の端から端まで移動させる練習をしたりしました。

練習を繰り返している内に指先の動きがスムーズになり、(時間はかかりますが)一人でボタンを留められるようになりました。

できるようになるためのステップを考え、遊びながら練習していくことで子どもの力が伸びることを実感しましたし、この仕事にやりがいを感じました。

子ども一人一人に合った声掛けや援助方法をすると保育士の思いが通じる!

子ども一人一人を観察すると、その子どもが苦手なことや得意なことが見えてきます。

また性格や特徴も分かってきます。

ガヤガヤした雰囲気が苦手な子どもがいる時は、ダンボールで作った小さな家を用意するなどしてその子どもが落ち着く空間を作ります。

家はその子どもだけが使うわけではなく、みんなも使えることにし、その子どもが落ち着きたい時に優先的に使えるようにすると他の子どもたちの中で不満が出ず、仲間はずれにされたり特別視されることがありませんでした。

このように、一人一人の特性を理解しながも不公平にならないような工夫を考えると、子どもたちにも保育士の思いが通じます。

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経験者がホンネで語ります

この仕事で、一番改善を望む点は?

保育士の仕事量を考えた運営をして欲しい

次から次へと行事があると、その準備に追われてしまい残業をする羽目になります。

そうならないように行事を減らしたり、行事で使う道具は次年度以降も使えるようにしたりして、保育士の負担を少なくなるようにしてほしいと思います。

次年度の担任への引き継ぎをきちんとして欲しい

てんかんや食物などのアレルギーがある場合や発達障害・グレーゾーンなど個別に支援が必要な場合は、その子どもに関する記録を次年度の担任に引き継ぐ必要があります。

保育園全体でクラスごとに子どもの情報を共有していれば、担任が変わってもその子どもの情報は把握できますが、異動してきたり新しい職員の場合は園側から情報を提示する必要があります。

子どもの安全を確保したり、適切な援助を行うためにも引き継ぎは重要だと思います。

公立の保育園ではそのような引き継ぎをしていないところもあり、その園に何年か勤務している保育士と話しをして初めて分かったということもありました。

子どもに関する情報は、園の職員全員に伝えてほしいと思います。

給料を上げて欲しい

園にもよりますが、低いところでは正社員でも月給14万円程のところがあります。

それほどベースアップをするわけでもないので、同年代の人と比べると年収が低くモチベーションが上がらないこともあります。

子どもの安全を守り健やかな成長を促す工夫をしながら、子どもたちと一緒に体を動かしたり物事を考えたりして体も頭も使う仕事です。

子どもたちのことを考え一生懸命にやろうとしている保育士は沢山いるので、基本給を上げてその姿勢を保てるようにしてほしいと思います。

個別に支援が必要な子どもの担当は保育士資格を持っている職員にして欲しい

発達障害やグレーゾーンなど個別に支援が必要な子どもの支援を担当するのが、保育士資格を持たない保育士補助の園があります。

保育士補助は保育の勉強をしてきたわけではないので、発達障害やグレーゾーンの子どもにどのような支援をしたら良いかが分かりません。

子どもの発達に合った支援をすれば能力は伸びるのですが、保育士補助にはその知識がないため子どもの安全を確保するだけになってしまいます。

保育士不足が問題になっている状態なので仕方ないのかも知れませんが、できれば知識のある保育士を担当するか、しっかり発達障害の研修をつけるなどして支援の知識を身につけた人を配置し、発達障害やグレーゾーンの子どももその子どもなりの能力が伸びるようにして欲しいと思います。

保育士の仕事をする人にとって働きやすい職場の見極めポイント

行事が少ない

行事があると子どもたちは嬉しいですが、準備が大変です。

子どもたちと一緒に準備をして、子どもたちに自分たちも頑張ったという達成感を味わわせられるような環境にある園なら保育士の負担も減りますが、全て保育士が準備をすることが多いです。

行事が多いとその準備に時間を取られ、サービス残業や製作物の下準備を持ち帰ってやらなければなりません。

行事の準備や製作をするのが楽しいと思える人は苦にならないですが、一年を通してそれをやっていると疲れてきてしまいます。

行事を多くしすぎない所の方が保育士の負担も軽くなり、普段の生活でより良い保育を提供できると思います。

非常勤や臨時職員でも産休や育休がある

以前働いていた私立保育園では、産休や育休がなく結婚したら暗黙のルールで退職しなければならない雰囲気の園がありました。

一方で保育園は子どもを大切にする施設だから職員の子どもも大切にすると明言して非常勤や臨時職員でも産休や育休を取ることができる園もありました。

産休や育休ができる園は、職員の子どもが体調を崩した時も休みやすいため育児をしながら長く働ける雰囲気があります。

保育園の職員全員が一つになって頑張ろうとする雰囲気がある

保育園は職員の大半が女性です。

職員同士で陰口や悪口を言い合ったり、嫌がらせをしたりする職場もあります。

人の粗探しをして園長に報告し、その職員の価値を下げようとする人もいます。

一方で園長が職員全員に対して「人の悪口や陰口を言うのは許さない、そのようなことをする人はこの職場では働けない。職員全員が一つになって頑張っていく保育園を目指したい。」と話していた園もありました。

園長がそのような姿勢で職員全員が気持ち良く働けるような雰囲気を作っていれば、職場の人間関係が悪くて辞めることも少なくなります。

こんな職場なら要注意!応募前にチェックしたいポイント

正社員でも産休や育休がない

保育士は子どもが好きなので、ほとんどの人が結婚をして子どもを産み育てたいと思っています。

保育園に正社員として採用されても妊娠と同時に退職しなければならない状態では、安心してその園で働くことができません。

また、そのような園は子どもが体調を崩して仕事を休みたいと申し出た時に、快く休ませてくれない可能性があります。

産休や育休があるか、希望の休みをどれくらい認めてもらえるのかを事前に確認しておきましょう。

常に保育士を募集している

私立保育園の場合は特色があるので、その特色と自分の保育感がマッチしないと長続きしません。

また、自分の体調が悪くて休みたい時に嫌な顔をされたりして、休みづらい雰囲気の園は長続きしません。

私も頭痛と嘔吐で2日休んだら、1ヶ月のシフトから外されていたことがありました。

どういうことなのかを園長に聞いてみると「明日までにあなたの気持ちを紙に書いて来て下さい。」とだけ言われました。

次の日に退職願を出し、退職したのは言うまでもありません。

常に保育士を募集している・保育士の入れ替わりが激しい園は、労働者を大切にしていない・職場の雰囲気が悪いなど何かしら問題があります。

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まとめ

子どもが好きで憧れの保育士になったとしても、仕事量の多さや給料が安い、人間関係が難しいなど様々な理由で保育士の仕事を辞めていく人は多いです。

私も一時的に保育士の仕事から離れたことがありますが、再度保育士の仕事をやろうと思った理由としては、子どもたちと一緒に笑って楽しく過ごしている自分が一番自分らしくいられると思ったからです。

人間関係の難しさや仕事量の多さに辛くなることもありますが、それはどの業界で働いてもついて回るものなので、他の業界で悩むなら好きな業界で悩んでいた方が良いという結論を出しました。

自分なりの仕事の仕方や仕事の考え方を確立していき、上手く仕事が続けられるように自分なりに考えてみると良いかもしれませんね。

保育士を辞めたいと思うときについては、こちらの記事を参考に!



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