学童保育の仕事について、大まかな仕事内容と、仕事に向いている人、そこで活かせる経験、想定し得るキャリアについて紹介します。

学童保育の仕事はどんな仕事?

学童保育の仕事は、主に共働きの家庭の小学生が、学校の授業が終わってから、指導員や他の子どもたちと勉強したり、遊んだりすることができる場所の運営や管理、そして子どもと実際に接することです。

学童保育の大まかな仕事内容

場所の運営や管理、子どもと接するとは主にどのようなことか、時間軸に沿って見てみましょう。

基本的に、学童保育で働く場合、出勤はお昼前後であることが多いです。

ただし長期休暇期間は常に開いている会館が多く、そのようなときは朝から出勤することもあります。

清掃

子ども達がやってくる時間は、授業時間が少ない低学年などは14時半から15時すぎあたりになります。

それまでに清掃をしたり、子ども達が来ても安心・安全に過ごせるように環境整備を行います。

大きな児童会館では清掃員がいるところもあります。

子ども達の出迎え

学校からやってきた子どもたちを「おかえり」と迎え入れます。

関係性ができてくると、女の子や低学年・中学年の子たちの中には、荷物を下ろすのも早々に、その日あった出来事をお話してくれる子たちもいます。

そのようなお話に耳を傾けるのも、学童保育での仕事と言えるでしょう。

また、学校や家庭ではないですが、子どもたちが多くの時間を過ごす場所でもあるため、時にはしつけが必要な場合もあります。

脱いだ靴やかばん、脱いだ上着をきちんと所定の位置にしまっているかなど、マナーや道徳を身につける場でもあります。

子どもたちと時間を過ごす

早い子では14時半頃から、終わりは遅ければ18~19時まで子どもたちが過ごす場で、大半の時間を遊びながら過ごします。

宿題がある場合は、家に持ち帰らず学童保育でやらせる場合も多くあります。

他にも子ども達がいるため、気が散る子もでてきます。

そのような子たちがどのようにしたらきちんと学習の時間を確保できるか、集中できる場づくりができるかも、指導員が考える仕事のひとつです。

遊ぶ場合は、子どもたち自身が好きなことを選び、自主的に遊べることもよいことですが、新たな遊びや、お友達との出会いのきっかけづくりをするのも指導員の仕事です。

いつも同じ遊びをしているな、いつも同じ子と遊んでいるな、どうやらあの子とあの子はあんまりうまくいっていないみたいだな、など普段の観察力も大切です。

また、大きな学童保育だと体育館があるところもあります。

体育館ではボール遊びや鬼ごっこ、一輪車などをして遊ぶことができますが、低学年と高学年とでは体力や技量の差が出て来たり、つい夢中になって強いボールを低学年の子に投げてしまい怪我につながるなど、多くのトラブルが生まれる場でもあります。

そのようなときにどのように場を落ち着かせるか、当事者同士の話し合いを持たせるか、時にはその場にいた全員を叱る必要も出てくるかもしれません。

どのようにしたら、みんなが心地よく同じ場で過ごすことができるか、子どもたちが成長していく中で何が必要かをとらえる必要があります。

指導員は親でも先生でもなく、時には遊び相手にもなり、時には指導をする、子どもと不思議な関係性にある職業のように思います。

子どもたちの状況把握

子ども達が来ているかどうか、何時に帰るかなどをきちんと把握するのも、仕事のひとつです。

子ども達に手帳を持たせて、来た日にはスタンプを押させ、帰るときに手帳を持って帰らせる、もしくは入館時間と退館時間を記入させるなどして、状況把握をしているところもあります。

もし、子どもが来たはずなのに、いつの間にか姿を消してしまったら、大変な事件になります。

多くの子どもたちがいると、つい手薄になってしまいがちですが、親御さんから預かっている大切な子ども達です。

親御さんたちにとっても、安心・安全に子どもたちを預けられることが重要です。

また、喧嘩をしてしまったり怪我をしてしまった場合にも、どのような経緯でそのようなことになってしまったのか、状況説明をする場面も出てきます。

親御さんが実際に見ていない分、きちんと報告をすることで信用をしてもらえることもあります。

もちろん喧嘩や怪我などネガティブなことだけでなく、こんなことができるようになったなど、ポジティブな報告も喜ばれるでしょう。

子どもたちの見送り

子どもたちが帰る時は、子ども自身で帰るか、もしくは保護者の方のお迎えで帰るかのどちらかになります。

お迎えの場合は、保護者の方がいらした時点で帰りますが、子どもが自分で帰る場合は、予め保護者の方に何時に帰ってくるよう言われていたり、習い事に間に合うように時間を決めたり、自分の気分で帰る時間を決めたりしています。

必ず帰る時には指導員とあいさつをして帰ります。

清掃や翌日の準備

子どもたちが遊んだあとは、何かと散らかっているため、簡単な清掃をしておくと翌日が楽になります。

子どもたちがいる間にはできない事務作業や、装飾物の作成などを行い、一日の業務は終了です。

催し物の企画

以上は日常業務でしたが、催し物の企画はイレギュラーな仕事になります。

だいたい年間計画を年度の初めに立て、開催していくところが多いでしょう。

毎月のお誕生日会やクリスマス会、遠足、上映会など、子どもたちが毎日飽きずに、そしていろんな経験をさせてあげられる場所でもあります。

指導員の技量や熱意次第で、いろんなことができる可能性があります。

学童保育の仕事はどんな人に向いている?得意な人の4個の特徴とは?

上記のような学童保育の仕事にどんな人が向いているのか、考えてみました。

子どもが好きな人

子どもと接することが一日の大半を占めるので、子どもが好きな人にとっては格好の職場となるでしょう。

子どもは何を考えているのかわからない場面もありますが、それが面白く、子どもから教わることも多くあります。

人とコミュニケーションをとることが好きな人

子どもたちとはもちろん、他の指導員や保護者の方とのやりとりがとても大切になります。

指導員同士のコミュニケーションが円満だと、保護者の方も「よく子どもたちを見てくれているんだ」と信頼関係にも結びつきます。

また、何かトラブルが起きたときにも、きちんと保護者の方とコミュニケーションをとることで、物事に真摯に向き合う姿が評価されたり、子どもを安心して預けられる場だと認識してもらうことができます。

場合によっては、学校の先生方と連携して子どもを見守ることもあるでしょう。

違う立場や違う視点で子どもたちを見ているからこそ、意見交換や情報共有をすることで、子どもたちにとってよりよい環境作りをすることもできるかもしれません。

辛抱強い人

子どもたちはかわいい反面、難しい面も持ち合わせています。

大人にいい印象を与えたり、自分に不利に働かないように、嘘をついたり、反抗的だったり、問題行動を繰り返してしまう子どももいます。

そのような子どもたちとどのように接したり、言葉がけをしたらいいのかは、日々学び、トライするしかないと思います。

大人もそうですが、子どもたちも1日2日で成長するわけではありません。

日ごろの積み重ねがあり、成長があります。

そのため、子どもたちのことを思い、辛抱強く付き合っていくことが大切なこともあります。

マイペースな人

子どもたちも往々にしてマイペースで、自分のことを話したがりますし、一緒に遊びたがります。

子どもに気にいられると、こちらとしても悪い気はしないのですが、特定の子どもと仲良くすることで、他の子どもの安全を確保できなかったり、元来しなければいけない仕事を後回しにしてしまう可能性もあります。

子どもの話していることを一語一句真剣に聞いていたら、意外と体力を使いますし、時には話を切り上げて自分の事務業務などをこなさなければならないこともあるでしょう。

そのため、子どもたちに振り回されることなく、自分のペースで子どもたちと接し、自分の仕事もきちんとこなすことも必要です。

学童保育の仕事で活かせる経験3つとは?

学童保育の仕事で活かせる経験にはどのようなものがあるのか、考えてみました。

子どもと接すること

子どもと日々接する仕事なので、すでに自分に子どもや孫がいる人にはその経験がたくさんあるでしょう。

経験がなくても、日々子どもたちと接していると、自然と子どもの性質や子どもとの接し方がわかってきます。

このくらいの大きさや知識量だったら何年生かな、なども見分けがつくようになりますし、好きなキャラクターなどにも詳しくなります。

そのため、子どもと接する経験をしていない人よりも、子どもの心を惹きつけたり、よりよい言葉がけができます。

物事を俯瞰して見る

何かひとつのことに集中する、というよりは、子ども同士の関係づくりや安全確保のために、常に周囲を見渡すことができることは役立つスキルになります。

時には子どもと何かに熱中することも大切ですが、大抵は複数人の子どもを一人で見なければいけないため、危険はないか、一人で寂しく遊んでいる子はいないかなど、常に目を配り、一歩ひいて空間を認識する必要があります。

就業前にはその経験はなくても、意識してスキルを見つけるようにすることで、この子に声掛けをしたほうがいいな、あの人ちょっと困ってそうだな、ということがわかるようになります。

いろんな世代とのコミュニケーション能力

子どもから同年代、親御さんや子どもたちの祖父母など、幅広い年代の多くの人と接する機会が増えます。

子どもには教えることがあったり、質問をすることが多々ありますし、指導員同士や保護者の方とは子どもたちの情報共有が大きな仕事であり、時には伝えにくいことを伝えなければいけない場面もあります。

そのため、コミュニケーション能力があると仕事がしやすいでしょう。

その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

どのような仕事もそうかもしれませんが、学童保育で身に着いたことはどこに行っても役に立つと思います。

日常生活ですら役に立つでしょう。

しかし、キャリアアップということで考えると、学童保育内でより管理する側に近い役職への就任などが考えられます。

そうなると、スタッフや施設自体の環境整備に時間を割くことになり、子ども達と接する時間は減ってしまうかもしれません。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

管理する側ではなく、子どもたちと過ごす時間を大切にしたいという場合には、学校教育に入るという手もあるかもしれません。

この場合、学童保育とは子どもへのアプローチも違うため、よく考える必要があります。

他には、自分で学童保育や教育の場を立ち上げるという手もあります。

雇われているとどうしても、会社自体の方針や流れに従うような形になります。

こんな教育がしたい、こんな子どもを育てたい、こんな環境づくりがしたい、という思いが、雇われている間に実現できないようだったら、理想の場所を自分で作り上げていくステップもあるでしょう。

教育や福祉に関する仕事であるため、場合によっては助成金や補助金も潤沢かもしれませんが、主に経済面でのリスクが生じるため、慎重さも必要です。

また、教育法や児童心理に興味がある場合には、研究職という道もあります。

実際に子ども達と時間を過ごしたことがあるからことわかることや、生じる疑問もあるかもしれません。

働きながらであっても、教育法や子どもとの接し方について、世間一般の方にも響くものがあれば、勉強会や講演会、本の執筆などにつながる可能性もあります。

まとめ

いかがでしたか?

今回の記事では、学童保育での仕事全般の説明と、向いている人、仕事に活かせる経験、キャリアアップの方法等について書いてみました。

学童保育での仕事は、一般的に子どもと接する仕事だと思われがちですが、実際には目に見えない仕事も多く、他人に評価されることも多くあるわけではありません。

しかし、子どもが成長する上で、他人と接する機会はとても大切で、幼少期の経験は人格形成にも大きく影響します。

毎日を大切に過ごし、日々経験を積み重ね、学習していくことが指導員にも必要です。