子どもたちと関わりたいと思い、夢をもって保育士を目指す人は多いと思います。

ところが実際に保育士として仕事を始めるてみると、自分が思い描いていたイメージとかけ離れていたために仕事を辞めていくという人が少なくありません。

保育士を辞めたいと思う背景にはどのようなものがあるのでしょう。

保育士の業務内容も紹介しながら、仕事の難しさや大変さを具体的に説明していきたいと思います。

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保育士の1日

保育士は子どもと遊んでいるイメージが強いですが、一日中遊んでいるわけではありません。

出勤してから退勤するまでの保育士の仕事内容を紹介します。

始業~登園

出勤簿に印を押し、持ち場につく

出勤簿に印を押したら持ち場(早番は未満児などそのシフトの役割を設けている園があります)に入ります。

子どもの受け入れをして保護者からの連絡事項や朝からの子どもの様子を担任に伝えます。

また早番の場合は職員室や玄関・園庭の掃除をします。

子どもたちが安全に登園できる状態を保つのも保育士としての仕事です。

子どもたちの安全確保と遊びの見守り

天気が良い日は園庭で子どもたちが好きな遊びをします。

園によっては登園時間中は室内だけで好きな遊びをさせ、子どもの受け入れをしているところもあります。

子どもたちが好きな遊びをしている間は安全に遊べるように見守ったり一緒に遊んだりします。

職員の打ち合わせに参加する

8時半から職員室で朝の打ち合わせをします。

打ち合わせに出た職員は打ち合わせに出られない職員(子どもたちと一緒にいる職員やシフトによって出勤していなかった職員)に打ち合わせの内容を伝えます。

登園後~降園

朝のお集まり

手遊びや歌を歌い、朝のお集まりをします。

出欠を確認したり子どもたちに今日の活動を伝えて活動をします。

おやつの準備と片付け

未満児は10時頃におやつを食べます。

テーブルを拭いたりおやつを配ったりして準備をします。

食べこぼしがある場合は掃除で拭いたり拾ったりして清潔を保ちます。

主活動

計画していた製作や身体を動かす遊びをします。

子どもたちが安全に活動できるように環境を整えたり、うまく活動できない子どもを援助したりして、楽しく活動できるようにします。

給食の準備と片付け

給食室から給食を運んできます。

テーブルを拭き、給食を分けて子どもたちに配ります。

苦手な食べ物も少しだけ食べるように励ましたり、スプーンや箸・食器の正しい持ち方を伝えたりします。

子どもたちが食べ終わったら給食室に食器を戻します。

食べこぼしがあるので雑巾で床を拭き清潔を保ちます。

午睡の準備と片付け

布団を敷いて準備します。

年齢によって子どもたちの着替えを手伝います。

子どもたちがパジャマに着替えたら絵本を読み、落ち着いて眠れるようにします。

午睡中に体調が悪くなったり痙攣を起こしたりする子どもがいないか留意しながら見守りをします。

午睡が終わったら布団を片付けて掃除をします。

お便り帳や保育日誌に記入

お便り帳にその日の子どもの様子を記入します。

保育日誌には子どもの様子を見て環境構成や援助は適切であったかなどの反省や考察を記入します。

おやつの準備と片付け

テーブルを拭き、おやつを配って準備します。

食べこぼしがある場合は雑巾で拭いたり拾ったりして清潔を保ちます。

帰りのお集まり

子どもたちが楽しかったことや、またやってみたいことなどの話しを聞いてその日の振り返りをします。

降園

随時降園します。

家族が迎えに来るまで子どもたちは好きな遊びをして待っています。

その間は子どもたちと一緒に遊んだり、子どもたちの遊びを見守ったりします。

家族が迎えに来たらその日の子どもの様子を伝えます。

降園後~終業

部屋の掃除

トイレや部屋を掃除します。

保育園は集団生活の場なので、子どもたちが触る箇所を消毒液で拭いて感染症予防に努めます。

教材研究や製作の準備

教材研究や製作の準備をします。

教材研究では子どもたちの発達段階に合わせて、製作しやすい素材や使う道具などを考え、実際に作ってみます。

教材研究をして製作するものが決定したら製作の準備をします。

行事の準備

運動会や発表会などの大きな行事にやる種目や遊戯を考え、それに合わせた道具や衣装を準備します。

また誕生会は持ち回りで担当する園も多く、誕生会にやる出し物の準備をすることもあります。

残業はどのぐらいある?

その園の仕事量にもよりますが、一週間に5〜6時間や多いところでは15時間以上になります。

一方で、全く残業をせずに定時で帰れる園もあります。

保育士の仕事が大変だと思う点

保育士不足が社会問題として取り上げられています。

保育士資格を持っていても保育士の仕事をせず、他の業種で働く人も多いようです。

保育士の仕事はきつい・汚い・安いと言われていますが、どのようなことが大変なのかを具体的に紹介していきます。

人間関係が難しい

保育士は子どもと関わるだけでなく、保護者、同じ職場の保育士と連携を取って仕事をします。

どの業種でも人間関係はつきものですが、保育の仕事は人間関係が複雑になる場合があります。

子どもや保護者との人間関係

クラスの子どもはひとりひとり性格が違います。

特に新年度はまだ子どもと担任の信頼関係が安定していません。

担任としては平等に接していますが、子どもながらに担任との相性が合わないと感じると声掛けや援助をしても心を開いてくれないことがあります。

その子どもの保護者が子どもと担任の関係をみて、もっと子どもとこのように関わって欲しいと伝えてくる場合もあります。

担任としては一生懸命にやっているつもりなので、どうしたらいいかわからなくなってしまい難しいと感じてしまうことがあります。

職場の先生たちとの人間関係

未満児クラスは複数の職員が担当しています。

保育士としての信念や考え方は人それぞれなので、一緒に組んでいる先生と同じような考え方であればうまくいくのですが、時々考え方が全く噛み合わない先生と組むこともあります。

その場合でもどちらかが譲ったりお互いに話し合って擦り合わせをしていけばうまくいきますが、それが難しいこともあります。

こっちの先生はこう言ったのに、もう片方の先生はそれを否定したということがあると子どもたちが混乱することになるので、考え方が違う先生とどのようにうまくやっていくかが課題になります。

給料が安い

正社員でも月給17万やもっと低いところでは14万の園もあり、一人暮らしをしながら働くとあまり手元にお金が残らない状態になります。

住んでいる地域によっては自家用車を持っていないと不便なこともあり、毎月車の維持費やローンを払うと手元に残るお金は本当に少しになります。

サービス残業は暗黙の了解

保育士は勤務時間のほとんどを子どもと一緒に過ごします。

午睡中もほとんど休憩を取ることができず、連絡帳や保育日誌の記入をしたり職員会議に参加したりしています。

その他にも製作の準備やクラス便りの作成、遊戯室・掲示板等の装飾、誕生会の出し物など持ち回りの仕事もあります。

行事前の準備や月末のまとめ、次の月の保育計画作成が重なることもあります。

就業時間内に終わらせられることもありますがそうでなきないことも多く、残業をすることになってしまいます。

園長の命令がない限り、残業代は出ないので必然的にサービス残業になることが多いのが現状です。

仕事の持ち帰りが続くこともある

残業をしても間に合わない場合は自宅に仕事を持ち帰ることもあります。

製作の準備や発表会の衣装製作などが重なると、仕事から帰って来てからも毎日作っていたこともありました。

保育士になりたての頃は効率の良い仕事の進め方がわからないですし、製作にも慣れていないので、仕事を持ち帰ることが多くなります。

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保育士を辞めたい!と思ってしまうとき

仕事をしていく上で行き詰まってしまうことはあります。

体調が悪くても休めない

フリーの保育士がいる場合は比較的休みやすいですが、ギリギリの人数で運営している園の場合は、体調が悪くても休めません。

私も1か月くらい腹痛が続いて病院からもらった薬を飲みながら仕事をしていました。

その結果症状が悪化してしまい、手術をした経験があります。

その後はしばらく療養するように言われたので、その旨を園長に伝えるとあからさまに嫌な顔をされました。

どんなに体調が悪くても、仕事が休めない時は辛かったです。

人間関係が難しい

先程も述べましたが、保育士は子どもと関わるだけでなく、保護者、同じ職場の保育士と連携を取って仕事をします。

どの業種でも人間関係はつきものですが、保育の仕事は自分と子ども・保護者・同僚と人間関係が複雑になる場合があります。

自分が歩み寄ったつもりでも相手がそう受け取らなければうまくいきません。

精神的に追い詰められて辞めていく保育士は少なくないのが現状です。

なかなか正社員になれない

園によっては嘱託職員として何年か勤務してから正社員になれる制度にしているところもあります。

保育士の人数は子どもの人数によって決まるので、その方が人数調整をしやすいからだとは思いますが、嘱託職員の仕事内容は正社員とさほど変わりません。

ずっと正社員になれずに更新できるかできないかを気にしながら働く職員もいます。

また嘱託職員だとボーナスがもらえない園もあります。

他の園で正社員としての求人があると、嘱託職員の園を辞め、正社員として雇ってくれる園に行く人も少なくありません。

正社員と同じ業務内容をしているのにボーナスがもらえない

正社員以外の職員も正社員と同じようにクラス担任になり、クラス活動を運営したり誕生会の出し物をしたりしています。

正社員と同じように責任のある仕事をしているにもかかわらず、給与面ではボーナスがもらえない園もあります。

給与が安い上にボーナスがもらえないとモチベーションがが上がらないので、その園を辞めて正社員を募集している園や正社員以外でもボーナスをくれる園で働こうという気持ちになります。

保育士が望んでいる改善点とは?

保育士が不足すると、待機児童を増やすだけでなく現場で働く保育士にも負担がかかります。

その結果、仕事が大変になって辞めていき、さらに保育士が足りなくなるという現象が起きてしまいます。

そうならないようにするために現場で働く保育士の声を聞いて、改善策を練ってほしいと願っています。

ここでは多くの保育士が望む改善点を紹介します。

サービス残業をしなくてもすむような運営をしてほしい

未満児クラスは複数担任になっているのに対し、以上児クラスの担任はたいてい一人担任です。

以上児クラスになると地域の保育園や福祉施設との交流会に参加したり、運動会や発表会もそれなりの完成度が求められたりします。

地域の交流会の打ち合わせから運動会・発表会の遊戯の指導・準備は全て担任が一人でしなければなりません。

私立の保育園ではその園の特徴として一年間の行事を盛りだくさんにしているところが多く、サービス残業をせざるを得ない状況になっている保育士がたくさんいます。

特徴を大切にするのであれば、以上児クラスにクラス補助の職員を配置したり行事を見直したりして担任の普段を軽くするような運営をしてほしいと思います。

正社員以外の職員にもボーナスを出してほしい

正社員でなくてもクラス担任をするなど正社員と同じ業務内容をしている職員は少なくありません。

正社員と同じようにボーナスをもらったり、住宅手当や退職金がもらえる園もありますが、それらをもらえない園もあります。

正社員と同じ業務内容をさせるのであれば、少しでもいいのでボーナスを出してほしいと思います。

給料を上げてほしい

給与はその園によりますが正社員でも14万とかなり安い給与の園もあります。

私が勤務していた園も最高で16万でした。

アパートを借りて一人暮らしをしたり、車のローンを支払ったりすると手元に残るお金は生活費だけになってしまうことが多いです。

独身の時はそれも気にならないですが、結婚して子育てをしていくとなるとお金の問題は切実になってきます。

保育士の給与の最低額を引き上げてほしいと思います。

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まとめ

保育士の仕事は子どもひとりひとりの発達段階を把握し促したり、安全を確保しながら基本的な生活習慣を身につけられるようにしていくことです。

家庭環境が多様になっている現代では従来の役割に加え、保育園に子どもを預けている家族だけでなくその地域で子育てをしている家族の子育て支援も求められています。

業務内容が増え、さらに子ども・保護者・地域の人・職場の先生と人間関係が複雑になって、仕事の難しさを感じながら働いている保育士は多いでしょう。

現場で働く保育士同士が支え合い、協力し合って、みんなで頑張ろうという雰囲気をその職場でつくっていくのが大切だと思います。


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