看取りというのは看護師になると、避けては通れないものです。

クリニックや無床の診療所では看取りまで行う所はなかなかありませんが、ほとんどの入院施設がある病院では看取りの業務はあります。

しかし、日々の看護は向いているが、看取りに対しては抵抗があるという看護師も少なくありません。

ここでは看取りの仕事に向いている看護師・看取りの業務に向いていない看護師の特徴をまとめてご紹介します。

看取りの仕事の大まかな仕事内容

看取りの業務を大まかに説明すると「看取りとは、患者さんの息を引き取る瞬間を看護し、死後の処置を行い、家族に最後のお別れの援助をする事」です。

患者さんの状態が悪い時から、看護師は状態の観察を行いますが、看取りの看護となっては日々の観察よりも細かく5分単位の記録とモニターでの常時観察が求められます。

仕事上の役割とは?

看取りの看護師での仕事上の役割とは、患者さんのよりよい人生の最後を援助する事と、患者さんの家族に最後のお別れを援助する事です。

看護師は看取りの際に患者さんや患者さん家族の前で涙を流す事は許されないのです。

看取りの仕事はどんな人に向いている?

入院施設がある病院で看取りの看護は必ずある事ですが、ではここではどんな人が看取りの看護師に向いているのか、私の経験を含めてご紹介します。

人が亡くなった事を後に引かない人

人が亡くなるという事は日々ある事ですが、人が亡くなる瞬間に立ち会うという事はなかなかある事ではありません。

しかし病棟の看護師はたくさんの人が亡くなる瞬間に立ち会わなければなりません。

また、綺麗な死に方をする人ばかりではありません。

事故で亡くなる人や、治療の甲斐なく、苦しみながら亡くなる人ももちろんいらっしゃいます。

その人が亡くなる事をいつまでも覚えておいてしまう人は、看取りの看護師には向いていないでしょう。

「仕事だ」とはっきり割りきれる人

人が亡くなった後に死後の処置をしなければならない職業は、看護師と葬儀場の職員くらいでしょう。

人の死体に触れる経験はあまりするものではありません。

その為、亡くなった人に触れる事をためらってしまう看護師も中にはいらっしゃいます。

そんな時「仕事だからやる」とふっきれた考えが出来る人は看取りでもふっ切る事が出来る人が多い為、看取りの看護師に向いているでしょう。

前向きな考え方が出来る人

人が亡くなる事はほとんどの人が悪い事だと感じてしまうでしょう。

しかし、これで痛みや苦しみから解放される事が出来る。

今までたくさんお疲れ様でした。

と考えを転向する事が出来ると、亡くなった人への死後の処置も、自分がこの患者さんに出来る事を最後までしっかりしよう。

と看取りや死後の処置を前向きに転向する事が出来ます。

人が亡くなる事を自分に看取りの経験をさせてくれた。

と前向きに考えられる人はたくさんの感謝が出来る人です。

その為亡くなった人にも感謝する事が出来る為、看取りの看護師に向いているでしょう。

看取りの仕事で活かせる経験

看取りの業務はとても特殊なものです。

看取りの経験する事でしか自分のスキルにならない事が多いですが、看取りはできるならあまり経験したくは無いですよね。

ここでは、日々の看護で看取りの時に活かせる経験や体験をご紹介します。

モニターの管理

救急病院では多いですが、モニターの管理は必須になります。

もちろんモニターはずっと付けておくものではありません。

患者さんの状態がよくなればモニターは外されます。

その為「状態が悪い時のモニターの見方が分かるようになる」と言う事です。

看取りの場合はもちろん患者さんの状態は悪くなります。

日々のモニターの管理で状態が思わしくない患者さんのモニターをしっかり診る事で、看取りの時のモニターの管理がスムーズに行う事が出来るでしょう。

全身清拭

死後の処置では、亡くなった患者さんの全身の清拭を行い、死に装束を着せる事があります。

大規模の病院ではほとんど、斎場の職員に任せる所もありますが、中規模の病院や、地方の病院ではまだ、病院の職員で死後の処置を行う所もあります。

その時に全身清拭を日頃から行っていると、スムーズに行う事が出来ます。

死後の処置ではもたもたして行う事はできません。

それは、死後硬直が始まる時間がある為です。

死後硬直は死後2時間~3時間で始まります。

その後5時間程で、再度硬直は解けますが、そんなに死後の処置に時間をかけるわけにはいきません。

その為、出来るだけ時間をかけずに速やかに行う必要があります。

全身清拭が行える事は時間の短縮にもなりますし、患者さんの家族を待たせなくても済みます。

病院では介護の助手が全身清拭を行う所もありますが、看護師でも全身清拭が出来るように日頃から行うようにすると、死後の処置の時に役に立つでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

死後の処置では、たくさんの経験や体験が必要となります。

日頃の看護も死後の処置に役に立つ事もあります。

もちろん技術的な経験も必要になりますが、自分の気持ちの状態も体験や経験で出来上がります。

人の死に立ち会う事はたくさんの気持ちが渦巻く中にいなくてはなりません。

中には「死んでくれてよかった」と言われる患者さんの家族もいらっしゃいます。

自分が悲しいから他の人も悲しいだろうと思わずに患者さんに気持ちに寄り添う事も大切です。

また自分が患者さんと一緒に一生懸命治療をしてきても、もちろん治療の甲斐なく亡くなってしまう人もたくさんいらっしゃいます。

その時に「自分の看護がわるかったのではないか」と感じてしまう看護師もたくさんいらっしゃいます。

もちろん、患者さんが亡くなる事は必ず訪れるものです。

亡くなった事を自分のせいにする事はありません。

患者さんが亡くなってしまう事を自分のせいだと感じてしまって看護師自体の仕事を辞めてしまう看護師もいらっしゃいます。

患者さんも看取るという事は、たくさんの命を見送る事です。

自分のせいでも無く、必ず起こる事だと頭に入れておきましょう。

そして自分の力でたくさんの人の人生の最後に立ち会える事が出来る事が出来ます。

人の命の関わる事は辛い事もありますが、良い事もたくさんある事を経験し、看護師として成長していきましょう。


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