看護師といえば病院やクリニックで働いているイメージですよね。

約9割の看護師は医療や介護の現場で働いています。

しかし、看護師免許は医療現場以外でもその資格を活かすことが可能なのです。

全体の1割の看護師はどんな職場で働いているのでしょうか?

今回は医療現場以外で看護師採用をしている会社に視点をあてて説明を行っていきたいと思います。

また、病院や企業など看護師として働く現場の特徴についてもご紹介していきたいと思います。

看護師採用はどんな会社がしてる?

看護師としての仕事内容は幅広く、医療や介護以外で活躍している看護師は多く存在しています。

では、実際にどのようなところで働いているのでしょうか?

医療や介護以外で活躍している看護師の職場は、会社や一般企業、治験コーディネーター、ツアーナース、メディカルコールセンターなどがあります。

ここでは会社や一般企業で働く産業看護師に視点をあて、どのような会社が看護師として採用をしているのか説明していきます。

一般企業

一般企業には企業内診療所と医務室の二通りの施設が完備されています。

このふたつの違いは医師が在籍しているかいないかの違いです。

企業内診療所では医師が在中しているので医師の診察の元に看護師は処置を行っていきます。

クリニックに近い環境で働くことが可能です。

医務室には医師が在中しないため、看護師が従業員の健康管理を行います。

健康診断、診断結果の管理、治療の経過や生活・健康指導などがあります。

企業内の従業員を対象としていますので、ひとりひとりの従業員の細かい心身面でのケアと管理が求められるようです。

ストレスを感じやすい環境でもあるためメンタルケアも大切な業務のひとつです。

工場

工場で看護師としての仕事内容は従業員に対する心身の健康サポートです。

工場で勤務している人は肉体労働であるため健康管理は重要な役割となってきます。

主な仕事内容は従業員の健康診断と結果の管理、健康・生活指導、体調不良時の対応です。

その他工場ならではの看護師としての仕事は、労働環境によって従業員が体調不良を訴えている場合には会社に対しての労働環境の改善を求める提案なども行う場合もあるようです。

ホテル

ホテルでの看護師としての仕事は、ホテルの種類によって対応する患者さんが変わってくるようです。

ビジネスホテルやリゾートホテル、シティホテル、コミュニティホテルなど様々。

このようなホテルを利用するお客さんへの応急処置や病状の判断を行います。

リゾートホテルでは怪我や急な体調不良が多く、ビジネスやシティホテルではお酒の飲み過ぎによる体調不良、ストレスや過労による体調不良などが多いようです。

レジャー施設

遊園地やレジャー施設での看護師としての仕事は、利用客に対する医務室の対応です。

レジャー施設では大きな病気を起こす患者さんは少ないです。

しかし、ちょっとした環境の変化で体調不良を起こす人が多いのです。

レジャー施設でははしゃぎすぎて怪我をした子どもや大人の方や長時間のアトラクションの待ち時間による熱中症や脱水による気分不良です。

また、冬の寒い時期にもインフルエンザなどの感染症による発熱などで体調を崩してしまい、医務室を利用する方が多いのです。

このような症状に対する処置や病院搬送などの判断を行っていきます。

空港

空港には医務室が必ず完備されています。

空港の医務室では空港利用をする方が体調不良を訴えた場合に看護師として対応する仕事内容です。

長時間でのフライトなどが原因で体調をくずす場合があります。

そのような症状を起こした利用者へバイタル測定を行い、状況の判断と応急処置を行います。

症状が軽く、軽快するようなら帰宅後の注意点や安静の指示を行います。

空港という特別な場所であるため、海外からの利用者も多いです。

日本人以外の人と関わることも多いため、語学力を問われる職場でもあります。

語学力に強い看護師には有利な職場といえます。

デパート

デパートや百貨店の医務室業務です。

デパートや百貨店での医務室での看護師の業務内容は2つに分けられます。

デパートで働く従業員に対する医務室業務とデパートを利用するお客さんに対する医務室業務があります。

従業員に対する医務室業務

医務室での看護師の仕事内容は従業員への健康診断、診断結果の管理、健康指導、カウンセリング、メンタルケアなどがあります。

お客さんに対する医務室業務

利用者に対する医務室での仕事内容はデパートや百貨店を利用するお客さんの突然の体調不良に対する対応です。

小さな子ども~高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが利用しています。

子供などは大勢の人が集まる場所では体調不良を訴える場合は少なくありません。

不調を訴えるお客さんへの安静や応急処置、突然の体調不良への不安や精神的ケア、緊急性が必要な場合には病院搬送の手続きなどを行います。

看護師のおおまかな仕事内容

会社や企業で働く産業看護師の仕事内容や求められる役割についてご説明していきます。

おおまかな仕事内容

会社の従業員に対する業務

会社や企業での看護師の主な仕事内容は4つです。

  • 従業員の健康診断や管理
  • 心身のケア
  • 生活・健康指導
  • 体調不良時の対応と応急処置

従業員が心身ともに健康に働くことができるようにサポートを行う業務が中心となります。

施設利用者に対する業務

レジャー施設やデパート、空港など多くの利用者を対象とした看護師の仕事は3つです。

  • 利用者の体調不良への対応と応急処置
  • 救急搬送や病院受診への判断
  • その後の生活での注意点や健康指導

施設などでの利用者に対する看護師の仕事は、利用者の病態によって応急処置や病院への搬送の必要性の判断を求められます。

看護師は会社でどういう役割を求められる?

会社で求められる看護師の役割りは、従業員がいかに心身ともに健康な状態で働くことができるようにサポートするかが重要です。

現代人はストレスを感じやすい環境で働いているため、メンタルケアは大切な業務の一部です。

また、年齢を重ねると健康面でも治療が必要となってくることもあります。

従業員の健康状態を管理し、栄養・運動指導、治療をきちんと行っているかなどを把握する必要もあります。

このように従業員の方と密にコミュニケーションを行う必要があるため、コミュニケーション能力も求められます。

看護師にはどんな種類があるの?

次に看護師の種類について説明をしていきます。

看護師とひとことでいっても実は4つの資格の種類があるのです。

正看護師

正看護師は国家資格です。

医師の指示のもと看護業務を行っていきます。

正看護師の免許を取得することで以下の業務が可能です。

  • 病院、クリニック、診療所などの医療現場
  • 高齢者の利用施設などを対応とした介護現場
  • 学校や保育園などの教育現場
  • 企業やレジャー施設での産業看護師業務
  • 治験コーディネーターやコールセンターなどの多種目的

また、最近では認定看護師と専門看護師など専門的な知識と技術を身につける看護師も活躍しています。

認定看護師

認定看護師とは日本看護協会認定が定めた21分野を熟練した技術や知識を活かし高度な看護を実践できる看護師のことをいいます。

専門看護師

専門看護師とは日本看護協会認定が定めた13分野を、専門的に学び実践のための知識や技術を深めた看護師のことをいいます。

准看護師

准看護師は都道府県知事資格です。

国家資格ではないため、医師や看護師の指示のもと看護業務や補助を行います。

助産師

看護師と助産師の両方の国家資格が必要となります。

分娩の介助、妊婦や乳児への指導を行います。

保健師

看護師と保健師、両方の国家資格が必要となります。

保健師との仕事は学校や企業や病院など健康維持や病気の予防に対する保健指導や健康管理を行います。

3個の病院タイプや人手が足りない科とは?

大学病院、総合病院、診療所・クリニックのそれぞれの病院の特徴について詳しく説明していきます。

それぞれの病院には特徴があり、そのうえで地域医療が成り立っています。

日常的な疾患は診療所やクリニックで行い、入院や手術が必要な疾患をもつ患者さんは総合病院で治療を受けます。

高度な治療や技術を必要とする患者さんは大学病院で治療や検査を行っていきます。

このように病院によってそれぞれの役割があるのです。

また、看護師の人気の診療科や人で不足の診療科についてもいっしょにご紹介していきたいと思います。

大学病院

大学病院の特徴は最先端の医療技術や医療設備が整っています。

臨床研究も多くされていることから最先端の医療を学ぶことができる現場であると言えます。

診療科も細かく分散されていることから専門性の高い看護が行えます。

大学病院の特徴のひとつとして、採血や点滴、抗がん剤投与、胃管挿入などの看護師が行う処置の多くは研修医が行います。

そのため大学病院の看護師はこれらの手技はあまり経験する機会が少ないようです。

また、教育体制も整っていることから勉強会や学会も頻繁に開催されているのも特徴です。

地域密着総合病院

総合病院の特徴は幅広い看護と看護技術を習得できるのが特徴です。

大学病院のように診療科も細かく分散されていませんので幅広い知識を身につけることができます。

看護技術も採血、点滴などの処置から排泄ケア、入浴介助なども看護師が行います。

総合病院では総合的に業務を行っていくため、看護師不足もあり多忙である傾向もあるようです。

患者さんの入れ替わりも多くあるため、看護師としての技術や仕事を効率よく行うスキルも身につけることができます。

看護助手さんや検査技師さん、クラークさん、栄養士さんなど他就職の人と協力しながら業務を行っているのも特徴です。

診療所やクリニック

診療所やクリニックは地域密着型の病院で夜勤がないのが特徴です。

病棟がないため、外来で医師の診察と指示のもと介助や処置を行うことが主な仕事内容となります。

また、総合病院のように多くのスタッフがいないため看護師の業務の幅も広がります。

例えば、レントゲンの介助や心電図の測定、医療機器の洗浄や滅菌操作などの雑務も看護師の仕事のひとつです。

日常的な疾患で受診し、治療していくため患者さんと距離の近い看護を行うことができます。

勉強会など開催されることは少ないため、自ら積極的に勉強していく必要はあります。

人気のある診療科

看護師に人気のある診療科は、それぞれの看護師の年代や経験したい内容によって人気の診療科は違ってくるようです。

20代の看護師、スキルアップを求める看護師や向上心のある看護師に人気の診療科

20代の看護師さんは、今から多くのことを経験したいと考えている人が多いため、内科、外科・整形外科、循環器内科などが人気のようです。

内科では疾患に対する基本的な知識を身につけることができるため、知識や技術を深めたいと感じるようです。

外科は処置なども多く技術面での知識を深めることができ、人気です。

外科ではテキパキとした業務を求められます。

ICUなども看護師としてのスキルアップも期待できるため、意欲的で向上心のある看護師には人気の診療科であるようです。

30代の看護師、落ち着いた環境を求める看護師に人気の診療科

30代になると結婚や育児などを両立している人も多いため、外来やクリニックなどを選択する看護師も多いようです。

夜勤がないため働きやすいのが特徴です。

また、スキルアップよりも落ち着いた診療科で働きたいと感じる人には、泌尿器科、皮膚科、耳鼻咽喉科、整形外科などの急変がない診療科を選ぶ看護師もいるようです。

整形外科や皮膚科などは回復期の患者さんも多いため明るく働くことができる診療科のひとつです。

40代以上の看護師に人気の診療科

40代では訪問看護や介護施設などを選択する看護師も多いようです。

訪問看護や介護施設では病棟での多くの経験を活かすことができる現場です。

また訪問看護はオンコールはあるものの夜勤がないのも特徴です。

人手が足りない科とは?

看護師の人手不足は社会問題のひとつです。

原因は長時間の勤務、夜勤がハード、残業時間が多いなどの看護師への負担が多いのが現状です。

結婚・出産などの理由で現場を離れてしまった看護師も負担が多いことから産後・育児後に復帰する看護師が少ないのも現状です。

特に人手不足が問題となっているのは、救急科・産科・小児科の3つと言われています。

この3つの診療科は、看護師としてのやりがいを感じることも多い診療科ではありますが、緊急時の対応も多い診療科です。

救急科では緊急を求められる患者さんが日々搬送されます。

救急科では重症度の高い患者さんから外傷の患者さんなど幅広い分野で対応を行うため、残業時間も多いです。

産科では、陣痛発作を起こし受診される患者さんの対応や患者さんひとりひとりで出産にかかる時間も違うため、時間外の勤務も珍しくありません。

小児科でも小児の容体は急変しやすいため、時間外の対応も多いのが特徴です。

このような現場の状態から人手が足りず、多忙な診療科でもあるのです。

まとめ

今回は大学病院、総合病院、診療所・クリニックの役割りについてご紹介し、それぞれの病院の特徴についても詳しく説明していきました。

それぞれの病院の役割や連携を通じて地域医療が成り立っています。

また、看護師の仕事内容もさまざまで病院での業務に限らず幅広い分野で活躍できる職業でもあるのです。

看護師としては珍しい、企業や会社での看護師としての業務についてもご紹介してみました。

企業での看護師の仕事内容について興味があるようなら行動してみてはどうでしょうか?

会社のスタッフのひとりとして健康管理や生活指導などを行い、会社に貢献できるという選択肢もあります。

この記事を通して看護師という幅が広がっていけたらいいなと感じます。


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