「督促電話」という言葉を聞いてどのような印象を持たれますか。

通常は「督促が来た、どうしたものか」という感じでしょうか。

引き落とし口座に入金が間に合わない、口座入金を忘れていた、という単純なミスでも、引落ができないなど入金されなければ、やはり督促の対象となります。

でも「督促はどうやってしているのか?」ということに興味を持っている方もいるのではないかと思います。

そこで今回は、督促がどんな仕事なのか解説していきます。

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督促電話の仕事ってどんなもの?

口座引き落としや振込用紙での入金が確認できていないお客様に対して、電話で「入金をお願いします」という仕事です。

書類の督促状も存在しますが、これと並行して行う業務です。

督促電話の仕事・大まかな内容

督促電話というと、振り込みが確認できない、ローン契約などに代表される毎月の引き落としが確認できない、約束した入金がない、など支払いができていない状態の顧客に対して行う、入金のお願いと約束の取り付けを電話でする仕事です。

仕事上の役割とは?

引き落とし口座に入金が間に合わない、口座入金を忘れていた、という単純なミスでも督促の対象となります。

督促電話は書類での督促業務と並行して行っています。

書類だと手元に残るのでよいのですが、到着までに時間がかかるという欠点があります。

電話ならば直接顧客本人と対話ができ、1分でも速く入金してもらえる可能性があるという利点があります。

個別に電話連絡することで、本人の「忘れていた」という単純なミスもわかることがあり、入金が少しでもはかどるように進めていくのが、主要な業務となります。

督促電話の仕事はどんな人に向いている?

ではどういった人が「督促電話」の仕事に向いているのか、書いていきましょう。

電話対応が得意な人

テレフォンアポインターや、接客業務でよく電話対応をしていた人には向いている職業ではないでしょうか。

優しい声掛けが必要ですし、督促だからといって厳しいばかりでは、お客様に「怖い」といった印象を持たれてしまい、会社のイメージに関わってしまいます。

クレーム対応が得意な人

督促電話をしていると、最初は遠慮がちな顧客でも徐々に「開き直ってくる」人もちらほらいます。

こちら側が感情的になるのは論外ですが、時には毅然とした対応が必要なこともあります。

もちろん言葉使いには要注意です。

傾聴するとともに、冷静さも要求されます。

昔と違って「取り立て」業務そのものが厳しく規制されていますので、その辺りについても理解を深めておく必要があります。

親近感を持たれやすい人

意外かもしれませんが、声色や、話口調が柔らかい人は意外と「督促電話」に向いているといえます。

「督促電話」だったとしても、話口調が柔らかい人はお客様に「好印象」をもっていただけることがあるので、今まで電話に出なかったお客様が、電話口で「わかりました」とすぐ入金に応じてくれるケースもあります。

債権管理に興味のある人

督促電話業務を行う人にとって、債権管理は直接的間接的にかかわる業務です。

特に金融業界に興味のある人には、金融部門でも重要な部門である債権管理の一端を学べますので、キャリアとして考えると必要といえますし、向いているといえます。

「金融」といってもメガバンクといわれるような金融機関から、町の小さな債権売買会社まで様々な金融会社があります。

でも基本は証券だろうが現金だろうが、「資産」「債権」を扱う機関という意味では同じです。

どんな金融会社であってもついて回るのが「債権」でありその管理は非常に重要な業務です。

負債を確実に回収すること、返済することで信頼となり、取引が成り立つのです。

債権管理業務の内容ややりがいがある仕事であることの理解を深める、またとない機会ですから、督促電話業務に挑戦したらよい経験となることでしょう。

ですが、近年、公共料金の徴収も外注で行う機関が増えてきているので、そちらの業務進出もあり、一概に金融業界ばかりではありませんが、まだまだ主力は金融機関であるといえます。

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督促電話の仕事をするために活かせる、今までの経験は?

督促業務といっても段階がかなり分かれています。

資産の債権管理から公共料金の延滞督促まで、段階や金額が異なります。

資産管理段階になれば必要な資格もありますが、ここでは「督促電話」という業務に必要な経験について解説します。

特に資格はいらないが接客業務に経験があるとよい

基本的に電話での業務、資格は不要

未経験でもこの仕事に就くことは可能です。

最初は抵抗があるかもしれませんが「入金依頼の伝達と入金の約束を取り付けること」が主な仕事です。

未経験者でも研修制度がきちんとしている企業もありますし、中にはマニュアル通りでよいというところも存在します。

不安があれば、面接時に業務内容をよく確認しておくほうが良いでしょう。

接客業経験があるほうが良い

単純に「顧客への電話」という点では、電話対応業務をしたことがある接客業経験者の人が良いでしょう。

督促電話というある意味、特異な業務です。

急にクレームを言い始める方、開き直る方、中には泣き始める方もいますので、時には相手の動揺や感情に引きずられることのない電話対応が必要になる場合があります。

その時に接客業経験があれば、対応の柔軟さが役に立ちますので、経験はあった方が有利でしょう。

言葉使いなどマナー研修は受けておいた方が良い

「電話業務」で一番注意が必要なことは「言葉使い」です。

研修を受けたことがある人ならアピールポイントに十分なります。

というのも最近は、金融関連の督促に関しては過払い金問題や言葉使いを誤ったことで裁判に発展することもあるため、企業のほうが神経を使うようになってきました。

また督促には法規制もあるので、電話対応一つでどの様なトラブルを引き起こすかわからない側面もあります。

社会人としてマナー研修を受けていることで、「相手の立場」を考慮した督促電話ができることは、大切な技術となるでしょう。

督促電話の仕事で働くメリットとは?

電話業務の進め方をよりよく知ることができる

適切な言葉使いを選択できる

督促電話というのは顧客に「入金のお願いと約束」をしていただくのが主な業務です。

単純な「入金忘れ」であれば比較的簡単な対応でよいのですが、やはり中には「入金をどうしよう」と悩む人や抵抗感を示す人もいます。

電話の内容が内容なだけに、神経質になっている人もいます。

そんな方の対応に一番注意が必要なのが、言葉使いです。

これは研修を受け、実際に経験しなくては得られない技術です。

テレフォンアポインターと同様な技術も求められますし、それ以上に慎重な言葉使いが要求されるケースもあり、電話応対という実務に関しては大いに活用できます。

柔軟な対応、冷静な判断ができるようになる

督促電話業務は、その時の状況を判断し、柔軟な対応が必要となります。

なんといっても、督促電話の相手には「なれている人」「なんとも思っていない人」が含まれていますので、どんな反応が返ってくるかわかりません。

督促電話がかかってきたら、決まったようにクレームを言い出す人、「はいはい」と明らかに聞いていない人、「入金します」といっては入金しない人、いろいろいます。

そんな時に慌てることなく冷静に対応できるようになります。

「上司に代わる案件か」「自分でできる案件か」「話をよく聞いて判断するべきか」など状況の判断もつきやすくなりました。

この判断力はスキルとしては結構必要ですが、日常ではあまりできない良い経験だと思います。

守秘義務の理解

嫌な場面ですが、知人が未回収リストに名前が載っていることなどもあります。

でもそれはあくまで仕事で知った秘密で、口外してはいけません。

個人情報を厳しく管理しなくてはなりませんので、社会人の基本として必要ですが、仕事の内容を考えれば、より慎重に情報の取り扱いを配慮するようになります。

借金やローンなど資産管理の裏側を理解できる

日常生活の中にもはや欠かせない「ローン支払い」ですが、ローンの仕組みを知ることで、ローン契約をする際の注意や、借りる側のメリットやデメリットを知ることもできます。

事業所によっては基本的な業務を自社で行っており、書類督促や内容証明の作成をしていることもあるので、そういったところでは細かな資産管理のシステムまで知ることができます。

私はこの仕事についてから、破産や債務整理申し立てなど社会的な問題の記事を見ても、理解できるようになりました。

その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

金融会社にもいろいろあり、大手が参入してきているサラ金業者などでは、かなり採用基準が厳しいところがあります。

ただし近年は外注という形で委託雇用をしているところもありますので、そこは自身のキャリア形成の中で「電話業務の経験」という点ではかなり強みになります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

督促電話業務の経験を活かせる仕事をいくつか挙げてみましょう。

テレフォンアポインター

テレフォンアポインターは電話の営業業務です。

使用してはいけない言葉、使用して喜ばれる言葉を知っていることがアピールにつながります。

また自身の実施した業務を面接などで事例として挙げることもできますね。

接客業

接客技術といってもいろいろありますが、その中でも「顧客の要望を聞く」ということに関しては、とても磨かれます。

「時間をかけて要望を聞く」ことで確認作業もしますし、細かな情報も手に入ります。

顧客情報を得ることはお客様の好みの把握であり、結果的には細かな対応ができ顧客の満足につながります。

クレーム対応業

本格的なクレーム管理となると勉強や資格が必要となる場合がありますが、そのクレーム処理業務の入り口には立てると思います。

顧客が思うクレームの中には「サービスの種」が隠れているという人がいます。

電話でのクレーム対応は経験があるほうが、冷静かつ適切な対応ができます。

また経験があることで冷静かつ動揺しにくいという利点があります。

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自分にあった督促電話仕事の求人の選び方や注意点

では督促電話を職業として探すときの注意点を見ていきましょう。

雇用形態から探す

正社員

大都市圏であれば金融大手の本社や支店が設置されていますが、業務内容にばらつきがあります。

未経験でも可能という募集も時にはありますが、初期段階だけでない債権回収を実施しなくてはならない業務もあるので、管理職での募集が多く、ある程度業務経験が重視される傾向にあります。

派遣社員

外注業務の場合、コールセンターなどで派遣社員として採用となる場合があります。

期間が限定されることもあり、短期間お試しで、という人には向いているかもしれません。

アルバイト・パート

直接雇用の場合もあれば、外注先での雇用ということもあります。

時給制なのですが、福利厚生の部分が各企業によって違います。

職種から探す

基本は電話をして遅れている入金をお願いする業務なので、業務自体に大きな違いはないですが、付帯する業務内容は企業や所属先によってそれぞれ異なります。

会社の業態から考える

代表的な業種から考えてみましょう。

金融系の督促電話

いわいる「入金のお願い」「入金の約錠」など未回収金の督促が仕事です。

金融会社や金融会社が外注した会社での業務になります。

公共料金の督促電話

とくに年金の督促業務が代表的で、民間の外注業者が行っています。

入金のお願いや支払い停滞による年金への影響などを説明して、督促電話をしています。

役所や公共団体の税金に対する未納回収業務もありますが、この場合役所の直接雇用で臨時公務員という立場になります。

他にも新聞社、電話会社、電気会社、保険会社などもありますが、それぞれの企業や雇用先で条件が違います。

不動産の督促電話

家賃の未納の方に督促電話をします。

不動産関連なので、入退去などのお手伝いも含まれていることがあり、法的な手続きも仕事としている職場もあります。

病院の督促電話

診療支払いができなかった患者さんや家族に督促電話をします。

また支払いが停滞している入院患者家族への連絡業務もあります。

こちらは医療事務としての採用となることがあります。

給与や雇用条件から考える

正社員

中途採用となると、金融系であると年収は400万円前後から500万円台が中心のようです。

大手金融系ならば福利厚生など充実している場合がありますが、転勤・転属の可能性はあります。

派遣社員

即戦力としてのスキルを求められるので、経験者が望ましいです。

急募の場合、経験値によっては、2000円台の時給も期待できます。

アルバイト・パート

時給としては1000円前後です。

雇用形態は企業の直接雇用の場合、コールセンターなどの外注先での雇用の場合と形態は分かれます。

ただ督促業務自体は法制限があり、時間や手続き上、初期段階の督促であることが多いので、学生でもできる業務があります。

エリアから考える

大都市圏

大手金融の本社や支店があるので、大手に就職したい人には中途採用募集があればチャンスです。

でも採用枠自体は少なく厳しいですので、事前準備は必要です。

地方都市

営業所すらないところがあるので就職は難しいかもしれませんが、近年コールセンターが進出している地域もありますので、大手企業並みの待遇が期待できる可能性があります。

コールセンターであれば研修が充実しているので、未経験者でも応募しやすい環境です。

まとめ

督促電話の仕事はいかがだったでしょうか。

督促電話なんてこわいと考えていたら、百聞は一見に如かずの言葉の通り、印象と実際とはずいぶん違います。

もちろん企業によって業務内容や待遇は違いますが、意外と知らない「人間の本質」を知る側面があり、興味深い業界でもあります。

仕事に楽な仕事はありませんが、その中で仕事の魅力に触れられると、仕事も苦ではなくなりますよね。

この記事が少しでもこれからのお仕事探しの参考になればうれしい限りです。