小児科には0歳~15歳の子ども達が受診する病院です。

受診される患者さんは、産まれたばかりの赤ちゃん(乳児)、小さな子ども(幼児)、また小学生~高校生(青年期・思春期)の子ども達がメインとなります。

子ども好きな人にとっては憧れる診療科のひとつでもありますよね。

可愛い子ども達と関わることができる診療科という以外にも看護師としてさまざまな経験できる診療科でもあるのです。

小児科外来の看護師として働いた経験を元に、仕事内容ややりがいについて今回お話をしていきたいと思います。

小児科看護師の仕事は大きく4個の役割に分けられる

小児科での看護師の役割りとはどんなことがあるのでしょうか。

さまざまな役割がありますが、今回は4つの項目を取り上げてみました。

  • ①成長・発達段階に応じた看護
  • ②家族との関わり
  • ③子どもへの説明
  • ④子どもらしい生活

です。

このことについて詳しく説明していきます。

0歳~18歳までの成長、発達に合わせた看護

小児科では、0歳から15歳の子ども達へ看護を行っていきます。

成人とは違いバイタルの基準値も違い、また内科だけでなく循環器、呼吸器、耳鼻咽喉科、精神科などの総合的に対応していく必要があります。

小児科で働くと総合的に幅広い知識が身に付き、看護師としてのスキルもついてきます。

病院に受診する子ども達は成長や発達段階であるため、段階に合わせた看護が必要となってきます。

看護師として子ども達の成長に合わせた関りが必要となるため、しっかりと成長・発達についても学んでおく必要があります。

反抗期、自我の確立、羞恥心の配慮など成長によっても関わり方を考えていく必要があります。

小児病棟では目が届きやすいようなナースステーションの配置や子ども達の動きを把握しやすいように壁がガラスとなっている病棟もあるようです。

思春期の子ども達はカーテンを配置したりなども工夫をしています。

外来でも子ども達が恐怖や不安を感じにくいように壁などにもキャラクターや季節のイベントで飾り付けを行っていたり、おもちゃもたくさん配置しています。

このように他の診療科と違い、子ども達に視点をあてているという部分は小児科の特徴です。

家族や両親のと関わり

小児科では子ども達だけでなく家族や両親などとの関りも重要です。

私たちが思っている以上に家族や両親はとても不安であったり、神経質になっています。

患者本人はもちろん家族への配慮や気持ちを支える関わりがとても大切になってきます。

家族とのコミュニケーションもしっかりととっていく必要があるのです。

小児科看護師としての家族へのケアの例をいくつかあげてみます。

患者家族は緊張や不安などから医師の説明を一度では把握できにくい

病気の診断を受けたショックや今後の治療への不安などが強いことがあります。

疾患や治療方針を医師から説明を受けた後、内容について看護師から確認し、不安や疑問があれば看護師が補足を行います。

直接医師に聞きづらいこともあるようなので看護師が間に入り理解を得ることも必要です。

看護師から声をかけたり、気遣いを行うことで患者家族と打ち解けることができます。

相手の立場に立って気持ちを考えたり、気遣う姿勢が大切です。

自宅で行う治療への指導

疾患によっては自宅でのケアの必要性もあるため、ケアの方法を伝え、指導を行います。

小さなお子さんは自分でできない場合も多いため、家族に対しての指導も大切です。

自宅でもきちんと治療を行うことで病気を治すことができるため、家族の疾患に対する理解も重要となってくるのです。

自宅できちんとできるのかと不安が強い場合が多いので安心感を与える関わりを必要とされます。

初めは不慣れなことも何度も指導を繰り返すことで家族の方にも自信を持って貰うことができます。

小さな患者さんへの説明

小さな子ども達と関わる時、「まだ子どもだから説明しても理解できないだろう」とは絶対に思ってはいけません。

子ども達は言葉が上手く話せないときでも相手を良くみており、理解する能力はあります。

言葉がうまく話せないうちからきちんと説明していく必要があります。

子ども達にも病気や治療の必要性について理解できるように説明していくことが大切です。

きちんと説明し理解を得ることで治療や検査に対して積極的になってくれたり、協力してくれるようになります。

説明を行う時には、子ども達にわかりやすいように人形や絵を使って説明をしたりすると興味を持ってくれます。

実際に血圧や体温を測る時にも触ったりして、痛くない、怖くないと本人が理解できるように接していきます。

子どもはとても純粋で素直です。

きちんと話をすることで検査や治療の必要性を理解できるようになるのです。

そして、検査や治療が無事に終えることができたときには褒めてあげることもとても大切な看護師としてのケアのひとつです。

子どもらしい生活の提供

小児科では子ども達がメインとなります。

外来で受診される子どもや入院している子ども達が、子どもらしく過ごせるような関わりをもつことも看護師の役割りのひとつです。

季節のイベントを積極的に行ったり、プレイルームでは子ども達が楽しく遊べるような工夫もあります。

病棟によっては保育士さんを数人配置している病院もあるようです。

このように病院に通院・入院していても子どもらしく生活できることを重要視しています。

いろんなキャラクターなども飾られており、見た目も可愛い印象なのは小児科ならではの特徴です。

小児病棟の4個の業務

小児病棟での業務をご紹介していきます。

小児病棟に入院される患者さんの疾患は幅広いのが特徴です。

小児科では子どもの疾患を専門とします。

そのため急性疾患、慢性疾患、小児喘息、アレルギー疾患、整形外科、耳鼻咽喉科、心身症など総合的に看護していく必要があるのです。

また成長や発達段階の子供たちが入院しています。

発達や成長段階に応じた看護を行っていくのも看護師の役割りのひとつとなります。

バイタル測定

小児は大人よりも症状が急変しやすいのが特徴です。

日々の業務中も観察は大切ですが、毎日のバイタル測定も状態把握の重要な情報収集です。

処置(採血、点滴、吸入等)

子ども達は大人と違いスムーズに処置をさせてくれません。

その日の機嫌や状態によっては嫌がったり、泣いて暴れたりするのも日常茶飯事です。

乳幼児の点滴や採血は大人と違い、看護師2人がかりで処置を行うことも多いのです。

点滴を長時間行うときには安静を保つことはできないのでシーネ固定して漏れないように工夫する必要があります。

点滴中に遊んでいてもきちんと治療が出来るような工夫を行います。

処置や検査に対しても子ども達にきちんと説明して理解できる関りが必要となるため時間がかかります。

おむつ替え

乳幼児にはおむつ替えも業務のひとつです。

小児科看護師はおむつ替えやも行うことが日常茶飯事なので、自分が育児を行う時にとても良い知識や技術になります!

男性看護師でもおむつ替えが得意になるので将来イクメンになれますね!

食事やおやつ介助

自分一人では食べることが難しい子ども達の食事やおやつ介助を行います。

成長段階によって介助方法も変わってきます。

子ども達の成長や発達過程をみれる大事な場面でもあります。

小児外来・クリニックの3個の業務

小児外来・クリニックは地域医療のひとつでもあります。

総合病院のように症状が強い患者さんではなく、日常的な症状に異常がある子ども達が受診します。

例えば、怪我や皮膚に異常、急な発熱や感染症(インフルエンザ、水痘、おたふく、ノロウイルスなど)、喘息、予防接種などです。

その中でも外来では手に負えず入院の必要性を見極めることの判断力も外来看護で求められます。

症状の問診

外来にはさまざまな症状で子ども達が受診されます。

緊急性が必要な場合や感染症で隔離が必要な場合などの観察力や判断力が求められます。

処置(採血、点滴、吸入など)や検査(レントゲンなど)

外来で主に行う処置は、採血、点滴、吸入です。

病棟同様に処置を嫌がる子どももたくさんいます。

不安がる子どもや嫌がる中でも安全にきちんと治療や検査を行えるように関わる必要があります。

時には家族にも協力して貰い、治療を行っています。

自宅での治療方法の指導

外来では主に喘息に対する吸入指導を行います。

吸入機器の正しい取り扱い方や薬剤の使用方法、また1日で行う回数などをパンフレットなどを使用し家族に指導を行います。

今回は病棟と小児外来での業務をご紹介しましたが、小児科看護師と関わることができる現場は他にもあります。

PICU(小児集中治療室)、NICU(新生児特定集中治療室)、GCU(新生児治療回復室)などは専門性の高い医療や看護を経験したい人にはおすすめです。

保育園なども看護師として働くこともできるようです。

小児科と他診療科との仕事内容の違い

成人患者さんと大きく違うのはまずバイタルの基準値の違いです。

大人と子供では体温や血圧、呼吸数などが違います。

まずは基本的な知識を身につけることが必要となります。

採血や点滴を行う時にも注意も必要で、子どもを扱うということはとても繊細さが必要とされます。

処置や検査に対して、時間がかかることも小児科ならではの特徴です。

他の診療科以上に小児科で求められることについては大きく5つあります。

  • ①器用さ
  • ②観察力や判断力
  • ③時間をかけて処置や検査を行う
  • ④家族への配慮や気遣い
  • ⑤子どもでも理解できる説明方法

小児科看護師の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

小児科看護師としてやりがいを感じやすいポイントについてご説明します。

小児科でやりがいを感じるポイントは「子ども」です。

子どもが好きという気持ちや子どもを通して看護師として成長できる部分がキーポイントとなります。

看護師としての専門性の向上

小児科では総合的に患者さん(子ども達)を診ていく必要があります。

内科に限らず、呼吸器、循環器、整形外科、耳鼻咽喉科や精神疾患や障害を持つ子ども達の看護を行います。

初めは多くのことを学ぶため、とても大変なことも多いと思います。

しかし、看護師としての知識や技術、スキルを向上したいと感じている看護師にはピッタリの診療科です。

採血ひとつをとっても小児は成人と比べて技術を必要とされます。

血管は弾力はありますが、細く、皮膚に水分も多く含みぷくぷくとした皮膚のため分かりづらいのが特徴です。

しかし、日々関わる中で確実に看護技術も高くなり、知識を自然と身につけることができます。

私も小児科で勤務し、採血や点滴の看護技術は格段に上達した実感を得ています。

子ども好きな人にぴったりの診療科

子どもが好きな看護師さんは子ども達と関わることでやりがいを感じやすいです。

子どもはとても素直です。

素直な子ども達の言動をみていると看護師としても気づかされることが多いです。

病気の子ども達の症状が回復していく姿や子ども達の笑顔をみるとやりがいを感じずにはいられません。

また、子どもと関わることが好きな人は、仕事への楽しみを感じることができます。

人は好きなことやものに対して自ら積極的に取り組むことができ、またやる気や楽しみをみつけることができます。

子どもと関わること好きな人にとっては小児科はぴったりの職場だと思います。

観察力や判断力も鍛えられる

小児は大人と比べて急変を起こしやすいのが特徴です。

さっきまで元気に遊んでいたのに急に症状が悪化することも少なくありません。

また、小さな子どもは言葉では自分の症状を上手く伝えることができません。

そのため、看護師は小さな症状を見逃さない観察力が必要とされます。

日々、小児患者を受け持つ中で小さな変化にも気づくことができ、判断力も身につけることができます。

自分の看護師としての成長や自信に結び付けることができ、やりがいを感じやすい診療科のひとつです!

感謝の言葉

小さな子ども達や家族の方から感謝の言葉を貰うととてもやりがいに繋がります。

小児科に限らず感謝されるということはとてもやりがいに繋がります。

自分が看護師として関わる中で人のために何かできること、誰かの役に立つことができるということは素晴らしいことだと実感します。

純粋な子どもから感謝の言葉を聞くととてもこころが穏やかになり、嬉しくなります。

仕事以外でも知識を活かせる

看護師として日々働いていると、医療に対して知識や技術をつけることができます。

仕事以外のプライベートでも看護師としての知識は役に立つとやりがいを感じます。

家族や友人、知人の子が何か症状があったときにアドバイスしたり、知識を役に立てることができると看護師をしていて良かったの感じます。

仕事以外でも看護師としての役割を持つことで自然に自信ややりがいにつながります。

面白いポイント

小児科ならではの面白い・楽しいポイントについて2つあげてみました。

季節のイベントを楽しめる

小児科では子ども達が子どもらしくいられる空間作りを大切にしています。

外来や病棟でも季節に合わせた飾り付けを行い、楽しい雰囲気を演出します。

病棟では、入院している子ども達のためにイベントを行い、季節感を感じれる工夫があります。

成人の診療科と違い、季節のイベントを一緒に楽しむことができるのは楽しいポイントのひとつです。

子ども達と楽しく、笑顔で遊ぶことができるのも小児科の良い部分のひとつです。

キャラクターなどの絵が得意になる

子ども達と関わることで絵を描くことは多いです!

外来でも待ち時間に子ども達から絵を描くように要求されたり、注射後やシーネ、包帯に絵を描いて恐怖を与えない気遣いなどです。

絵が苦手な人も、仕事柄絵を描くことが多くなるので得意になる人も多いです。

絵が得意な人は子ども達から人気者になれることもあります。

まとめ

小児科は成人の看護と違い専門性を求められる場面も多いです。

いくら子どもが好きでも、慣れるまでは看護技術や知識を身につけることで多くの苦労をすることもあると思います。

しかし、子ども達の笑顔や元気になっていく姿をみることでやりがいになることは間違いありません。

子どもを通して看護師として学ぶこや身につけることができる知識や技術も多いです。

小児科での経験は必ず他の診療科でも活かすことができます。

子どもが好きな看護師さんは小児科で働き、看護師としても一歩成長してみてはどうでしょうか。


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