IT系の職種ではあまり表舞台に登場しない「サーバー管理」という職種を、皆さんはご存知でしょうか。

IT技術の発達した現代では、サーバーは企業経営にとって非常に重要な役割を担っています。

そんなサーバーを日夜見守っているのが「サーバー管理」業務に携わっている人達なのです。

「サーバー管理」業務に携わる人は、一般の人達が見えない所で、サーバーを通じてクライアントの企業経営を支えているので、縁の下の力持ちと言えます。

「サーバー管理」という職種は、一体どういった業務を行っているのでしょうか。

仕事内容を詳しく紹介をしていきます。

サーバー管理の仕事は大きく3個の役割に分けられる

サーバー構築

システムエンジニアと連携を取り、サーバーを構築する業務です。

クライアントからヒアリングを行い、クライアントの求めていることを聞き出し、最適なサーバーの構築を行います。

また、クライアントの保有しているサーバーを自社のデータセンターにて預かり、クライアントに代わって運用、監視・保守を行うという、いわゆる「アウトソーシング」の提案を行うこともあります。

主に、中堅社員以上がメインで行う仕事となります。

サーバー運用

クライアントからの依頼で構築したサーバーや、預かったサーバーを実際に運用する業務となります。

クライアントとの契約で「毎日この時刻にこの処理をする」という作業であったり、「定期的にバッチ処理を行う」、「毎月末に締め処理を行い、帳票出力をしてクライアントへ送付する」等といった業務を行います。

この業務は24時間365日の現場作業の為、比較的社歴が浅い若手社員が行うことが多いようです。

サーバー監視・保守

サーバー運用業務に付随して行われる業務となります。

サーバーは24時間365日稼働をしている為、いつ何時エラーを起こしてサーバーダウンをしてしまうか分かりません。

その為に、常に監視の目が必要となります。

また、サーバー本体が故障したり、異常が発見された場合、サーバー担当者や保守業者に、迅速に報告して保守依頼を行わなければなりません。

サーバー構築の3個の業務

ヒアリング

クライアントからヒアリングを行い、業務効率化の為の最適なサーバーを提案します。

企業は、利益追求の為に常に業務の効率化を図っています。

IT技術が発達している現代では、業務の効率化にサーバーを始めとしたIT技術を取り入れることは、ごく当たり前の事となっています。

例えば、全社的にファイルを共有して見ることが可能となることで、どこの支社に居ても必要な情報を瞬時に確認することができます。

また、企業の経営に必要不可欠な項目である、商品の生産・労務管理・給与などの基幹業務を、人的労力ではなくコンピューターによる処理に任せることで、大幅な効率化を図ることも可能となるのです。

設置

「サーバーラック」と呼ばれる、鍵付きのサーバー保護用のラックを使用し、サーバーを保護します。

この鍵付きのサーバーラックがないと、不特定多数の人がサーバーに触れることができてしまう為、セキュリティの面からも必ず必要となる物になります。

また、サーバーをデータセンターのどの位置に置くかを考えて設置をします。

サーバーは常に稼働している為、熱を発生させます。

データセンターには、多数のサーバーが設置されている為、かなりの熱が発生しています。

熱がこもってしまうと、最悪サーバーが故障をしてしまいます。

熱によるサーバーの故障を防ぐため、データセンターは常に強めのクーラーを稼働させていますが、風通しを悪くする様な場所にサーバーを設置してはいけませんし、あまり風が来ない様な場所にも設置はできないのです。

また、配線のことも考えて設置を行わなければなりません。

更に、メンテナンスや作業がし易いような配置にもしなければならないのです。

構築

クライアントからヒアリングをし、依頼のあった通りにサーバー構築を行います。

アプリケーションやOSのインストールや設定作業等を行います。

また、システムエンジニアと協力し、クライアントからの依頼を遂行できるよう、今後の社内での運用方法についても取り決めを行います。

例えば、運用方法はクライアントの要求を満たした妥当なものか、業務を行う人数を考えて無理のない範囲に収まっているか、コストが掛かりすぎていないか、等を取り決めます。

この取り決め通りにサーバー運用がされていくのです。

運用方法が決定されれば、処理を行う場合のマニュアル作成も行い、業務に携わる社員へ教育を行います。

構築後も、クライアントの依頼があれば、適宜サーバーの更新を行います。

サーバー運用の3個の業務

記録媒体交換

サーバーは、毎日定刻に記録媒体へデータのバックアップを行っています。

その記録媒体を毎日取り換えるという業務を行います。

通常、サーバーが永続的にダウンすることはほぼありませんが、自然災害によってサーバーが壊滅的な被害を受ける可能性があります。

そういった事態にも対応ができるよう、常にサーバーのデータバックアップは行われているのです。

また、記録媒体自体も自然災害によって破壊されてしまうのを防ぐため、各サーバーでバックアップされた記録媒体を、毎日遠くの支社へ送付する運用を行っている企業もあります。

例えば、東京のデータセンターのサーバーでバックアップされた記録媒体を、毎日大阪の支社へ送付し保管したり、広島のデータセンターのサーバーでバックアップされた記録媒体を、毎日愛知の支社へ送付し保管する、というようなイメージです。

送付先の支社は、同じ地域にするのではなく、離れた地域の支社へ送付を行います。

理由としては、大規模災害が発生した場合、同じ地域の支社だと、本社も支社もどちらも被害を受けてしまうからとなります。

離れた地域の支社との運用であれば、本社が被害を受けたとしても、支社は無事である可能性が高くなります。

帳票出力

企業経営に必要不可欠な、商品の生産や労務などの基幹業務と呼ばれる業務に必要な情報を、サーバー処理によって帳票出力してクライアントへ送付します。

特に月末の締めや月初等に帳票出力処理が立て込みます。

クライアントにとっては、この基幹業務の情報がアウトソーシングによって手間なく手に入る為、業務効率化に繋がっているのです。

システムの処理

「オペレーション」と呼ばれる、システムを処理する作業を行います。

オペレーションを行うことで、日々のデータ集計や処理が行われ、帳票出力が行えるデータが作成されるのです。

オペレーションはコマンドを入力して行われるのですが、誤ったタイミングでコマンドを入力したり、全く違うコマンドを入力してしまうと、本来行われるべき処理が行われず、大規模なトラブルに繋がる可能性があります。

その為、オペレーションには細心の注意を払う必要があります。

また、クライアントが使用するシステムの立ち上げや終了作業を行います。

朝にシステムを立ち上げ、夜にシステムを終了させます。

クライアントが残業でシステムを使用する時間が伸びてしまった場合は、定刻よりも遅くにシステムを終了させることもあります。

オペレーションを行うメインの時間帯は、夜にシステムを終了させて、朝にシステムを立ち上げるまでの時間となります。

サーバー監視の2個の業務

サーバーダウン監視

サーバーが異常な時間にダウンしていないか、サーバー監視システムを使用して監視をします。

このサーバー監視システムは全てのサーバーを監視しており、サーバーの電源が落ちると音が鳴るようになっています。

サーバーは24時間365日稼働していると説明をしましたが、厳密には、1日1回は深夜帯に再起動を行っている時間があります。

この再起動の時間は、各サーバーで時間が設定されている為、定刻での再起動となります。

この定刻の再起動以外の時間にサーバーがダウンしていないか、サーバー監視システムを使用して監視しているのです。

サーバーチェック

各サーバーごと決められた時刻に、サーバーチェックを行います。

チェックする内容はサーバーによって異なります。

例えば、自動で行われる定期処理が行われているか、エラーログが表示されていないか等のチェックを行います。

もし異常が発生していた場合は、緊急を要するものであれば担当者へ電話連絡を行い、事後報告で良いものはメールにて担当者へ報告を行います。

サーバー管理の仕事の良いところ

サーバーを管理するということは非常に責任が重く、体力的にもきつい仕事ですが、もちろん良いところもあります。

私の働いていた職場では、基本は5日間出勤をして2日間の休みという出勤体制でした。

土、日分の休みは、5日間出勤後の2日間の休みとして充てられますが、祝日分の休みは月のどこかで取得するという形でした。

その為、1か月の祝日分の休みをまとめて取得することで、ゴールデンウィークでなくても思わぬ連休が発生することもあり、旅行に多く行くことができました。

その他のやりがいについても紹介をします。

やりがいを感じるポイント

1日の業務をトラブルなく正常に遂行して終わらせることができたとき、一番やりがいを感じました。

コンピューターが発するエラーは不可抗力であると言えますが、ヒューマンエラーによるトラブルは言い訳が聞かず、クライアントやシステムエンジニアにも多大な迷惑を掛けてしまいます。

その為、常に緊張して業務に携わっているのです。

その緊張感の中、トラブルなく1日の業務を終わらせるということは、何事にも代え難い程の嬉しさがありました。

忙しい日をチームワークで乗り切ったとき

処理が立て込んでいる日は、特に忙しくなる日となります。

班員全員が同じ方向を向いて業務に携わらないと、業務が円滑に進まず、処理が終わらずにクライアントに迷惑を掛けてしまう可能性があります。

常日頃から班員とコミュニケーションを取って連携を深めていくことで、忙しい日でもチームワークで乗り越えることができるのです。

チームワークで乗り越えることができた時は、とても感慨深いものがあります。

団体競技でチーム員と共に全力を尽くして戦いきった後の様な、「やりきったのだ」という心地よい達成感を感じることができます。

エラー発見の際に的確に対処ができたとき

どうしても、コンピューターはエラーが発生する場合があります。

発見するのが遅くなると、致命的なダメージとなってしまう場合もあります。

しかし、エラーを早期に発見して的確な対処や報告を行えば、軽いダメージで済みます。

早期発見をして的確な対処を行い、ダメージを最小限に防いで、システムエンジニアやクライアントの業務にもほとんど影響を与えないで済んだ時、トラブルを防いだという充実感がありました。

面白いポイント

サーバーはクライアントと繋がっています。

良くも悪くも、サーバーに影響が出ればクライアントにもその影響が出るのです。

サーバー管理をしていて、そういった「繋がり」を感じるのがとても面白いと感じました。

企業の経営活動を目の当たりにしているようで面白い

請求書の発行や労務関連の帳票を出力する際など、企業の経営活動を目の当たりにしているようで面白さを感じました。

また、企業の重要な基幹業務を任されているということに、とてもやりがいと面白さを感じました。

離れていても繋がっている様な感覚が面白い

システム終了の定刻が近づき処理の準備をしていると、クライアントから「残業の為、もう少しシステム終了を待ってほしい」と電話が来るときがあります。

この時、サーバーはクライアントと本当に繋がっているのだなと実感が湧きました。

極端な例を挙げると、沖縄のクライアントのサーバーが北海道に設置され、沖縄から北海道へシステム処理の依頼がされ、北海道で処理が行われ沖縄にデータが飛ぶといった具合です。

遠く離れていても繋がっているという、不思議な感覚がとても面白いです。

まとめ

サーバーは24時間365日眠らず稼働を続け、企業の経営活動を支えています。

そのサーバーを24時間365日見守り続けているのが、サーバー管理という仕事に携わっている人達です。

あまり表舞台に登場する人達ではありませんが、企業の経営活動を根底から支える、縁の下の力持ちなのです。

そんな縁の下の力持ちで、やりがいのあるサーバー管理の仕事に魅力を感じた方は、是非とも挑戦してみてはいかがでしょうか。


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