電気系の職業に就こうと思っている中で、「電気設備保守点検の仕事ってなんだろう?」と思っている方はいませんか?

電気工事士といった仕事に比べてイメージがしにくいこの仕事ですが、この仕事ならではの魅力は沢山あります。

そんな電気設備保守点検の仕事について、紹介していきたいと思います。

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電気設備保守点検とはどんな仕事?

電気設備保守点検とはその名の通り、電気に関する設備を保守、点検する仕事になります。

電気設備には、建物に起きた電気的な異常や故障を検知し、事故の被害を最小限に留める役割があります。

もしこの電気設備に不備があると、最終的に建物が停電してしまうという大事故に繋がってしまいます。

停電した建物が病院であれば人命にも関わりますし、一般的な企業でも大きな損害を被ることになります。

これを防ぐために定期的な点検をするのが、電気設備保守点検の仕事になります。

電気設備保守点検の具体的な仕事内容とは?

具体的な業務内容

盤内清掃

最もイメージがしやすい業務内容に、盤内清掃があります。

これはその名の通り、電気設備の入った盤の中を清掃します。

埃や塵といったものは電気抵抗を下げる原因になるため、細かい所まで徹底的に綺麗にする必要があります。

同時に、盤内の設備に異常がないかを目視や触手で点検します。

また、数万ボルトの電気が通っていた場所を清掃することもあるので、検電、放電、接地など徹底した安全管理が欠かせません。

保護継電器試験

電気設備には、異常な電気や故障を検知する役割があります。

それが正確に動作しているかを確かめるために、意図的に異常な電圧や故障を発生させるのが、保護継電器試験になります。

試験器と呼ばれる特殊な機器を用いて異常電圧を発生させ、動作した電圧や時間などを測定します。

試験器を扱うには、交流回路や位相などといった電気的な知識が必要とされます。

異常があった場合は、図面を読んで原因を突き止める必要があるので、図面を読めるスキルも必須と言えるでしょう。

また、あまりに過度な電気を発生させてしまうと、一瞬で電気設備を焼損させる事があります。

そのため、素早くかつ正確な試験を行える人が求められます。

保護連動試験

電気設備点検は、それぞれの役割を持った人達が多岐にわたる点検を行います。

それらが全て終わり、設備を元の状態に戻した状態で行われるのが保護連動試験になります。

電気設備は異常を検知すると、それに連動して機器が遮断されたり、ブザーを発報させたりします。

それらの動作が確実に行われているのかを確かめるのが、保護連動試験です。

この試験自体にそこまで多くの知識は必要ありませんが、もし異常があった場合、その異常がどこで、何を原因として発生しているのかを突き止める必要があります。

そのため、基本的には、保護継電器試験を行えるレベルの知識と経験を持つ人が行います。

いくつもの電気設備が、一つの異常で一気に動作していく様子は圧巻です。

仕事の流れ

前日に要領書の確認

現場に行く数日前から、要領書と呼ばれる書類に目を通します。

現場の場所や、業務内容、必要な機材、注意事項などをよく読んで確認しておきます。

この地点でしっかりと要領書に目を通しておかないと、当日になってから指示が曖昧になったり、不手際が起こったりするので、よく目を通しておく必要があります。

機材の積み込み

会社から出発する場合は、事前に車の中に機材を積み込みます。

当日になって機材が足りない、機材が動かないといった事態になるとその日の作業が中止になるため、確実にチェックしながら機材を積み込みます。

当日は、その準備しておいた車に乗って作業現場へと出発します。

現場に遅れると多くの人に迷惑が掛かるので、安全運転で、かつ渋滞を見越した早めの出発を心がけます。

朝礼とKY

朝現場に着いたら、まずは朝礼を行います。

朝礼では、当日の点検内容や注意事項、責任者の紹介が行われます。

業務の内容はその日ごとに決まっているので、自身の業務の責任者の指示に従います。

朝礼後はKY(危険予知)と呼ばれるミーティングを行います。

KYでは現場で起こりうる危険を皆で想定し、実際に声に出して確認します。

これはどの現場でも行われるので、まず最初に覚える仕事の一つだと思います。

KYが終わり、作業開始の指示が出たら業務に移ります。

報告後に帰社

業務が無事に終了したら、測定したデータや書類などに不備がないかをチェックして、責任者やお客様に報告をします。

問題なく報告が終了したら、そのまま帰社します。

帰社後は積んでいた機材を降ろし、必要であればデータの整理などをしてから帰宅します。

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電気設備保守点検でやりがいを感じること

電気設備保守点検の仕事にはどんなやりがいがあるのか、気になりますよね。

点検業務と聞くと「地味であまりやりがいを感じないのでは……」と思う方も多いと思います。

しかし電気設備保守点検の仕事では、以下のようなやりがいを感じることができます。

大きな現場を終えた達成感

電気設備保守点検は、ビルといった建物だけが現場な訳ではありません。

テーマパークや発電所など、とても大きな規模の電気設備を、長期間に渡り点検することもあります。

そういった場所の点検は難易度も高く、大変であることが多いですが、それを無事に終えたときの達成感は大きいです。

不具合の原因を突き止めた時

電気設備は異常が発生して初めて機能するので、意外と不具合が隠れていることが多いです。

その原因を突き止めるためには、過去のデータや図面を駆使する必要があるのですが、時々一筋縄ではいかないような原因が出てきます。

複雑な電気設備であれば、一つの原因に一時間以上悩むこともありますが、その原因を突き止めることができた時に感じるやりがいは、やはりこの仕事ならではだと思います。

電気設備保守点検の仕事で大変なこと

基本的にやることは毎回変わらないのが電気設備点検の仕事ですが、それでも大変なことは沢山あります。

以下ではその具体例をいくつか紹介したいと思います。

勤務時間が不定期

電気設備点検を行う際は、建物を一時的に停電させる必要があります。

なので停電させても問題がない土日祝日、夜中などに出勤することが多いです。

特にゴールデンウィークといった連休は繁忙期で、とにかく毎日現場に出る事になります。

繁忙期の忙しさで体調を崩してしまう人も少なくないので、体調管理が大変です。

ミスが許されない現場

電気設備は、建物に電気を供給するのに必要不可欠な物です。

もしその設備を、何らかの理由で破損させてしまったらどうなるでしょう。

被害の具合によっては、お客様に損害賠償を請求されてしまいます。

人はミスをしてしまう生き物ですが、会社が大きな被害を被れば、人事査定や今後の昇給などにも響いてしまうでしょう。

またそれ以外にも、電気による感電事故など、自身の怪我や命に関わる事故も少なからず発生しています。

ちょっとした気の緩みが大きな事故に繋がる危険性のある仕事なので、常に緊張感と強い責任感を持って仕事をする事が求められます。

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電気設備保守点検の仕事のキャリアアップや将来性は?

仕事をする上では、キャリアアップや仕事の将来性なども気になりますよね。

以下では電気設備保守点検の仕事でキャリアアップするために必要な資格や将来性などについて紹介します。

第三種電気主任技術者の資格を取得する

もし皆さんが大きくキャリアアップを望むのであれば、第三種電気主任技術者(電験三種)の資格を取得する事をお勧めします。

電験三種は、取得することにより建物の電気主任技術者になることができる資格です。

難易度も高く、合格率は10%前後とかなり低いので、取得者があまり多くないのが現状です。

しかし建物につき最低一人は電気主任技術者をつけることが義務付けられていますので、仕事に困ることはまずなくなるでしょう。

そこでキャリアアップを重ねれば、将来的に独立することも可能です。

もし電気設備保守点検の仕事で大きくキャリアアップしたいのであれば、仕事の経験を積みながら、電験三種の取得を目指すことをオススメします。

電気設備保守点検の仕事の将来性

電気設備保守点検の仕事は、世の中に建物がある限り仕事がなくなることはありません。

景気に左右されないといった意味では、とても安定している仕事だと思います。

そうかといって急激に伸びたりすることもないため、現状に満足できないのであれば資格を取得してキャリアアップを目指すことオススメします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

電気設備保守点検の仕事は、素早くかつ正確な仕事ができる人が重宝されます。

もし電気の分野に興味があり、「この仕事に魅力を感じる」「活躍できるかも」と感じた方はぜひこの仕事にチャレンジしてみてください。

この仕事で得た知識、経験は今後の人生に大いに役立つはずです。

皆さんがこの仕事で大きく活躍できることを心から願っています。