自然と会話し、作物を育てていく農業。

天候という大きなものと闘いながら、毎年成果を残していく、そんな農業は、日本を支える素晴らしい職業です。

今回はそんな農業に従事する農家の仕事内容や、どんな人に向いている職業なのか、農家がやりがいを感じるのはどんな時なのか、ご紹介していきます。

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農家の仕事の種類と大まかな仕事内容

農家の仕事を一言でいうと、農作物を作って出荷すること、ですよね。

では具体的にはどんな仕事があるのでしょうか。

詳しくご紹介します。

土地の管理

作物を植えて育てるためには、必ずそのための土地が必要となってきます。

よって、一つ目の仕事はこの土地の管理です。

具体的に言うと、土地を準備し、開墾し、雑草をかりとり、必要である場合は暖房器具等の設備を追加する仕事です。

作物は土地の良し悪しに左右されますから、この仕事はとても重要です。

作物の管理

作物の苗を育て、定植し、実った果実や野菜を収穫する作業のことです。

この作業は作業内容を詳細にみていくと数えきれないほどあります。

小さい苗を大きく育てるために、温度管理をする作業や、水や薬を与える作業が代表的な作業です。

この管理の仕方次第でその年の取れ高が変わってきます。

とても奥が深い仕事です。

同業者との関係性の構築

農家の経営方法の著しい変化についていくために、たくさんの情報を取り入れて、自分自身も時代に合った経営ができるように変化していく必要があります。

そのために特に重要な作業が、同業者との関係性の構築です。

作物を栽培して出荷するまでには、実はたくさんの人が関わっています。

完全家族経営の農家の場合であっても、人付き合いをしていかなければ、農業はできません。

人と人との関係性の構築も、農家の大切な仕事のひとつと言えるでしょう。

近年、地域の農業に従事する若者だけで団体を組んで農業をPRする活動等をしている地域もあります。

そういったものにも参加していくことが大事ですね。

農家の仕事はどんな人に向いている?

では、農家の仕事はどんな人に向いている仕事と言えるでしょうか。

以下のような人に向いています!

体力仕事が好きな人

農家は体力仕事をするのだろうというイメージがありますよね。

その通りです!

農家の仕事の95%が体力仕事と言っても過言ではないでしょう。

だからこそ、体力がある人は大歓迎です!

ぜひ有り余った体力を生かしていただきたい。

また、現在体力が普通の方でも、農家の仕事をしていくうちに筋肉質になっていきますので、体力を鍛えたい、筋肉をつけたいという人にもおすすめです。

植物や動物を育てることが好きな人

これが一番かもしれません。

農作物を育てるにあたって、一番重要なのは、農作物にかける愛情です。

愛をもって見守っていくことで、農作物が求めているものを判断することができ、それがよい農作物を作るのです。

嫌いでできる仕事ではありません。

小さいころから草花が好きだった、とか、趣味でガーデニングを始めたらハマってしまった等の経験がある方は農家に向いていると思います。

自分で色々決めたい人

会社で上司に指示されながら仕事をすることに疲れてしまった。

次は自分で全てを管理できるような仕事につきたい。

そう思っている人はぜひ農業を始めてほしいです。

農業経営は自分で全て決めていかなければならないので、大きな責任がつきまといます。

しかし成功したらすべて自分の手柄です。

達成感は他の仕事と比べることができないほど大きいと思います。

責任感の強い人

農家の仕事は、自分で全てを決められる分、自分がなまけてしまうと全てが狂ってしまいます。

作物を育てることに責任感を持ち、自分を管理していける人でないと務まりません。

また、農業はひとりでするものではありませんから、従業員の生活への責任ももちろんあります。

それを踏まえて農業経営できる人が求められています。

向上心のある人

農業でどれだけ稼ぐことができるかは、ずばりその人の意欲にかかってきます。

仕事に向上心を持ち、どれだけ自分を高めていけるかが重要です。

過去の経験等から作業の改良を繰り返していくことが直接収益につながります。

色んなことに積極的に挑戦できる人に向いている職業です。

アイデアマン

農家の仕事は、1年間の作業を次の1年でも繰り返すものが多いです。

同じ作業を繰り返していくと、少しずつ改善点が見えてきます。

その改善点を放置せず、どうしたらより仕事が楽になるか、どうしたら作物にいいのかを考えて実行に移せる能力がある人は重宝されます。

農業は慣習で行われているものも多いですから、これはこうするもの、と思い込んでやっているふしがあります。

そこに、ここはこうした方が効率がいい!と発言する人がでてくれば、一気に作業が楽になる可能性がありますし、その案がこれからの農業のルーツになることもあります。

アイデアマンと呼ばれたことがある人、日常の中から疑問点をみつけることができる人にはぜひそのスキルを活かしていただきたいです。

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逆に農家の仕事に向いていない人とは?

農家の仕事に向いている人をご紹介しましたが、逆に向いていない人はどんな人でしょうか。

それは下のような人です。

汗をかくのが嫌いな人

農家の仕事は夏でも冬でもだいたい汗だくになります。

夏は炎天下の中の体力仕事、冬はあったかいハウスの中での体力仕事が待っていますから、一日に何度も着替えが必要なくらい汗をかくのです。

暑い時にかくベタっとした汗ではなく、スポーツをした後のような爽やかな汗ですが、汗をかくのがとても嫌いという方もいらっしゃいますから、そういう方にはおすすめできません。

ギャンブルが嫌いな人

天候という人間にはコントロールできないものを相手にしているのが農家の仕事です。

コツコツと世話をしていた作物が、台風のせいですべて枯れてしまった、そんなこともありますし、なぜか今年は豊作で笑いがとまらない、そんなこともあります。

予測できないこの仕事は、ある意味ギャンブルです。

だから、堅実に安定した仕事をしたいという人には向きません。

体力に自信がない人

どうしても農家の仕事には体力が必要になります。

実際は体力が普通の人でも、仕事をこなしていくうちにだんだん体力がついてきます。

しかし、もともと体が弱くて病気がちで…という人には難しい仕事だと思います。

もちろん作物によっては椅子に座って果実の選別を行ったり、袋詰めを行ったりする作業があるものもあります。

しかし、農業を仕事にし、活躍していく気持ちがあるのであれば、体力があることは必須条件となるでしょう。

人付き合いが苦手な人

前述しましたとおり、農業は個人経営であっても人と人との関係性の構築が重要になってきます。

特に農業が盛んな地域は、農業者の年齢層も高く、上下関係を重要視している人がたくさんいらっしゃいます。

そんな中で人と話すことができず、集団に打ち解けられない人は、同業者と上手に協議することができず、困ってしまいます。

逆に人付き合いさえできれば、他にできないことがあっても、同業者の方がフォローしてくれるでしょう。

しょうがなく農家をする人

農家には学歴がいりませんし、資格も特にいりません。

(大型特別車免許はあったら得ですが)また、今も家族経営が多く、長男が継ぐ風習があるところも多いです。

これらのことにより、他のことができないから農家でもしとくか、という気持ちで農家になる人が多数います。

しかし、そうやって向上心なく農業の世界に入ってきた人に、農業はできません。

もし農業を親から継ぐ形で参入してきたのであれば、子どもの世代に引き継がれた時、経営が破綻するか自分で辞めてしまうことになるでしょう。

農家は天候との闘いである前に、自分の弱さとの闘いです。

自分を自分で律し、探求心と向上心を持って作物と向かい合う必要があります。

生半可な気持ちでできる職業ではないのです。

農家で働いた経験を活かせる、おすすめの仕事は?

体力仕事の農家、もし辞めたとしても以下のような仕事に能力を生かせます!

農業組合職員

農業組合とは、全国に設置されている、日本の農業の繁栄をサポートする機関のことです。

具体的には、農業従事者への農業指導、設備投資のためのお金の融資、農業用品の販売等を行っています。

その地域の農業を支える農業の要となる機関のため、農業に従事していた経験を十分に活かし、地域の農業を発展させる手伝いができるでしょう。

農協職員の中には、自分の家の農業と兼務している職員もいます。

農業に関してアンテナを張っておく必要があるため、農業経験があれば、これからの農業に必要なことを農家の目線から判断することができ、有益です。

八百屋店員

農家の仕事をしていると、だんだんと野菜を見る目と舌が肥えてきます。

それで、例えばスーパー等に行きますと、どの野菜が新鮮でおいしいか、見た目だけで判断できるようになります。

果物を育てる農家であれば、食べただけで糖度もわかります。

そのスキルを活かして八百屋等の野菜の小売りをやってみてはいかがでしょうか。

贈答品として果物等を買われるお客様は、できるだけいいものを選びたいと思っているので、そこで助言をすることができる職員がいればとても重宝されますよ。

土木作業員等の力仕事

農家のお仕事は体力仕事なので、事務職のサラリーマンとは比べ物にならないくらい体力がつきます。

世の中には体力勝負の仕事が他にもありますから、多方面で活躍することができます。

例えば土木作業員のお仕事等がおすすめです。

土木作業員は仲間との関係性も農家に似通ったものが多いため、農家の仕事で培ったコミュニケーション能力を遺憾なく発揮して、仲間と打ち解けることができるようになるでしょう。

実際に農家をリタイアして土木作業員になられる方、たくさんいらっしゃいます。

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農家の仕事のやりがいについて

農家の仕事についてご紹介しましたが、実際に農家はこれらの仕事をしていて、どのような時にやりがいを感じるのでしょうか。

収穫の時

収穫の喜びは何物にも代えられません。

作物を育てるにはとても手間がかかりますし、お金もかかっています。

また、前述しましたとおり、天候にも左右されますので、それを乗り越えて十分な収穫量の作物がとれた時には、大きな達成感を感じることができます。

自分のがんばりが自分にフィードバックされる職業って、実はそんなに多くないですよね。

その点、農業は良くも悪くもフィードバックされるので、そこに良さを感じます。

収穫の作業は案外大変なものですが、これがあるからこそ農業をやっているのだ、と感じさせてくれる、とてもうれしい作業です。

消費者の声をきいた時

農家が一番やりがいを感じる瞬間は、消費者の「おいしい」という声を聞くときです。

このために仕事をしています。

「おいしい」という言葉を聞くと、自分のがんばりを認めてもらえたような気持ちになります。

しかし、作物はだいたい市場に出荷され、知りもしない消費者のもとに届くのですから、「おいしい」の声を聞くことは実際ないのでは?とお思いですよね。

では、農家はどうやってその声を聞くに至るのか。

答えは近所の人です!

実は作物は実際に獲れた量全てを出荷するわけではありません。

厳しい選定作業をし、これだったら市場に出せると認められたものだけが、袋詰めされて出荷されるのです。

よって、選ばれなかった作物は処分をしなくてはならなくなります。

しかし、捨てるのではあまりにもっていないため、近所の人や親せきに配ってまわります。

そこで消費者のリアルな「おいしい」声を聞くことができるのです。

商品にならないものがどれだけ出るかは作物にもよります。

だから、消費者の声が聞こえたほうがやる気が出る!という方は、いちごやじゃがいも、トマト等の規格外が多くでる作物を育ててみるのもいいと思います。

まとめ

農家の仕事内容や、向いているひとと向いていない人、やりがいについてご紹介させていただきました。

いかがでしたか?

農家等の第一次産業は、きつい仕事というイメージが先行し、携わる人がどんどん少なくなってきています。

しかし、その一方で若い人たちが集まって農業経営を学び、大きなプロジェクトを成功させたという実例もございます。

農業にはまだ見ぬ可能性が秘められていますので、やりがいのあるおもしろい仕事をしたいとお考えの方は、ぜひ農業も視野にいれてみてください。