訪問看護師は夜勤のある病院勤務と比較しても給料が良いと言われることがありますが、実際はどうでしょうか。

地域差がかなりあるようですが、筆者の事業も参考にしながらご説明します。

訪問看護師の給料の相場はどのくらい?

訪問看護の給料の相場は比較的高いと言われていますが、勤務先によって経営者も異なることや、地域差もあるため、一概に述べることは難しいです。

しかし、平均的な水準で言うと下記のようになります。

正社員で新卒入社した場合

新卒で訪問看護へ入社した場合、だいたいの基本給は20万円弱というところでしょうか。

しかし、新卒は看護技術の経験がないため、採用していない事業所もあるようです。

筆者の事業所は地方と言うこともあり、新卒で16万円程度とかなり少ない基本給になっています。

正社員で転職した場合

正社員で訪問看護へ転職した場合は、経験年数を考慮してくれたりする事業所も多くあります。

基本給の幅は就職先によってかなり異なると思いますが、25~30万円くらいが平均でしょうか。

筆者の場合は、地方なので更に低く、看護師6年目で18万円スタートでした。

パート・アルバイト

パートやアルバイトは時給制になりますが、だいたい時給1500~2500円が相場です。

もちろん、経験年数や就職先によって幅はあります。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

賞与はたいていの事業所では、一般企業同様に年に2回の賞与があります。

金額は、その経営規模によってかなり差が出ます。

筆者の職場は、冬の賞与前に各自評価をして管理者と面談し、普段の勤務態度や目標達成度などの総合判定のもと金額が算出されています。

昇給

昇級も一般企業同様、年に1回年度初めにありますが、勤務先によって条件が異なるため、就職する際に確認しましょう。

各種手当

看護師の高給の理由は、手当にあるといっても良いほど手当の種類はあります。

まずは、看護師免許に対する資格手当です。

そして、危険手当というのもつきます。

医療処置は、針刺し事故による感染などの危険を伴うために手当が出ます。

訪問看護は、基本的に夜勤がありません。

しかし、24時間体制で緊急時に訪問する方もいらっしゃいます。

勤務時間外で、夜間・早朝に訪問した場合は、深夜・早朝手当がつきます。

また、その連絡を受ける場所として、携帯を持参し、24時間体制で連絡を受ける窓口になる当番が決められています。

オンコールと呼びますが、待機手当というものがつきます。

その他、一般的にある残業手当、交通費、世帯主には住宅手当、家族手当も出ます。

給与が高い人は何が違うの?

同じ仕事をするなら、給料が高い方がいいですよね。

給料が高くなる要素については次のようなものがあります。

スキル

看護師の専門資格には、認定看護師と専門看護師があります。

これらの資格を取得すると、給与に反映される場合があります。

認定看護師・専門看護師は、より専門的に質の高い看護を提供できるよう、それぞれの分野に特定の熟練した看護知識・看護技術を有した看護師です。

さまざまな分野に分かれており、取得も難易度が高くなります。

役職

病棟で言う主任や師長などの管理職にあたる人は、手当や基本給が上がるなど給与面に反映されています。

勤続年数

勤続年数や看護師経験年数も基本給に反映されることが多いです。

勤続年数が長くなると、毎年の昇給の積み重ねで基本給が高いという方もいらっしゃいます。

地域

地方よりも都市部で就職する方が基本給は高い傾向にあります。

訪問看護師の給料の決まり方

看護師経験年数

会社や事業所によって取り決めはさまざまですが、筆者の事業所では看護師経験年数で基本給が決まるしくみになっています。

看護師歴6年で基本給18万からのスタートでした。

訪問看護は給料水準が高いと言われていますが、筆者の場合は、大阪の総合病院から、北海道の訪問看護事業所への転職ということもあり、基本給を始め、収入が大幅に減少しました。

2年目で産休・育休を取得し、3年目復帰の4月には基本給の昇給はありませんでした。

丸1年実働した際に基本給が昇給するしくみになっているようです。

訪問看護師で給料をあげるためにやるべき4個のこと

訪問看護の給料水準が高いとは言え、今の給料に満足していない方もいらっしゃいますよね。

給料を上げるためにどのようなことができるでしょうか。

今の勤務先でできること

給料アップの交渉をしてみる

なかなか勇気のいることだとは思いますが、給料アップの交渉をしてみるという手段もあります。

自分の技術や能力をアピールし、それに見合った金額を提示してみるということになります。

筆者の事業所の場合は、会社自体が大きいため、なかなか交渉しずらい環境にありますが、実際の仕事内容と給料が見合っていない場合は、転職を考える前に、交渉してみるというのも良い方法だと思います。

スキルアップを図る

普段、訪問看護をしていて、こういう知識や技術があれば、事業所内で問題を共有でき、解決できると感じることありますよね。

訪問看護は、連携している医療機関があるため、その医療機関の専門看護師や認定看護師に技術を指導してもらうことが多くなります。

しかし、事業所内でも専門的な知識を持つ看護師がいれば、すぐに問題解決できるばかりではなく、職員のレベルアップにもつながります。

そういう面で、訪問看護で対象となることの多いケースの専門性を高めて会社に貢献できれば、給料アップにつながる可能性もあります。

積極的にオンコール当番になる

基本給アップにはつながりませんが、夜間・早朝の緊急の呼出の対応に積極的に参加することで、時間外手当や夜間・早朝手当が出ます。

筆者も同じですが、子育てをしながら訪問看護をしている人も多く、子どもが小さいと夜間・早朝の緊急対応ができない人もいます。

率先して当番になれば、それに見合って収入はアップします。

思い切って転職する

今の職場の給料に満足できない場合は、思い切って転職するのも一つの方法です。

転職する前に、しっかりと他の事業所の情報収集を行い、後悔のない転職にしましょう。

転職先の選び方1:自分で探す

職業安定所やインターネット・広告などの情報から自分で探すという手段です。

給料に関しての情報は、必ず記載されているため、少しでも今の職場よりも高いところを探すという方法になります。

転職先の選び方2:看護師の転職サイトを利用する

お勧めしたいのが、看護師の転職サイトの利用です。

転職サイトに登録すると、希望条件を確認してくれますので、少しでも収入がアップする職場を希望すれば、高給の職場を探してもらえるでしょう。

転職サイトの情報は一般公開されていない情報もたくさんあるため、意外と好条件の職場があります。

給料をアップさせるための求人の選び方

給料アップを優先的に転職を考える場合は、以下の点に注目して求人を探しましょう。

給与相場が今よりも高いところを探そう

年収を上げるためには、基本給が高いということが大切です。

理由は、基本給は直接賞与に反映するからです。

多少勤務内容がハードでも、給料をアップさせるために、基本給が高いところを探しましょう。

賞与や昇給制度をチェック

次に大切なことは、賞与の有無、昇給制度の確認です。

毎年の昇給額は、これからの勤務年数が長ければ長いほど大切になってきます。

訪問看護を続けていきたいと考えている方は、しっかり確認しましょう。

また、賞与は会社の規模によって異なります。

比較的小さな事業所ですと、賞与額が少ない場合もあります。

しっかり確認しておきましょう。

残業代はちゃんと出る?

訪問看護は、要領よく仕事を進めることができれば、緊急訪問を除いて残業することは滅多にありません。

しかし、意外と書類作成が多く、訪問も忙しくなると残業をせざるを得ない場合も出てきます。

書類作成は期限もあり、月末や月初めに多くなる傾向があります。

日々の業務内容と残業が認められる場合はどんな場合なのかの確認をし、無駄な残業をすることがないようにしましょう。

残業代がでない事業所は、お勧めできません。

交通費や福利厚生は?

意外に収入に影響するのが、交通費や福利厚生です。

福利厚生がしっかりしているところは、会社自体が安定している印象もあり、安心して就職できますよね。

事前に確認しておきましょう。

経験者が教える、実際に給料がアップしたのはこんなとき

年度初め

一般企業と同様、年度初めは基本給がアップします。

筆者の事業所は、看護師経験年数でカウントされており、一律4000円と決まっています。

そのため、勤務姿勢や勤務態度は、残念ながら基本給には反映されません。

賞与

1年に1回の昇給とは異なり、年に2回の賞与は、勤務姿勢や勤務態度が反映されます。

会社での賞与の詳細の決定方法は把握していませんが、筆者の場合、産休・育休中にいただいた額と復帰した時の額に大きな差がありました。

8月末に産休に入り、その年の冬の賞与は、185,000円程度でした。

しかし、翌年4月に職場復帰し、冬の賞与は309,774円でした。

どちらも、総支給額から課税合計を差し引いた金額になります。

復帰後、冬の賞与前に管理者と面談をし、普段の勤務姿勢や態度、目標の達成度などの評価をしています。

その結果が反映されているとのことでした。

今年で4年目になりますが、初年度6月に入職し、その年の冬の賞与は249,887円でした。

夏の賞与に関しては、勤務日数の関係か参考にならない額なので省略させていただきます。

雇用形態ごとに違いは出てくる?

月給や年収

正規の正社員で雇用されていると、賞与もしっかりとでますが、常勤でも正規の正社員でなかったり、非常勤になると、賞与に影響が出てきます。

また、非常勤の場合は、時給制となりますので、時間が少ない分収入も少なくなります。

給料以外における良い点と悪い点

正社員

良い点は、就業時間を自分のスケジュールに合わせて自由に計画できる点です。

訪問時間も現在の訪問スケジュールを見て都合の良いところで調整したり、夕方の時間は書類作成などのために時間を空けたりでき、自分の働きやすいように組むことができます。

筆者の場合は、朝から訪問を一気に終わらせて、午後の早い時間から事務所での仕事をするようにしています。

事業所によっては、自分で決められないところもあるとは思いますが、正社員だと比較的任されることが多く、自分のペースで進めて行くことができます。

悪い点は、受け持ち件数が多くなってしまったり、書類作成を任されてしまうことも多く、仕事が山積みになることもあります。

また、筆者の事業所は、受け持ちが電話対応することも多く、オンコールの当番とは無関係に夜間・早朝の電話対応もあります。

契約社員

契約社員の良い点は、特に思い当たりません。

筆者の事業所では、看護師は正社員として雇用されますが、准看護師の資格のみの方は、正規の正社員として雇用されない決まりになっています。

契約社員ですと、賞与の額に違いが出るという悪い点のイメージです。

業務内容は、正社員とほぼ同じですが、准看護師の資格の場合、オンコール当番ができないなどの決まりはあります。

アルバイト

アルバイトの良い点は、基本的に自分の受け持ちのみの訪問が終われば勤務が終わります。

時間外の対応の必要もなく、時間通りに帰宅することができます。

時間外対応のフォローは正社員や管理者が行います。

そのため、ONとOFFの切り替えがしやすく、休みの時に仕事に関わる事はありません。

逆に、悪い点は、短い時間の中で、受け持ちの訪問以外にも書類作成をしなければならないという点です。

いつも時間に追われながら書類に取りかかっている姿が思い浮かびます。

まとめ

以上、訪問看護師の給料についてご紹介しましたがいかがだったでしょうか。

筆者の事業所は地方であるため、水準はとても低いと思います。

東京や大阪等の都市部ですと、高水準な職場も多いはずです。

看護師経験年数が反映されることもあるため、経験者が優遇されやすい職種になると思います。

同じ事業所内で経験年数を重ねると昇給もありますので、将来の目標を決めながら気長に無理せず継続することをお勧めします。


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