「看護師不足」は、今や多くの現場で深刻な問題となっています。

解消するために必要なのは、辞める看護師を減らし、転職希望者を増やすことです。

そのために病院は一体何をすべきなのかを現役看護師の立場で考えてみました。

より良い病院についての理解を深め、「看護師不足」を解消するため、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

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まず考えて欲しい!看護師不足を解消することによって生じる好循環とは?

看護師不足を解消することで、以下のような好循環が生まれます。

  • ① 仕事が楽になり、辞める人が少なくなる
  • ② 看護師不足によるマイナス面(ミス・残業の増加・ストレスなど)が改善され、働きやすい職場になる
  • ③ 働きやすいよい職場だという評判が広がる
  • ④ 働きたいと思う人が増える
  • ⑤ 優秀な人材を選んで採用することが可能になり、ますます働きやすい病院になる

看護師不足解消は、看護師にとっても病院にとっても、しいては患者さんにとっても

有益であることがご理解いただけると思います。

辞める人を減らすために病院ができること

仕事を楽にしようと病院側も努力していることを示す。

「人手不足で仕事がきついから、辞めよう」と考えている看護師たちを思いとどまらせるために必要なのは

「仕事を楽にする」ことです。

しかし、現状が人手不足である以上、すぐさま改善することは困難。

そのような状況において「病院側も仕事を楽にするために努力している」と示すことは重要です。

例えば

  • 新たな人材を確保するための積極的な行動をアピールする
  • 仕事内容を減らすための業務改善に力を入れる
  • 管理職に病院側の意向を周知して各病棟で対策を講じる

などが挙げられるでしょう。

転職という行為には、新しい環境や人間関係、経済面などに関する様々な不安がつきまといますので、転職したいと思う一方で、転職せずに済むのなら、それに越したことはないと考える人も多いはずです。

「病院側も努力している。今はきついけど、もう少し頑張れば、状況が良くなるかも?」と思ってもらえれば、転職を考えなおす人も出てくるかもしれません。

ただし、いつまでたっても仕事が楽にならなければ、今度こそ失望して辞めてしまう可能性も。

単なるパフォーマンスだけで終わってしまうようでは、むしろ逆効果ですのでなんらかの形で結果を出すことが大前提にはなるでしょう。

具体的な利益を与える

具体的な利益、例えば

「特別休暇を与える」「旅行券などを配布する」「ボーナスをはずむ」「昇給させる」などの対応がこれに当たります。

下世話な話になってしまうようですが、効果は無視できません。

看護師さん(特に女性)の口コミ効果はすごいので、あの病院でこのようなメリットがあったなどという話は、すぐに伝わります。

しかも、このご時世なので、口コミはTwitterやLINEであっと言う間に広まります。

これは、転職を検討している看護師へのアピールにもつながりますよね。

さらには、退職を思いとどまらせるだけでなく、その後のモチベーションをアップする効果もあります。

ただし、全員ではなく一部の看護師だけに与えるなどという特例の場合は、他の看護師の反感を買い、逆効果になることもあります。

与える対象や方法、時期や情報の公開などには、注意が必要でしょう。

効果が高いだけに「諸刃の剣」でもあることを念頭に置いておかねばなりません。

人間関係のトラブルに介入できる範囲内で介入する

「人間関係のトラブル」は看護師に退職を決意させる最大の要因であると言われています。

また、一見、関係ないように思えても、もとを正せば、人間関係が原因だというケースも少なくありません。

病院側が個人的な人間関係のトラブルに加入することは非常に難しいですが、介入できる範囲で対策を講じ、結果につながれば、退職を思いとどまらせることができる場合もあります。

対策を講じてもらえたというだけで、気持ちが変わることもあるかもしれません。

対策の一例として

  • あまりにも評判の悪い主任や師長を異動させる
  • 問題を解決するための話し合いの場を設ける
  • 問題点の多い指導者に注意喚起を行う

などが挙げられます。

ただし介入することでよけいこじれてしまったり、トラブルの原因だとされた側を退職に追い込んでしまったりする危険もあります。

人望の厚いスタッフの協力を得るなどして、慎重に行動するべきでしょう。

「あなたが必要」「大切に思っている」「感謝している」などの思いを伝える

ある病院の主任さんが、あまりもの激務に心が折れてしまい退職を願い出ました。

師長さんを含め、他のスタッフがなんとか思いとどまらせようと説得したのですが、かなり意志が固く、一向に応じる気配がありません。

そのことを院長に伝えると、すぐさま主任さんのもとへ。

大勢のスタッフが居るその場で、「君が居てくれないと困る、頼むから続けてくれないだろうか。お願いします。」と頭を下げたのです。

びっくりしたと同時に、感動した主任さんは、その場で、仕事を続けることを快諾しました。

やっぱり一番人の心を動かすのは、こういった思いを直接伝えることなのではないでしょうか。

逆にこういった気持ちが一切感じられないと、ドミノ式に職員が辞めていくケースも少なくありません。

言葉や態度で直接表すことが難しい場合でも「社員旅行を計画する」「慰労会を催す」などの方法でも気持ちは伝えられます。

「看護師を職員として大切に思うこと」「その思いを伝えること」こそが人手不足解消の特効薬なのではないかと感じます。

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転職希望者を増やすために病院ができること

効果的な求人を行う

ただやみくもに求人情報を発信するだけでは、転職希望者を増やすことはできません。

逆に「いつも求人を出している病院」「いつまでも人の集まらない病院」として転職候補から外されてしまうことにもなりかねません。

ある病院では、ちょっと面白い求人が行われていました。

現在働いている看護師たちが、カフェで転職希望者をケーキとお茶でおもてなししながら、病院の良さをアピールするという求人方法です。

催しを紹介する広告には、現在働いている看護師さんたちの口コミが記載されており

どのくらいの看護師が現状のどのような点に満足しているかなどが、一目でわかるように掲載されていました。

現状の職場にさしたる不満はない私ですが・・・・思わず隅から隅まで目を通してしまいましたね(笑)

実際に参加した人の話によると、かなりの人数が集まった上、転職を決意した人もいたのだそう。

通常の求人の場合、あまりの数の多さに、ありきたりな求人情報は

読み飛ばしてしまう看護師さんも少なくないようです。

  • 他との差別化をはかれるインパクトのある内容
  • 読み進めてもらえる説得力のある内容
  • 現場をイメージできる具体的な内容

などを取りあげて、効果的な求人をめざす努力が必要ですね。

現在働いている看護師さんたちを大事にする

退職希望者を減らすことにつながるだけでなく、病院の良さをアピールする効果もあります。

前項で紹介した効果的な求人は、現在働いている看護師たちの満足があってこそ行える求人方法です。

「彼女たちが言うのなら信用できるかも」と考える人も多いはずですよね。

また、働いている看護師さんたちの満足度が高ければ、個人的に他の看護師を勧誘してくれることもあるかもしれません。

現在働いている看護師さんからの情報は、正確ですし、知り合いの看護師がいるのは心強いので働こうと考える人の確率が高くなることがあります。

いろいろな意味で基本となる対策だと言えそうですね。

悪い評判を払しょくするための対策を講じる

先述したように看護師さんの口コミ情報の威力は最強です。

「あの病院で看護師の一人がひどい目にあった」などという噂が広まってしまうと、転職先の候補にすら入れてもらえず、頑張って作成した求人票さえ見てもらえない可能性が高くなります。

このような状況を改善するためには「改善を試みており、実際に改善した」というアピールをする必要があります。

実際、私の友人が勤めていた病院は、あるトラブルが原因で求人を行っても誰も応募してこないという最悪の事態に追い込まれていました。

しかし、以前の過ちを真摯に受け止め、改善のための対策や今後の方針、それによる効果などを明確に説明するようにしたところ

「再発の懸念がなくなり、むしろ安心できる、信用できる」などという声が聞かれるようになったそう。

最終的には、希望者が増え、人手不足を解消することができたのだそうです。

あきらめずに改善の努力を続けることで、事態を好転させることも可能なのですね。

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最後に

いかがでしょうか。

具体的な結果を出すことはもちろん大事ですが、一番大事なのは、職員を大切に思う気持ちなのではないかと感じます。

そのことが看護師さんたちにしっかりと伝わることで、あらゆる事態が好転し、看護師不足が解消できるのではないでしょうか。

冒頭で述べたの好循環を一つでも多くの病院が生み出せるようになるといいですね。

~自分にはどの看護師の仕事が向いているか?~

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