歯科医院の顔でもある受付業務。

「歯科医療事務」とも言われており、一般的な病院や診療所で働く医療事務とは少し仕事内容の違う歯科医療事務。

受付をするだけじゃないの?と疑問に思う方もたくさんいらっしゃるかと思います。

そんな歯科医院の受付、歯科医療事務について詳しく見ていきましょう。

歯科医院受付の仕事は大きく5個の役割に分けられる

歯科医院の受付業務は、大きく分けると5個の役割に分けられることが多いです。

受付業務全てを一人でこなしている歯科医院もあったり、歯科助手と兼任している人が数名いて役割別になっているなど、歯科医院によってスタイルが違ってきますが、受付業務という点では、だいたいこのような仕事内容になっているかと思います。

順番に見ていきましょう。

患者さんの誘導や対応・電話での対応

来院した患者さんの診察券や保険証を預かり、順番が来たら名前を呼ぶ役割です。

歯科医院は予約制の所が多く、ある程度の時間間隔で患者さんが来院されるかと思います。

来院された患者さんの対応を最初にする、いわゆる『歯科医院の顔』的な役割になります。

また電話が鳴ることも多く、これは手が空いている人が対応することが多いかと思います。

会計管理

診療を終えると会計をしますよね。

歯科医院は保険適応治療だけでなく自費治療も多いです。

カルテを見て費用を計算し、自己負担する金額を清算します。

お金を扱う役割のため正確で丁寧な仕事が求められる役割です。

また「どうしてこの金額なのか」と明細や詳細を患者さんから尋ねられることも多いので、診療報酬についての知識も必要な大切な役割になりますね。

カルテの管理・レセプトの作成

新しく来院した患者さんのカルテを新規作成したり、レセプト作成といって、患者さんが診察後受付窓口で支払う金額は自己負担金で、残りは患者さん毎に入っている医療保険(国民健康保険・健康保険など)に請求する形になります。

その請求するという作業がレセプトになり、その請求書を作成しなければなりません。

毎月10日までにレセプトを提出しなければならないため、月初に患者さん毎にレセプト作成をするとても大切な役割です。

環境整備業務

院内の整理整頓や清掃、タオルの洗濯や補充の仕事があります。

口の中を治療するので、清潔感がとても大切です。

歯科助手としての業務

歯科医院によっては、受付業務と歯科助手の業務を兼任しているところもたくさんあります。

歯科助手として治療のアシスタントに入ったり、器具の洗浄や片付けなど先生や歯科衛生士のサポートにつくこともあるので、立って仕事をしたり移動したりすることが多く体力も必要な役割になります。

歯科医院の受付仕事はおおまかにみればこのような役割がありますがどれも大切な役割ですね。

ではそれぞれの役割の業務はどのような仕事内容なのか、細かく見ていきましょう。

患者さんの誘導や対応・電話対応の4個の業務

来院者の受付

歯科医院に来院された患者さんの受付をします。

予約制の歯科医院が多いので、大体の患者さんは事前に予約された時間に来院するかと思います。

来院された患者さんから診察券と保険証を預かり、順番まで待合室で待っていてもらいます。

初めて来院される患者さんや急にくる患者さんもいるので、そのような場合は問診票の説明をして、患者さんに記入してもらいます。

電話対応

予約制の歯科医院の場合、大体の電話は患者さんからの予約の件です。

『予約していた時間に遅れてしまいそう』『予約日や時間を変更して欲しい』『歯の調子が悪いので予約を取りたい』などの電話になります。

予約表を確認して変更したり、先生に相談して急患を入れたりと、先生が治療できる時間に患者さんが来れるように調整します。

電話相手はご年配の方も多いので、相手に聞き取りやすいように、ゆっくり・ハキハキ・丁寧に話しましょう。

予約管理

歯の治療は1回で終わることはあまりなく、何度も通う事が多いため、診察後に次回の治療の予約を患者さんに取ってもらいます。

歯の治療によっては「何日以内に次回の治療をしたい」と次の治療をするまでの大体の期間が決まっていることも多く、予約の管理は大切です。

また時間がかかる治療の場合は、それを見据えて前後の患者さんの予約をしっかりと管理しておかなければ、治療する時間が短くなり焦って治療することになったり、次の患者さんを待たせたりと、トラブルに繋がってしまう状況になりかねません。

むやみやたらに詰め込めば良いというわけではないので、受付でもこの歯の治療はどのくらいの時間がかかるのか、次の治療は何かなどの歯の治療の流れの知識が必要になってきます。

先生に確認し相談しながら予約の管理を行います。

診察券・保険証の管理

来院された患者さんから診察券と保険証を預かります。

初めて来た患者さんには診察券を発行したり、何度も来ている患者さんでも月が変われば毎月保険証を預かります。

無くしては大変なので確認ができたらお返しします。

会計管理業務

診察が終わったら会計をします。

患者さん毎に自己負担金の割合が違うため、カルテを確認して診療費を計算します。

計算した自己負担金を患者さんから徴収し、会計は終了です。

お金を扱うので丁寧かつ迅速に、正確さが必要な業務になります。

歯科医院によってはインプラントなどの自費治療をすることも多いため、自費治療の場合は治療代が高額になることもあるのでミスをしないように注意を払います。

カルテの管理・レセプトの作成の2個の業務

カルテの管理

予約来院される患者さんは分かっているので、カルテを事前に用意しておきます。

そうすれば慌てて用意しなくても良いため余裕ができますよね。

カルテ番号や五十音順に並べられているかと思うので、そこからカルテを探します。

ですが最近は電子カルテシステムの歯科医院も多く、その場合はパソコンなどで患者さんの名前を検索すれば簡単に出すことが出来ます。

違う人のカルテを出しては大変なので、名前や生年月日などをしっかりと確認します。

レセプト業務

レセプトとは診療報酬明細書のことです。

診察を受けた患者さんは受付で会計をする際に、自己負担金のみを支払います。

自己負担金を引いた残りの金額は、患者さんが入っている医療保険(国民健康保険や健康保険など)に請求をします。

その請求書を作成し提出することがレセプト業務になります。

レセプトは患者さんが診察を受けた翌月の10日までに提出しなければならないと決まっているため、毎月10日までに業務を終わらせなければなりません。

そのため月初は毎月レセプト業務で忙しくなります。

環境整備の3個の業務

入口や受付のレイアウト・整頓

歯科医院の印象が決まるといっても良いほど受付は大切です。

受付は入ってすぐにあることが多いですが、入口や受付などが汚れたり入りづらい環境だと、患者さん離れに繋がってしまいます。

子供からご年配の方まで幅広く人が来る歯科医院は、年齢や性別問わず入りやすい清潔感のある入り口が良いですよね。

受付付近に歯ブラシなどがレイアウトされていれば帰りに購入していく人も多くみられます。

そのため入口や受付はいつもきれいに整頓し、患者さんが見やすく手に取りやすい商品などのレイアウトも大切です。

また季節感を出す小物や子供が好きなキャラクター物などを置いても良いですね。

待合室や院内の清掃

患者さんは診察の順番が来るまで待合室で過ごします。

本や新聞などが置かれている場合は、患者さんが手に取りやすいように常に整頓します。

歯科医院は診療前に歯を磨く患者さんが多いため、洗面台が混み合います。

また使われる頻度が高いため、汚れたり散らかったりしやすい場所なので、手が空いた時はこまめにチェックしに行き、掃除や整頓をして清潔にしておきましょう。

タオルなどの洗濯物整頓

患者さんごとに使用したり、スタッフが手を拭いたり器具を拭いたりと、歯科医院はタオルをたくさん使用します。

そのためタオルの洗濯・乾燥量はたくさんあり、畳んで使用する場所へ補充するという作業も大切な業務になります。

受付や歯科助手など関係なく、手が空いた人が洗濯物の整頓や補充をするという歯科医院もたくさんあります。

歯科助手関係の2個の業務

治療のアシスタント

先生が歯の治療をする際にアシスタントに入るのは主に歯科助手の仕事ですが、受付は歯科助手と兼任という歯科医院も少なくありません。

アシスタントに入らなければならない場合、患者さんの口腔内に溜まった唾液を吸うバキュームという器具を使って先生や歯科衛生士の治療のサポートをしたり、指示された器具を準備・渡したりします。

このため歯科器具や専門用語の知識が必要になるので覚えなくてはなりません。

器具の洗浄・滅菌

歯科医院は患者さんごとに一つずつ使う器具を変えるため、1日にたくさんの器具を使用することになります。

そのため器具の洗浄や滅菌をしなければ器具が足りなくなるという場合も出てきます。

手が空いた際は器具を綺麗に洗浄し滅菌する。

終わったら元の場所へ片付けるという業務です。

これも歯科助手や受付など関係なく手が空いた人がすると、歯科医院も上手くまわることでしょう。

このように歯科医院によって受付業務のみに徹する場合もあれば、受付で働いていても歯科助手のように治療のアシスタントに入ることもあれば雑務をこなすこともあります。

細かくみると様々な業務がありどれも大切な仕事です。

歯科助手・歯科衛生士との仕事内容の違い

歯科医院の中でも受付の他に歯科助手や歯科衛生士などと職種が分かれています。

受付業務は上記で説明した業務になり、歯の治療に携わることはあまりありません。

では歯科助手と歯科衛生士の仕事はどのような内容なのでしょう?

歯科助手

歯科助手は、歯科医師や歯科衛生士が行う治療のアシスタントに入る仕事で、器具を渡したり治療がスムーズに進むようにサポートしていきます。

患者さんの歯に触れてはいけないので主に補助業務になります。

先生や歯科衛生士に指示された器具や薬品を持って来たり、薬品を混ぜ合わせたりします。

歯科衛生士

歯科衛生士は機械を使って歯石や歯垢を取ったり、綺麗に磨けるように患者さんに歯ブラシの指導をしたりします。

虫歯や歯周病にならないために患者さんに指導するなど歯の専門の知識が必要になり、国家試験を受けて資格を取らなければいけません。

歯科助手と同様に先生のアシスタントに入ることもあります。

歯科医院受付の仕事の良いところ

たくさんの業務がある受付ですが、大変な分、仕事をしていて良かったところややりがいもたくさんあります。

やりがいがあれば大変なことがあっても頑張ろうと思えますよね。

ここからは歯科医院の受付業のやりがいや、仕事をしていて面白いと思えるポイントをご紹介していきます。

やりがいを感じるポイント

『ありがとう』と言われる

直接治療に携わることは少ないですが、患者さんには『ありがとう』と言われることがたくさんあります。

治療できなくても歯科医院の顔として笑顔で明るく接し、患者さんにリラックスしていただくことも、感謝される理由の一つになっているかと思います。

『ありがとう』と言われるとこちらもとてもうれしい気持ちになり、仕事も頑張れますよね。

面白いポイント

いろいろな人と仲良くなれる

受付は治療ではないので患者さんと話すことがメインです。

予約を取ったりお会計をしたりと業務の会話はもちろんですが、世間話などのたわいもない話をする患者さんもいて何度も通っている患者さんだと仲良くなったりすることもあります。

また私生活では関わることがないような自分とは違った世代や年齢、性別の人と話す機会にもなるのでとても新鮮で面白いポイントです。

難しい業務も知識がつけば面白い

歯科用語やレセプトの作成など専門の知識が必要になり、最初はとても難しく感じることも多い歯科医院の受付業ですが、知識がつき仕事にも慣れてくると、自分で仕事をこなしたりスムーズに進めることができるので、仕事ができるというのが面白くなってくるかと思います。

覚えるには努力が必要ですが、覚えてしまえばこなせる仕事が多いので、頑張って業務を覚えると面白い職業だと思います。

まとめ

歯科医院の受付業務についてご紹介してきましたが、受付といっても様々な仕事内容になっているのがお分かりいただけたかと思います。

覚えることもたくさんありすることもたくさんある仕事なので、とても大変で嫌なこともあるかと思いますが、やりがいや面白いポイントもたくさんあり、覚えてしまえば楽しく仕事ができるかと思います。

歯科医院の顔となる受付業、基本は笑顔で明るく!

楽しく仕事していきたいですね。