皆さん、銀行ってどんな存在ですか?

多くの人がお給料日に銀行に行ってお金を引き出したり、コツコツ貯蓄したりしますよね。

銀行の役割は、大きく【預金】【為替】【融資】の3つに分類されます。

預金は一番想像しやすいと思いますが、貯金を扱う業務です。

為替はお金を振り込んだり、外国に送金したりする業務です。

今回は、この中で、融資の仕事についてご紹介していきたいと思います。

融資の仕事にはどんなものがあるの?

融資というのは、資金を融通するという意味です。

銀行は預金業務を通じ、多くのお金を集めています。

それを必要とする人に貸し、返してもらう業務が融資です。

身近な融資の例としては、住宅ローンや教育ローンが挙げられます。

何かを購入したいけれども、手元にお金がないとき、銀行からお金を借り、金利を払いながら決められた期間で返済していきますよね。

また、沢山の会社が銀行からお金を借り、事業を行っています。

融資業務は銀行の業務の柱であり、社会的に大きな存在意義をもつことから、お金を血液、銀行を心臓に例えられることもあります。

銀行がお金を必要なところに必要なお金を貸し、きちんと回収していくことで、潤滑な経済活動が行われていくのです。

銀行の融資営業は、普段は見えないけれど、重要な役割をもつ縁の下の力持ち的な存在です。

融資の大まかな仕事内容

では、具体的に融資業務の大まかな仕事内容についてみていきましょう。

例えば、駅前のパン屋さんを想像してください。

とても人気のあるパン屋さんで、店主さんは2店舗目を出したいと考えていました。

この時必要なものは、新しい店舗の取得費用(賃貸であれば賃料の前払分)や、機械の購入(もしいくはリース)費用です。

また、2店舗目には従業員を新規で数人雇う必要があります。

小麦粉などの仕入れ代金も増えます。

しかし、2店舗目はまだ開店していないので、売上は0です。

店主さんには、それらをすべて賄う貯金はありません。

そこで、店主さんは取引銀行の担当者である渉外係(融資営業)に相談しました。

渉外係は審査の結果、パン屋さんに必要資金を融資することができました。

そして、パン屋さんは2店舗目を無事にオープンさせ、お店を順調に軌道に乗せることができ、返済も始まりました。

このように融資は、新しいものを創造することにも役立つものです。

仕事上の役割とは?

融資営業の仕事上の役割は、お客様からなぜそのお金が必要か(目的)、どのくらいの金額が必要か、どれくらいで返済できそうか(借入期間)をきちんと聞くことです。

お客様の中には、銀行からお金を借りる経験が乏しい方もいます。

その場合、いくら必要かといわれ、的確な数字を言えない方もいます。

その場合、一つ一つ話を整理しながら、必要金額や返済期間を一緒に考えていく役割も期待されます。

また、そのニーズヒアリングの中で、お客様が困っていることを把握することも必要です。

そして、銀行の各部門につなぐことも大切なことです。

例えば、海外からの仕入輸入が増える場合、外国為替の部門につなぐ等も仕事に含まれます。

つまり、融資営業は、お客様のもとまで伺う銀行の顔になりなるのです。

融資の仕事はどんな人に向いている?

融資の仕事に向いている人の特徴としては3つご紹介いたします。

口が堅く、期日を守れる人

銀行は信用商売です。

特に融資営業は仕事の過程の中で、お客様の機密性の高い情報を知りえる立場にあります。

例えば、その会社の財務情報、社長の自宅住所、今後の事業展開、相続問題です。

それらは、お客様が営業担当を信用しているからこそ、話してくれ、書類などを預けて頂けるものになります。

だから、たとえ自分の家族、友人であろうと、仕事で知りえたことは話してはいけません。

また、お客様はいつまでに資金が必要という申込をしてきます。

もし、融資営業担当が期日を適当に管理し、その必要な資金を期日までに融資できないとお客様は支払いが遅れたり、従業員に給与が払えなかったりするかもしれません。

お客様も困りますし、銀行の信用はなくなります。

人の話を聞ける人

営業というと、話上手な人が多いのではと思われます。

しかし、重要なのは話すことより聞くことなのです。

お客様のニーズをきちんと聞き、困ってること、心配なことに耳を傾けることが必要です。

好奇心がある人

銀行の取引のある会社の属する業界は多岐にわたります。

トラック運送業界、食品業界、外食業界、小売店、機械加工業、造船業など多岐にわたるお客様を担当します。

その会社の方と話しをしていくためには、業界のニュース、業界の課題、業界の特徴などを知っていく必要があります。

自分で調べることも重要ですし、お客様から直接聞いて教えてもらうことも多いです。

その時に嫌々ではなく、今の世界や時代では何が大切なのかを知りたいと思う好奇心こそ、仕事を楽しくもするし、いい仕事にもつながっていきます。

逆に融資の仕事に向いていない人の特徴は?

では、逆に融資の仕事に向いてない人の特徴を5つ挙げます。

礼儀やマナーがなってない人

どんなに若く新人の融資営業でも、お客様の前にでれば、銀行の信用を背負った銀行の顔です。

また、仕事で取引する会社の社長、専務、経理担当は自分より年配の方が多いです。

きちんとした敬語を使うことができ、ビジネスマナーを身につけていない人は、お客様から信用を得ることは難しいでしょう。

その関係で、あまりに奇抜な服装や髪形を好む人も向いてないでしょう。

数字に極端に弱い人

お客様との話の中では、数字が重要になります。

例えば、利益率、土地の価格などです。

また、銀行内でも財務書類を審査することが必要になります。

慣れていくものではありますが、数字を目にするのが苦痛という人は向いてないでしょう。

精神的に弱い人

融資営業として、融資できる会社から申し込みがあり、順調に融資でき、順調に返済があるケースではそう悩むことはありません。

ただ、例えば財務状況が悪く、融資しても返すことが難しいケースがあります。

その場合、融資を断る場面もあります。

お金を貸してほしいお客様は必死に頭を下げることもあります。

また、お客様にリストラ案や新しい担保追加など、厳しい条件をつきつけることもあります。

その厳しい商談の場面に耐えられないと、仕事がきつくなるかもしれません。

お金が絡むだけに、1つのミスが新聞沙汰になることや経営に重大な打撃を与えることもあります。

そのプレッシャーを感じながら仕事をするので、精神的に弱い人は融資営業には向いてません。

また融資業務は銀行にとって、大きな利益の柱でもあります。

そのため、融資営業には目標という実質ノルマがあります。

現在は資金需要が少なく、銀行過多といわれています。

他行との競争も激しいため、精神的にタフでないときついかもしれません。

勉強を継続してできない人

融資営業として働くにあたり、業務で必要とされる知識は膨大になります。

財務諸表の読み方、不動産知識、為替知識、また担当する業界の動向などが挙げられます。

これらは入行し、日々の業務に加えて、資格勉強などにより習得します。

社会人になって土日は、ほぼ試験勉強・・・・ということもよく聞く話です。

そのため、勉強が嫌いな人、勉強を続ける努力を怠る人は向いてないと思います。

銀行は1行でなく、お金というどこで借りても同じものを借りるとき、融資営業担当の深い知識、見識がお客様の心を動かすことも多いのです。

書類作成の正確性に欠ける、もしくは文章を書くことは苦になる人

銀行の融資営業にとって、大切なのが行内の稟議書作成です。

いくらお客様のとこでニーズをきちんと聞いてきて、理解をしていても、客観的に根拠を示し、銀行内で融資の決裁をとらなくてはいけません。

書類に間違いがあってはいけませんし、書類作成が苦手で、後回し・・・・結局期日に間に合わなかったとなっては大問題です。

融資の仕事に就くための、今までの活かせる経験や資格

活かせる経験とは?

融資営業の仕事は、数字と向き合う前に人や会社と向き合う仕事です。

また、銀行と会社をつなぐ役割です。

そのため、自分がリーダーシップをだしていくような経験より、組織のなかで、調整役・仲介役となる縁の下の力持ちとしての経験が生かせると感じます。

私自身は学生時代、1対1の個人指導の塾講師、家庭教師として4年間働いた経験があります。

塾講師も人に教えることより、まず何がわからないかを聞き出す、何に躓いているかを見つけ出すことが大切です。

また、生徒の気持ち、保護者の気持ち、その両方をわかる必要もあります。

その経験は融資営業として、1社1社違う担当の会社と向き合い、ニーズ把握をする中で生かされました。

また、新聞をよく読み、社会の情勢に疑問をもつという経験も大切だと思います。

難しく考える必要はありません。

  • 大きな商業施設がオープンしたとき、どんなお店がはいってるのか、ターゲットはどんな層なのだろうか。
  • 地震などの天災が起こったとき、どんな業界がどう影響をうけるのか。
  • アルバイト先は料金の推移、従業員採用状況などから推察してみるとどうなのか。
  • 新しい技術としてテレビで紹介されていたものは、どんな業界で実用化が期待されるのか。

そんな毎日のちょっとした疑問はすべて、生きた経済です。

その疑問について、すこし立ち止まり、自分で考えてみることで、社会情勢について知るきっかけとなり、将来融資営業として、お客様と話すなかで生きていくと思います。

お客様と話をするなかで、本で読んだ知識だけでなく、自分の考えをきちんと伝えることで、コミュニケーションに深みがうまれ、唯一無二の融資営業になれると思います。

必要な資格ってあるの?

融資営業に就くために、特に必要な資格などはありません。

ただ銀行にはいり、融資営業になるには、多くが総合職です。

大手銀行であれば、難関有名大学のみの採用というところも多いです。

そのほかの必要な資格については、入行後に取得します。

その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

銀行の業務は多岐にわたるため、どれかひとつ専門性を高めていくことがキャリアアップの道です。

税理士や公認会計士の資格を取得し、財務分析のプロとしてキャリアアップする道があります。

独立だけでなく、銀行内部でも重宝されます。

また銀行の融資には不動産を担保として取得することが多いです。

そのなかで不動産知識を勉強し、不動産鑑定士の資格を取得する道もあります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

融資営業として、多くの会社を担当し、会社の数字だけでなく、実情を俯瞰的にみてきた経験は以下のような仕事にいかされると思います。

企業の財務・経理担当

今までとは逆に企業のなかで、会社の財務を見つめ、よりよい会社にもっていくにはどうしたらよいか、借入にあたり銀行との折衝など、融資営業の現場を知っているからこそ出来る仕事だと思います。

財務諸表など書類の作成も、培ってきた正確で迅速な事務遂行能力が役に立つと思います。

コンサルタント会社への転職

企業の財務、労務などの問題を企業と一緒になって、解決の道筋をたてていくのがコンサルタント会社です。

特に財務の立て直しで悩む会社にとって、財務知識、深い企業知識がある融資営業担当者は心強い味方になると思います。

取得した金融の資格も役に立つでしょう。

なにより、培ったコミュニケーション力、聞く力は即日身につくものでないので、顧客の信頼を得ることができると思います。

他企業の営業

売るものが変わっても、お客様との向き合い方や姿勢は営業全体に生かせると感じます。

特に、お客様にとって一番大切なお金を扱っていたという経験は、信頼にもつながると思います。

まとめ

銀行の融資営業の仕事は、普段は目にみえることもなく、目立たない、まさに縁の下の力持ち的なものです。

でも、サービスを提供したり、物を製造していったりする中で、銀行の融資に無関係という会社は少ないです。

そのため、日本の経済を日常的にひしひしと、実体験として知ることができます。

厳しい場面や精神的ストレスなどもありますが、お客様と直に接していくなかで、感謝を伝えられることも多く、やりがいにつながります。

そのやりがいを喜びに変え、日々努力していける人が融資営業に向いていて、キャリアアップができる人だと思います。