皆さん、結婚式のお仕事というと何を思い浮かべますか?

プランナー、衣装メイク、牧師、司会者などたくさんの人の力が一つになって、新郎新婦のお二人をお祝いします。

この記事では音楽でお二人を祝福するブライダルプレイヤーについてご紹介をしたいと思います。

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ブライダルプレイヤーとはどんな仕事?

ブライダルプレイヤーは、挙式の中で歌や楽器の演奏で新郎新婦をお祝いするのが主なお仕事です。

挙式会場にはオルガンやピアノが常設されていて、ヴァイオリンやフルート、聖歌隊と一緒に結婚式を演出していきます。

土日祝日が中心の稼働となり、様々な式場(ホテルや結婚式場、レストラン等)に派遣される形が多いです。

それぞれの式場で、挙式スタイルは異なりますが、神様に誓約をするキリスト式、参列者の方々に結婚を認めて頂く人前式など、多種多様です。

挙式の中で演奏する音楽は、式場によって決められていますが、新郎新婦のお二人の希望により、「この曲を新婦入場で演奏してほしい!」などプランナーを通してリクエストされる場合もあります。

お二人の思い出の曲を演奏してもらいたい、親御さんの好きな曲を演奏してもらいたい、といったリクエストもあります。

挙式当日は、演奏以外にも会場でのリハーサルに立ち会ったり、指輪やリングピロー、証書の準備をしたり結婚式の中の準備全般をしていきます。

ブライダルプレイヤーが向いている人の3個の特徴とは?

演奏上、臨機応変な対応ができる

ブライダルプレイヤーの1番の特徴は、臨機応変に演奏の対応が出来ることだと思います。

例えば、新婦入場の際のブライダルステップの歩く速度もそれぞれ異なります。

緊張のあまり頭が真っ白になってしまう親御様もいらっしゃいますが、どんな時でも音楽は必ずそのシーンの動きに合わせなければなりません。

曲の長さ足りない場合は即興で繋いだり、曲が余る場合にはテンポを変えたり、アレンジして短くしたり…

演奏する楽譜は用意されていますが、即興演奏でその場でアレンジすることが3割ほどでしょうか。

以前、新婦入場の際、チャペル外でお母様の留袖の帯を結び直す、というアクシデントや、リングドッグご希望の式で犬が指輪を落として転がってしまう!などのアクシデントもありました。

そんな時でも音楽は止まるわけにはいかないので、準備が整うまで、新郎新婦、参列者の方々を不安にさせることなく、演奏し続けなければなりません。

どんな時でも冷静に判断することが、ブライダルプレイヤーには求められます。

1年も経つとメンタルはかなり鍛えられるはずです。

屋内の式場は問題ないのですが、式場によっては庭で行うガーデン式、ホテルのプールサイドで行う式など天候に左右される会場もあります。

夏の炎天下、冬の極寒の中、参列者のお客様をケアしながら進める場合もあります。

熱中症対策や、冬場はホッカイロを用意するなど、様々な環境の中でも演奏できる状態を保つことが大切です。

「報・連・相」を大切に

これはブライダルプレイヤーに限ったことではありませんが、「報告」「連絡」「相談」はかなり細かく行います。

1か月~2週間前には、どの式場に派遣されるのか、挙式は何本あるのか、式の内容、新郎新婦からの曲指定、特別なセレモニーなどの連絡が届きます。

挙式の1週間前~3日前には、全ての内容を確認します。

挙式の当日は会場に向かう前の連絡、到着した連絡、挙式が終了した連絡、などを細かく行います。

式中は、牧師や司会者との打ち合わせも入念に行います。

お祈りの言葉(英語)の確認、結婚指輪のセッティングの仕方、様々なセレモニーの確認、退場のタイミングの確認などリハーサルの中で確認していきます。

どんな式でもミスは許されません。

どんなに些細なことでも、スタッフ同士で確認することが大切です。

とにかく新郎新婦・参列者の皆様の思い出に残る1日を演出!

結婚式は毎回イレギュラーがつきものです。

リングガールちゃんが式前に大泣きしてしまう場合には、リハーサルの時からリラックスできるように、優しくお声がけをします。

挙式直前に音楽変更のリクエストされた場合には、楽譜がなくても演奏できるよう、色々な曲に関する知識を増やしておきます。

親御様が緊張のあまり気分が悪くなる場合、お水の準備や、ゆっくり説明するなどを心がけます。

綺麗なお写真が撮れるようにと、ドレスのケア、ブーケの整え、ベールや髪型のチェックを入念に行います。

一見、音楽とは関係のないことでもブライダルプレイヤーは気づかなければなりません。

むしろ演奏以外のことの方が大変かもしれません。

全ては、新郎新婦の大切な1日のため!

「これは自分の仕事ではない」と思わず、全てのことにアンテナを働かせることが大切です。

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ブライダルプレイヤーの仕事経験は、その後どんな職種・仕事に活かせる?

サービス業に生かせる

新郎新婦、お客様の中にはいろいろな方がいらっしゃいます。

とても気さくでおしゃべりな方、無口で静かな方、小さなお子様からご高齢の方まで、様々です。

どんなお客様にも対応できる力が身につくので、様々な接客業に活かすことができるでしょう。

最低限の英語力が身につく

司式者、牧師は海外の方も多いです。

日本語はある程度理解してくださいますが、お祈りの言葉や、細かな進行は英語の場合も多いです。

言葉と音楽のタイミングがとても重要なお仕事なので、ネイティブの発音に慣れることができるのも特徴のひとつです。

パーティー、インベント演奏もお手のもの

とにかく演奏する曲数が多いのがブライダルプレイヤー。

各式場で10~15曲程度準備しています。

演奏ファイルの中には常に50曲以上のレパートリーが必要となります。

ブライダル以外でも、企業のパーティー演奏や、イベントでの演奏で活用が可能です。

これからブライダルプレイヤーの仕事をはじめるには、どうしたらいい?

ブライダルプレイヤーは3種類存在します。

  • ①演奏事務所から式場へ派遣されるタイプ
  • ②式場と直接契約するタイプ
  • ③口コミや知人友人から頼まれるタイプ

一番挙式回数が多いのは①のタイプでしょう。

どの事務所も、書類審査やオーディションの後、採用になると一定の研修期間があり、本番となります。

①のタイプの場合は、シフト制が多く、大体が2カ月前にシフトを申告し、日程、担当する式場に派遣される形が一般的です。

色々な式場で演奏してみたい方は、事務所に所属することが一番の近道となります。

②の式場は少ないですが、必ずこの演奏家に演奏してほしい!など要望がくる場合もありますので、固定の演奏者を常に採用している式場も存在します。

不定期にオーディションを開催する場合や、スタッフの紹介で採用される場合もあります。

必要なスキルや適正は?

必ずこの資格を持っていなければならない!ということはありませんが、多くの事務所が音楽大学の在校生、卒業生を対象にオーディションをしているようです。

課題曲を演奏したり、即興演奏の試験があったり。

また聖歌隊の場合も挙式で歌われることが多い曲が課題となっています。

現場にいくと、音大の先輩が後輩をスタッフとして紹介することもあります。

また他者とのアンサンブル(協調)力がとても大切です。

単独で演奏する場合よりも、聖歌隊(歌手)、ピアノ(オルガン奏者)、ヴァイオリンやフルートなどの器楽奏者などアンサンブルをする式場の方が圧倒的に多いからです。

現場について初対面のメンバーと1時間後には一緒に演奏しなければならないことも多いので、人見知りや緊張をしている時間はありません。

私が出会ったブライダルプレイヤーの方々は、皆さん社交的な方ばかりでした。

求められる経験は?

音楽を専門に学んだ人でも、コンサートでの演奏とブライダルシーンでの演奏は勝手が異なります。

初めは研修・見学からスタートする場合が多いので、あまり気にせずにまずは色々な事務所のオーディションにチャレンジしてみることが大切です。

稼働時間はどのくらい?

1日何時間くらい演奏するの?

結婚式の時間は20~30分です。

リハーサルや打ち合わせも含め開式時間の1時間前には、全スタッフが式場にスタンバイします。

ブライダル業界の繁忙期は気候の良い時期に集中するので、やはり挙式件数が多いのは春と秋になります。

繁忙期は1日8本~件数がある場合もあり、現場はてんてこ舞いになることもあります。

逆に真夏や真冬は挙式自体が少なく、ブライダルフェアや模擬挙式で演奏することが増える時期となります。

繁忙期は早朝から夕方まで、閑散期は午前中のみで終わってしまう場合もあります。

演奏時の衣装は?

基本、ブライダルプレイヤーは自前の衣装を着ます。

演奏料としてギャラを受け取りますので、会場までの交通費や衣装代などは支給されません。

ブラウスに黒のロングスカートや、黒や紺のロングドレスが一般的です。

男性はタキシードが基本です。

あくまでブライダルプレイヤーは裏方のスタッフの一人ですから、派手な衣装やメイクは必要ありません。

挙式中はビデオやスナップの撮影が入る場合も多いので、清潔感のある髪型、メイクでのぞみます。

あとは笑顔で、新郎新婦をお祝いしましょう。

ブライダルプレイヤーのやりがいはコレ!

幸せの瞬間に立ち会えると自分も幸せに!

ブライダルプレイヤーの魅力は、なんといっても毎回新郎新婦、ご家族の方の幸せの瞬間に立ち会えることです。

式後に、ご家族の方から「本当に素敵なお式で嬉しかった」「思い出の曲を演奏してもらえて涙が止まらなかった」「今日のことは一生忘れない」などの言葉をかけて頂くと、感無量です。

時には、式中の新郎新婦の涙にもらい泣きしてしまうこともあります。

一日に多数本の挙式を担当することもありますが、どのお式も大切で毎回違う感動、ストーリーが生まれます。

この幸せの瞬間に、自分の演奏で祝福できることが一番の魅力です。

演奏スキルのレベルアップに!

色々な楽器とのアンサンブルや、様々なシーンに合わせて演奏するスキルは、ブライダルシーンでも活用できます。

子供たちへのレッスンや、イベント、またパーティーでのBGM演奏や、バレエピアノなど、臨機応変さを求められる演奏の場は意外と多いものです。

常に緊張感をもって演奏しているので、精神的にも鍛えられ、他の音楽シーンにも役立ちます。

社会に出たら、演奏家として見られることを意識しなければなりません。

音大生時代は、演奏の試験は定期的にありますが、卒業した後にこのような緊張感の中に身を置けることは、とても貴重なことです。

結婚式の知識が豊富に!

ブライダルプレイヤーを続けていると、挙式中の(例えば新婦入場)最近の流行曲を知ることが出来たり、セレモニーの詳細を知ることが出来ます。

「ブーケブートニア・セレモニー」、「ベールダウン・セレモニー」、「ジャケット・セレモニー」や「エンゲージカバー・セレモニー」など、挙式中の様々なセレモニーに関する知識を身に着けることができます。

友人から「オススメのセレモニーを教えて!」と言われたり、リングピローの種類やブーケの種類にやたら詳しくなってくるので、自分の結婚式ではかなり拘りが強くなりそうです。

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まとめ

ブライダルプレイヤーを始めた当初は、プレッシャーで緊張してしまうこともありますが、主役の新郎新婦を心から祝福する気持ちを忘れなければ心配ありません。

涙を堪えられないお式もあるでしょう。

笑い溢れるお式もあるでしょう。

結婚式は、新郎新婦、ご家族、参列者、牧師、司会者、そして演奏者によって雰囲気が創られます。

バージンロードは、新郎新婦がこれまで歩んできた道のりを表しています。

バージンロード入り口は「生まれた日」。

そこから一歩一歩これまでの人生を思い浮かべながら、ゆっくりと歩く大切な時間です。

ベールダウン・セレモニーでは、大切な方にベールをおろしていただき、花嫁の最後の身支度を整えます。

そして新郎のもとへと旅立つ瞬間をご家族、参列者があたたかく見守ります。

そんな感動的なシーンにも音楽は欠かせない存在なのです。

「一生の思い出」と言ってもらえる最高のお式になるように、ブライダルプレイヤーは演出しなければなりません。

責任感のあるお仕事ですが、「良いお式」を創りあげたときの達成感、充実感は言葉ではあらわすことが出来ません。

幸せのお手伝いをすると、自分も幸せのおすそ分けをもらったような気分になりますね。