テニススクールに通ったことのある人やテニスが好きな人の中には、テニスコーチの仕事に興味を持っている人もいるでしょう。

しかし趣味ではなく仕事としてテニスをするとなると、どんなことをするのか、その後のキャリアなども気になりますよね。

それでは、テニスコーチの仕事にはどんな特徴があって、どのような人に向いているのかをご紹介していきます。

テニスコーチの仕事にはどんなものがある?

「テニスコーチ」と聞いたらその仕事内容も容易に想像がつくと思います。

その名の通り「テニスを教えること」が仕事なのですが、具体的にどのようなことをするのか、また教える他の仕事には何があるのでしょうか。

テニスを教える

テニスコーチの仕事は、テニススクールやスポーツジムなどのテニス教室で、年齢やレベルごとに分けられたクラスを受け持ってテニスを教えます。

受け持つクラスの人数にもよりますが、人数が多い場合にはそのクラスを仕切るメインコーチと、サポートするアシスタントコーチの二人体制でやります。

ワンレッスンは約60分で、週ごとに目標を設定してテニス技術のレベルアップを目指します。

メインコーチ

メインコーチは、受け持ったクラスのレッスンの練習メニューを考え、レッスンを取りまとめて進行をします。

メニューの説明やデモンストレーションなどはすべてメインコーチが行います。

教え方や練習メニューだけでなく、レッスンの雰囲気などもメインコーチ次第なので、中には人気のあるコーチやカリスマコーチなども存在します。

アシスタントコーチ

クラスの人数が多くてメインコーチ一人では見られない場合、アシスタントとしてメインコーチをサポートします。

レッスン中の役割は球出しやラリーの相手、メインコーチが生徒に説明している間に次の練習メニューのボールや備品の準備などをします。

アシスタントなので出しゃばりすぎず、でも練習メニューやその練習内容の目的や意図を理解しながら、先を見て効率よく動くことが求められます。

練習メニューの計画、レッスンの準備と片付け

レッスン前にはその日に受け持っているクラスの練習メニューを決め、アシスタントがいれば打ち合わせをします。

ボールや、その日の練習メニューに必要な備品を準備します。

レッスン後は使ったボールや備品の片づけ、ダメになっているものがあれば交換するなどのメンテナンスもおこないます。

テニススクールの広報活動

テニススクールは会員からの会費やレッスン料などで成り立っているので、経営を安定させるためには会員数を増やさなければなりません。

そのため、駅前でティッシュやビラ配りなどの広報活動も行います。

定期的にやる場合もありますが、屋外コートで雨でレッスンができないときや、イベント前や年度開けなどの集客が見込めるタイミングにやることがあります。

テニスコーチの仕事はどんな人に向いている?

大まかな仕事内容を知ったところで、興味がわいてきた人もいるでしょうか。

続いてはどのような人がテニスコーチに向いているのかをご紹介しますので、「やってみたいかも!」と思ったなら実際にやってみるところをイメージしてみましょう。

テニスが好きで得意な人

まずはなんと言ってもテニスが好きで得意な人です。

他人に教える立場になるのである程度の技術は必要になりますが、そのレベルはテニススクールによって異なります。

面接の際に実技試験があるので、そこで採用されれば最低限の技術はあるということになります。

また、コーチであってもさらなる技術向上のための練習は欠かせないので、テニスは好きでも練習が嫌いな人や試合をしたいという人には向いていないかもしれません。

四六時中テニスをすることになるので、ずっとテニスをしていても苦にならない、テニスが大好きな人でないと続けることはできないでしょう。

人前で喋るのが苦にならない人

人前で喋ったり、場を盛り上げたりすることが好きな人がテニスコーチには向いています。

テニスコーチはサービス業とも言えるので、サービス精神が旺盛で明るい人のほうが楽しいレッスンをすることができるでしょう。

テニスがどんなに好きでも、それが苦になってしまうのならテニスコーチは難しいかもしれません。

教えるのが上手い人

どんなにテニスが上手くても、それを他人に教えるのはとても難しいことです。

スポーツは体が覚えてしまっているものなので、それを言葉にして他人に分かりやすく説明するのはとても難しいです。

上手くできない人に対して「なんでこんなこともできないのか?」「どう説明したらわかってもらえるのか?」というジレンマが生じることもあります。

中途半端な経験者で変なクセがついている人や、我流の打ち方をしている人に正しい打ち方を教えるのはさらに難しいことでもあります。

わかりやすく、的確に教えることができる人がコーチには向いているのです。

他人とコミュニケーションを取るのが得意な人

テニスコーチはもともと社交性のある人が多く、テニススクールの雰囲気も和気あいあいとしたところが多いでしょう。

上下関係もそれほど厳しくなく、同僚とも良い人間関係を築きやすい職場であると言えます。

また、お客様である会員や生徒とも会話する機会がとても多くありますが、中にはあまりしゃべらない人や内気な人もいます。

そういった人にも他の人と同じように接したり声掛けをしたりと、コーチから積極的に話しかけなければなりません。

このように、仕事中は常に他人とコミュニケーションをとる環境にあるので、テニスコーチは他人とコミュニケーションを取るのが得意な人に向いています。

体力がある人

テニスコーチは体力が勝負の仕事です。

コーチは一日に何レッスンかを掛け持ちするので、間に数分の休憩をはさんで一日に何レッスンも入ることもあります。

インドアで冷暖房設備が整っているところもありますが、特に屋外コートの場合は夏の暑い日も冬の寒い日も関係なくレッスンは行われます。

また、疲れたからといって手を抜くこともできませんし、休むこともできません。

基本的にはクラスを担当して受け持つので、怪我や病気で休むということも極力避けなければなりません。

それだけ体力が必要な仕事なのです。

テニスコーチで仕事をするために活かせる、今までの経験は?

テニスコーチの仕事には具体的なやり方やマニュアルはなく、メインコーチ次第でどのようなレッスンをすることもできます。

最初はアシスタントで入り、メインコーチのやり方を見て学ぶ「職人技」のようなものなのです。

他の仕事をしていたならそれを部分的に活かせることはありますが、テニスコーチ以外の経験を存分に活かせる仕事ではないかもしれません。

テニス経験者

テニスコーチは当然ですがテニスの経験者でなければつとまらないので、学生時代の部活やテニスサークルなどでテニスをしてきた人がほとんどです。

初心者やほとんど初心者に近いレベルの人がテニスコーチになりたいと思ったら、それこそまずはテニススクールに通うなどしてテニスの技術を上げなければなりません。

コーチになるためには、テニスの技術だけでなく、試合のルールやマナー、基本的な動作や体の使い方などもきちんと説明できる知識も、テニスを経験してきた中で得ている必要があります。

スポーツジムなどのインストラクター

他人に教えたり、人の前で話したりしつつ、なおかつ体を動かすことを教えてきたインストラクターの経験は、テニスコーチでは大いに役立ちます。

インストラクターなら、体の使い方やトレーニング方法などのスポーツに関する基礎的な知識もありますし、体を動かしたりスポーツが好きな人だからこそやっていた仕事なので、そういった点でテニスコーチとの共通点も多くあります。

テニスコーチで働くメリットとは?

仕事をする目的はお金を稼ぐことだけではありません。

数ある仕事の中からテニスコーチを仕事として選ぶのは、給料以外にも魅力を感じる点がたくさんあるからだと思いますが、具体的にどのようなメリットがあるのか参考にしてみてください。

テニスができる

テニスが好きな人にとって、常にテニスができる環境にあることはとても嬉しいことなのではないでしょうか。

テニスをするには、テニスコートという「場所」と打ち合う「相手」がいないとできないので、思い立ったからと言っていつでもすぐにできるものではありません。

テニスコーチであれば仕事中もテニスができますが、レッスン外の時間に空きコートで練習したり、他のコーチと試合したりすることもできます。

趣味としてするテニスと教えるテニスとではプレイに違いがあるかもしれませんが、他人に教えることは基礎に戻って基本に忠実にプレイするので、自分のフォームの見直しやテニスのスキルアップにもつながります。

好きなことをしてお金がもらえる

テニスが好きでテニスコーチになる人がほとんどですので、テニスコーチは好きなことをして給料をもらえる仕事と言えます。

もちろん仕事なので気苦労や大変なこともありますし、テニス以外の仕事もあります。

でも、テニスコーチは他の職業に比べてやりがいを感じながら仕事をしている人が多いです。

一日のほとんどを仕事に費やす社会人の立場なら、好きなことを仕事にできるというのはとてもうらやましいことでしょう。

コミュニケーション力が身につく

テニスコーチの仕事はパソコンやデスクワーク、ひたすら一人で作業をする仕事ではなく、常にお客様である会員や生徒とコミュニケーションをとることが必須の仕事なので、意識しなくてもコミュニケーション力が身に付きます。

コミュニケーション力は他のどんな仕事でも、また、社会で生活していくためにも必要な能力です。

もしキャリアアップや転職を考えたときも、テニスコーチで培われたコミュニケーション力は間違いなく長所になります。

人前で話したり、教えたりすることが得意になる

教えられる立場からは比べものにならないほど、教えるということは精神的にも大変ですし、難しい立場です。

社会人として仕事をしていれば、他の職業であっても人前で話す機会があるでしょう。

人前で話すのが苦手だったりうどうしても緊張してうまく話せない人は多いものですが、これを克服するには「慣れること」がもっとも効果があります。

テニスコーチの仕事は、生徒の前で話したり説明をしたりする話術、そしてデモンストレーションもしなければならないので、人前に立って何かをすることに慣れて話したり教えることが得意になるでしょう。

その後のキャリアについて

テニスコーチは体力が必要で、さらに怪我などのリスクもあるので、年齢を重ねてもずっと続けられる仕事ではないと考えている人もいるでしょう。

確かにそれは事実であり、テニスコーチとしてバリバリ働き続けるのは難しい仕事でもあります。

それでは、テニスコーチのその後のキャリアについてどのような道があるのか、経験を活かした他の仕事はどのようなものがあるのでしょうか。

テニスコーチで仕事をした後のキャリアアップの道は?

テニスコーチはアルバイトや契約社員などの雇用形態で働いている人が多いのですが、働いているテニススクールで正社員になることがキャリアアップのひとつの道です。

給料が安定し、ボーナスや福利厚生などの手当てもつくようになります。

正社員のコーチの中でも、ヘッドコーチなど他のコーチたちをまとめるような役職につくようになれば、それだけ昇進して給料なども上がっていくでしょう。

また、アマチュアに教えるテニスコーチに必要な資格はありませんが、日本体育協会の公認スポーツ指導員資格があるとテニスの指導者としてキャリアアップしやすくなります。

テニスコーチとしての経験を積んでいけば、アマの個人選手や、中にはプロ選手の専属コーチになる道もあります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

テニスコーチで積んだ経験はもちろんテニスの技術だけではありませんが、やはりテニスに関係する仕事のほうがその経験を最大限に活かすことができるでしょう。

一例として、次のような仕事があります。

  • 現役のテニスプレーヤーを支えるテニスドクターやトレーナー
  • テニス用品店やスポーツ用品店の店員
  • ラケットなどのテニス用品を扱うメーカー
  • テニスの試合の公式審判員(資格認定試験を合格することが必要)

また、他のどんな仕事でも「人前で話すこと」「目標や計画を立てて他人に教えること」「リーダーシップ」などの能力をもっている人材が求められます。

一般的な企業でも、「プレゼンのときに緊張しない」「リーダーシップをとることができる」「責任感があるのでプロジェクトを任せてもらえる」「人材の育成」など、さまざまな仕事で役立てることができます。

まとめ

テニスコーチの仕事は、テニスが好きな人にとってとても魅力的な仕事です。

趣味を仕事にすると、それまでは趣味として楽しかったことが、楽しくなくなってしまうということもあります。

テニスコーチの雇用先や採用情報は他の仕事に比べると少ないので、これまでの内容を見てそれでも働きたいと思ったのなら、積極的に行動してテニスコーチへの道を見つけられるといいですね。

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