例えば、出張でホテルを利用する場合、狭いながらも綺麗に整頓された部屋だと気持ちがいいものですよね。

仲間や家族と遊びに行くリゾートホテルもしかり。

そこには裏方のスタッフの力が欠かせません。

部屋を綺麗に掃除をするスタッフが、ごみ捨てやベッドまわりや洗面所の掃除をはじめ、ベッドメイクをし、アメニティなどの備品を整え、お客様に気持ち良く過ごしてもらうために奮起しています。

このベッドメイクのお仕事について、具体的に仕事内容や適した人材などについて解説していきます。

ベッドメイクの仕事はどんな仕事?

ベッドメイクの仕事は、お客様が使いやすく心地よく滞在できるように、主にホテルの客室を綺麗にすることです。

ホテルの規模にもよりますが、2、3人くらいでチームを組んで一つづつ部屋を掃除していきます。

だいたい早朝から始まり、チェックアウトを済ませた部屋から順に作業を進めていきます。

最終的には次のお客様が入ってくるチェックインまでには全てを完了させなければいけません。

1グループ当たり一日に十数部屋を担当することになります。

ベッドメイクの仕事の大まかな内容

掃除

掃除は主に掃除機やコロコロで床掃除をして部屋全体を綺麗にすることと、ドレッサーや洗面所などの拭き掃除です。

ビジネスホテルなどでは、洗面所とトイレ、バスタブが一緒になっているところがほとんどなので、バスタオルなどを利用して特に髪の毛や水分を残さないように拭き掃除をします。

また、鏡やシンクなども手垢がついていたり、曇っていると汚くみえます。

そのため念入りな拭き掃除が必要になります。

よくクレームになるのが、髪の毛が落ちていた、歯ブラシなどの備品がない、などなので注意が必要です。

ベッドメイク

ベッドメイクはこの仕事の要になりますが、大体2人でシーツや枕カバー敷き布団などのリネンを交換し、新しいものに差し替えます。

これがなかなか重労働で、両手を広げてシーツを綺麗に敷いたり、中腰になって行う布団の交換は何室も行うと、腰や腕に負担がかかります。

特に要領を得てないと腰痛になりがちなので、自分の体にも十分に注意しなければいけないですね。

備品整理

ホテルには、タオルや浴衣の他に歯ブラシやコップ、綿棒やコーム、髭剃りやシャンプー、リンス、ボディソープ、石鹸、化粧水や乳液、整髪料など場所によって用意されている備品が異なりますが、大半のホテルにはいくつか用意されています。

ホテルにもよりますが、設置の仕方などのマニュアルがあり、それに従い準備していきます。

前述した通り、クレームの対象になりやすいので、備品の個数などの確認も怠ってはいけません。

その他

このような一連の作業は、お客様がホテルに連泊する場合も行われますが、その場合は客室にお客様が不在の時か、室内に滞在している場合には掃除の必要性を確認した上で行います。

滞在中の掃除は最低限度の掃除に留め、お客さまの残した荷物等には触れないことが大切です。

なぜなら、ゴミだと思って捨てたものが大切なメモ紙だったりすることがあり、大問題を起こすことになるからです。

ベッドメイクの仕事に向いているのは?

この仕事は、掃除をするという単純な作業にみえますが、要領を得ないと時間内に終わらなかったり、清潔な部屋づくりができなかったり、備品の不備あったりなど、クレームの対象となり、ホテルの評価を落としてしまします。

やはり、向き不向きがある部分もあるかと思うので、どんな人が向いているのか、考えてみました。

清掃作業を苦痛だと思わない人

基本的には、日々掃除を繰り返していく作業です。

まずは、知らない人が使用したものを触ったり、汚れを落とす作業などの清掃が苦手な人には向いていないと思います。

時には、考えられないような部屋の汚し方をしていることも、稀にあるので、そのような状況にも対応できる必要があります。

会社や先輩たちが作ったマニュアルがあることが多いので、それに従い坦々と作業を進められることが求められるでしょう。

体力に自信がある人

一日に何部屋も4、5時間で綺麗に仕上げなければいけないため、大急ぎで汗だくになって作業を進めることになります。

前述した通り、ベッドメイクや掃除は体を使ったハードな作業です。

やはり基礎体力がなければ勤まらないですね。

手早くできる人

雑すぎるのは困りますが、速さが問われる作業なので、動作が速いに超したことはありません。

手早くできると数をこなすことができるので、効率良く作業を進めることができます。

協調性がある人

チームを組んで作業を進めることになるので、同じチームで力を合わせてやらなければ、うまく終わらせることができません。

多くは中高年から年配の女性が多く働く職場ですが、学生のバイトも多く、いろいろな世代の人たちとうまくやっていく必要があります。

筆者が学生時代にやっていた時には、中高年の女性が中心となっていました。

そこには二つの派閥があり、対立していました。

どちらかに所属すると、敵対するチームから嫌がらせを受ける、という状況になっていました。

このようなことは特別な例なのかもしれませんが、こうした状況ではどちらにも所属せず、どちらの影響も受けないよう自分の業務を坦々と行い続けることが必要でした。

これは孤立するということではなく、スタッフの噂話や悪口は聞き流し、どの人にも同じように接するということです。

短期のバイトだったので、なんとか全うすることができましたが、長期間の場合は割り切ってやるしかないでしょう。

逆にベッドメイクの仕事に向いていない人の特徴は?

ベッドメイクの仕事に向いていない人は、向いている人の反対となりますが、その他に気づいた点を挙げてみます。

完璧主義な人

意外と思われるかもしれませんが、完璧に業務をこなすことで時間が割かれることがあります。

あまりにも完璧を求めすぎるよりも、省くことや確実にしなければいけないことを見極めて業務をすることで、効率良くできます。

完璧なことが最重要なのではなく、最低限の綺麗さが前提ですが、時間内に必要な清掃をすることが大切なことです。

コミュニケーションがうまく取れない人

接客業ではないですが、チームで作業をすることやホテルとの連携もあり、最低限度のコミュニケーションが必要です。

同じスタッフとは役割分担をして、ノルマをこなしていかなければいけないですし、ホテルとはチェックアウト後か連泊する宿泊者なら、清掃希望で外出後かどうかの確認作業も必要です。

そう考えると、最低限度のコミュニケーションは必要です。

人に話しかけることもできないようでは勤まらないと思います。

ベッドメイクの仕事で身に付くスキルや経験は?

清掃の技術

基本的にお掃除をする仕事なので、やり方の技術は学べると思います。

どこから始めるとスピーディにできるのか、どこに気を付けて行うと綺麗に見えるのか、などです。

特にベッドのセットは、確実に早くできるように身につけられる技術だと思います。

もし、介護事業に就くことを考えていれば、役立つ技術になるかもしれません。

また、日常の生活においても、清掃が早く綺麗にできることはプラスになることでしょう。

要領よく作業する

決まった時間内に清掃するためには、段取りが良くないといけません。

どのような仕事でも要領の良さは肝になるところですが、この仕事でも続けることで身につけられるかもしれません。

時間配分を考えられたり、汚れの部分にいち早く気づき、整っているところは簡単に済ます事が出来るようになれば、予定通りに仕事を完了させられます。

時間内に業務をこなす能力はどの仕事でも生かされるところだと思います。

人間関係に多少強くなる

正直、個性的な人が多い職場なので、適宜対応できるようになれば、その後の人間関係には苦労することが減るかもしれません。

ただ、個性に押しつぶされることもあるので、あまりにも辛い時には見切りをつけることも肝心かもしれませんが。

ベッドメイクの仕事のやりがいは?

素早く清潔に完成したとき

自分が思っている以上に手早くできた場合には嬉しくなります。

自分なりの理想像があり、それが出来た時には達成感があります。

スタッフとのチームワークがうまくいったとき

お互い補い合いながら、目的が達成される喜びというものもあります。

チームで動くので、気に食わないスタッフの足を引っ張ったところで自分に利点はありません。

出来る限りそれぞれの得意なところを伸ばしながら仕事を進められた方が良いに決まってますよね。

利用者からお褒めの言葉をもらったとき

最終的には、ご利用されたお客様からの感謝の言葉がモチベーションが一気にあがることです。

連泊されたお客様から、部屋の清掃等についてお礼のお手紙がベットのところにあったりすると、大変うれしくなります。

また、ホテル側からのお客様からのお礼の言葉を伝言でもらうこともあり、もっと頑張ろうと思う瞬間です。

まとめ

ベッドメイクの職場には、ビジネスホテル、シティホテル、リゾートホテル、ラブホテルなどがあり、各ホテルによって要求されるものが変わってくるようです。

例えば、高級ホテルでは、利用者のレベルも高いため、細心の注意をはらった清掃と心配りが要求されるでしょう。

ラブホテルでは、ベットメイクとは別の業務をすることもよくあるようですし、チェックインが午後でチェックアウトが午前中のホテルだと早朝勤務がほとんどなのに対し、ラブホテルのような出入りの多いホテルだと、勤務時間は朝、昼、深夜といくつかのシフトで行っているようです。

ホテルによって行うことも目指すものも少しづずつ違ってきているようですね。

ベッドメイクの仕事は、やりたい仕事(職業)という仕事とは言えないかもしれません。

なぜなら、働いている多くの人が隙間時間を利用してお給料をもらえる仕事、しかも誰でもできる仕事と言っていたからです。

要は手軽に稼ぐことができるということですが、続けるのには忍耐力がなければならないです。

つまり、ベッドメイクは職業というより、アルバイトやパートででやるような簡単な仕事のようですが、決して侮れない仕事です。

実際、筆者が学生時代にこの仕事をしたことで、清掃についての勉強になりましたし、いわゆる3Kの仕事というものがいかに低賃金で重労働かも十分理解できました。

でも、この仕事がなければ、ホテル業は成り立たないですし、ホテルがなければ旅行に出かける機会も減り、海外の人たちとの交流も叶わないことになるでしょう。

オリンピック・パラリンピックをあと一年に控えた日本では、考えられないことです。

どんな仕事もだれかの役に立つものであり、それがなければ誰かか困り、社会が成り立たなくなってしまうものですよね。

昔のドラマでは、会社のトップが社員に内緒で隠れて清掃員として働きながら、会社の状況をチェックする、なんて内容がありましたが、いわゆる誰でもできて低賃金の仕事から学べることはたくさんあるのだと思います。

また、ある芸人がゴミ清掃員の仕事をしていて、地域別でごみの様子が違っており、そこからどんな人たちが住んでいるのかが分かるようになるそうです。

そう考えると、新たな視点で物事を考えることができる、きっかけになるのかもしれませんね。

どんな仕事にも意義があり、特に人が嫌がる仕事をすることに誇りが持てるような社会になることを願います。

ベッドメイクが誇りを持つためには、もう少し賃金を上げたり、スキルアップをしたりなど、企業努力が必要になるでしょう。

そんなことも社会が後押し出来たらいいのですが。

また、我々ホテルを利用する側の意識も変えていかなければいけないのかもしれません。

どこかに旅行に行ったときの宿泊の際にも、いろいろな人のおかげで宿泊できることに感謝できたら、自ずとホテル内のごみの分別や掃除がしやすいような配慮ができるようになるのかもしれません。

みんなが気持ちよく生きていけるように少しでも心構えを変えることが、社会のためになることであり、それが自分に返ってくることになるのだと思います。

もし、今、家計のためや勉学に励むために、時間的な理由でベッドメイクの仕事をすることを検討していたら、目線を変えてみてください。