看護師は国家資格です。

せっかく取った資格なのにもっとこんな業務に関わりたい、思っていた業務内容と違ったなんて気持ちを持ちながら働くのは辛いですよね。

そこで今回は看護師の資格を活かせる仕事の種類と業務内容についてお伝えしたいと思います。

看護師の仕事種類・業務可能な施設は大きく7個の役割に分けられます。

  • 病院
  • 診療所
  • 社会福祉施設
  • 訪問看護ステーション
  • 看護師等学校養成所
  • 市町村
  • 一般企業

病院

大学病院や国立病院等様々な医療機関があります。

また、機能別にも分かれています。

  • 国立病院(厚生労働省/独立行政法人国立病院機構/独立行政法人労働者健康福祉機構)
  • 公立・公的・社会保険関係法人の病院(都道府県/市区町村/地方独立行政法人/日本赤十字社/済生会/国民健康保険団体連合会)
  • 大学病院(国立大学/公立大学/私立大学)
  • 一般病院(公益法人/医療法人/社会福祉法人)
  • 特定機能病院:高度医療を提供し、医療技術の開発・評価を行い、研修ができる病院。400床以上の病床数をもち、厚生労働大臣によって承認されます。
  • 地域医療支援病院:医療機器などを一般病院や診療所と共同で利用し、かかりつけ医を後方支援する病院。200床以上の病床数をもち、都道府県知事によって承認されます。
  • その他の一般病院:特定機能病院、地域医療支援病院以外の病院。患者さんはまず、これらの地域密着型病院を利用することが多いといえます。

業務内容

  • 血圧、体温、脈拍、SPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)等の測定(バイタルサインチェック)
  • 巡回
  • 注射、点滴、採血
  • 患者の移送
  • 入院患者の食事、入浴、排泄の補助
  • 入院患者の体位交換
  • 入院患者のベッドメーキングなど身のまわりのお世話
  • 担当患者のカルテ記録
  • 看護師同士のミーティング
  • 他職種とのカンファレンス
  • 夜間のナースコール対応
  • 手術の準備、執刀医へ器具を手渡しする業務(手術室看護師の場合)

診療所

医療法では、ベッド数が病床数20床以上を「病院」、19床以下を「診療所」として分類しています。

「医院」や「クリニック」は診療所の別称として使われることが多いようですが、正確な定義はありません。

業務内容

  • 診察準備
  • 医師の診察介助
  • 他病院との連携
  • 外来患者への説明、指導
  • 翌日の診察の準備
  • 診察室の掃除と、使用物品の後片付け・補給

社会福祉施設

社会福祉施設は、大きく分けると

  • ①高齢者
  • ②児童
  • ③障害児・者
  • ④生活保護者

などの生活で困っている人の4つに分けることができます。

業務内容

  • 血圧、体温、脈拍、SPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)等の測定(バイタルサインチェック)
  • 処方されている薬のよる患部の処置(褥瘡処置、軟膏処置、浣腸、バルンカテーテル、ストーマ、インスリン、爪切り等)
  • 導尿、点滴、胃ろうの管理
  • 朝、昼、夕、就寝前に服用する薬(眠前薬)分けの作業
  • 介護士から報告を受け、対応を判断し、医療機関と連絡調整
  • 看護記録を作成し、交代時に申し送りをおこないます。利用者の状態や経過観察の報告

訪問看護ステーション

訪問看護とは、看護師等が利用者宅に訪問し、住みなれた自宅でその人らしい生活を送れるように、担当のケアマネジャーからの依頼をもとに必要なケアを提供するという介護保険や医療保険によるサービスの一つです。

業務内容

  • 医師の指示によってケアプラン作成
  • 療養中の利用者の自宅等へ訪問し、療養上のお世話(日常生活に必要な食事のお手伝いや口腔内の清掃ケア・洗面、洗髪、シャワー、入浴、身だしなみや排泄のお手伝い、体位交換)や必要な診療の補助
  • 血圧、体温、脈拍、SPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)等の測定(バイタルサインチェック)
  • 末期ガンや終末期等ターミナル期の利用者の痛みの緩和や精神的なケア
  • 利用者の家族の相談に乗り、不安を軽減
  • 在宅でのリハビリ
  • 必要に応じて医師をはじめ関係している事業所と情報交換

看護師等学校養成所

看護教員は看護師としての仕事はしませんが、看護分野における教育関連のキャリアを十分に積むことができる仕事です。

看護師を教育する施設は看護学校だけではなく、認定看護師を育てるための教育機関や、そのほか看護師が特別な資格を習得するために、さまざまな教育機関が設けられています。

業務内容

  • 授業の講義や生活指導、研究指導などの教育関連業務
  • 看護実習における指導やサポート
  • 就職活動の相談やサポート

市町村

保健センターでは、保健師や看護師、栄養士などのスタッフが配置されています。

市町村に設置されている市町村保健センターと労働者が50人未満の小規模事業場の事業者および労働者を対象にした地域産業保健センターがあります。

子どもの予防接種などの母子保健サービス、健康相談や保健指導、健康教育、健診(健康診断)などの保健サービスを提供する役割とともに健康相談窓口としての役割なども担っています。

業務内容

  • 妊娠中の保健指導や子供の予防接種、健康相談
  • 健康診断に必要な採血や血圧測定、検診や問診
  • 保健師や栄養士と連携しながら、健康相談窓口の業務

一般企業

一般企業や大規模の工場などの医務室、健康管理室が職場となります。

自分が勤務する会社の業種や形態で産業看護師の仕事内容は変わってきます。

業務内容

  • 健康診断の実施
  • 保健指導
  • 健康相談
  • メンタルケア
  • 病人・けが人の応急処置
  • 職場環境の改善

准看護師との仕事内容の違い

正看護師と准看護師の厳密な違いは、保健師助産師看護師法に定められており、看護師は「厚生労働大臣の免許を受けて、療養上の世話、または診療の補助を行なう」となっています。

一方准看護師は「都道府県知事の免許を得て、医師、歯科医師、または看護師の指示を受けて療養上の世話、または診療の補助を行なう。」となっており、国家免許でないこと、医師はもちろん、正看護師の指示を受けなくては業務を行えないことになっています。

しかしながら実際の臨床の場においては、正看護師と准看護師はほぼ同じように仕事をこなしており、明確な業務の違いはありません。

給与、昇格において、正看護師と准看護師との間には明確な差があります。

業務内容に違いがないこと、高度医療に対応できる看護の質の向上と保持のため、日本看護協会は准看護師制度の廃止を提案していますが、労働力の確保やその他の理由から論議は検討中となっています。

看護師の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

患者さんや家族を精神的に支えられる

病気や怪我の診療・治療を行うのは医師ですが、「元気になりたい」「辛いけれど頑張ろう」という前向きな気持ちで患者さんが治療に臨めるかどうかは、接する時間が長い看護師に影響を受けるものです。

また、病状と治療方法、現在に至るまでの経過、患者さんの精神状態を理解したうえで、患者さんの価値観を尊重しながらどんなケアが必要か本人やご家族と一緒に考えていくことも、看護師の大切な役割です。

治療に臨む患者さんと家族の精神面も看護師は大きく支えているのです。

患者さんの笑顔や感謝の言葉

患者さんが回復して退院する場面での「ありがとう」はもちろん、ちょっとした気遣いや処置に対して「小さなことまで気に留めてくれてありがとう」「楽になったよ、ありがとう」「あなたが担当になってくれてよかった」など、患者さんから笑顔で感謝の言葉をかけていただける瞬間が一番うれしいと語る人はとても多いです。

患者さんやその家族の辛そうな姿も多く見ているだけに、その笑顔がもたらしてくれるよろこびは計り知れないものでしょう。

患者さんの変化に一番に気づける

入院患者さんの身の回りのお世話も担当する看護師は、「誰よりも患者さんに近い存在」。

毎日顔を合わせ、会話をしたり身体に触れたりする関係性だからこそ、患者さんの変化に早く気づくことができます。

そのため、「早い段階で患者さんの異変に気づき、医師につなぐことで事なきを得たとき、看護師として誇らしく思います」という先輩看護師さんも。

患者さんと密に接しているからこそ気づけることがあり、医師への迅速なアラートを出すことができるのです。

多くのスタッフと連携し、チームプレーで患者を救う

病院では、複数のメディカルスタッフ(医療専門職)が連携して、患者さんへの治療やケアをする「チーム医療」が行われています。

医師・看護師・管理栄養士・救急救命士・言語聴覚士・作業療法士・薬剤師・理学療法士・臨床検査技師など多くのスタッフがそれぞれの専門性を発揮しながら、「患者の命を救う」「患者を治癒に導く」という共通のゴールに向かい、日々奮闘しています。

その一員としてチーム医療に携わるなかで「自分は看護師として何ができるのか」を追求することになりますから、知識やスキルも日々向上していきますし、さまざまな職種のスタッフとかかわることで見識が広がり、人間的にも成長することができます。

また、1人では達成できないことも、力を合わせれば達成できる。

そんな充実感を日々得られるのも、看護師という仕事の大きなやりがいになっています。

患者さんのできることが増えていくよろこび

病気の進行により、歩行が困難になったり、食事が飲み込みにくくなったりと、これまで当たり前にできていたことができなくなり落ち込む患者さんも。

しかしそんななかでも、治療やリハビリによってできることが増える場合もあり、それをサポートする看護師にとって「患者さんのできることが増えた」というのは何よりうれしい瞬間です。

「生きる希望」を見いだした患者さんのよろこびは、看護師にとってのよろこびそのもの。

このように患者さんと二人三脚で歩み、苦しさもよろこびも共に分かち合うことこそが、「看護師の存在意義」であるのかもしれません。

人生に寄り添ってくれる仕事

看護師になるには資格が必要、かつ、慢性的な看護師不足により需要も高いので、「キャリアを積みながら、1つの職種で長く働きたい」という人にぴったりの仕事です。

勤務スタイルにはバリエーションがあるため、結婚や出産などでライフスタイルが変化しても、それに合わせた働き方ができるのも魅力です。

また、看護師として働くなかで得た知識やスキルは自分自身や家族の健康管理に役立てることもできるなど、仕事だけでなく私生活に生かせるという点でも「看護師になってよかった」と感じる人が多いようです。

面白いポイント

  • 手術室で先生がかける音楽でどんな音楽が好きか分かる!
  • 自宅でペンやハサミを探す時、必ず最初に自分の胸元かお腹周りを触ってしまう。白衣着てないからポケットなんて無いのに。
  • 横断歩道の音が、モニターのアラームにしか聞こえない。
  • 医療ドラマで矛盾点を探してしまう。
  • 電車に乗ると、勝手に近くにいる人の人間観察。血管に目がいったり、皮膚色・行動をアセスメントしてしまう・・・

看護師の仕事をするにあたって覚えておかなければいけない大切なこと、必要なスキルとは

患者さんへ適切なケアを行うための看護知識や技術をもっていることに加え、ハードな業務をこなすだけの体力と精神力が問われる仕事です。

「患者さんの役に立ちたい」という気持ちや、命を預かるという意味での責任感はもちろん必要ですが、それだけでは長くは続かないのが現実。

非常にストレスを溜め込みやすい仕事になるため、「感情に流されず、客観的に物事を受け止めることができる」「オン(仕事)とオフ(プライベート)をうまく切り替えられる」などの自己コントロール力が、仕事を長く続けるうえで何より大事になります。

また、医師、看護師、その他医療スタッフ、患者さんのご家族などさまざまな立場の人たちと協力しながら業務を進めることになるので、コミュニケーション力や協調性も欠かせません。

さらに、医療・看護は日進月歩の世界になるため、特に病院などの臨床現場で働く看護師においては、「知識と技術のアップデート」も常に求められます。

まとめ

いかがでしたか?

看護師を目指している方、すでに勤務されている方、改めて看護師の仕事ってなんだろう、看護師には何ができるのだろうと考えることができましたか?

この機会を活かして、ぜひより良い看護ができるよう日々精進してもらえると嬉しいです。

そして自分自身の仕事に誇りをもって働けるよう頑張って行きましょう!


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