新人看護師が辞めたいと思ってしまう原因についてをここで詳しくお教えしたいと思います。
仕事をしていれば誰でも「もうこんな仕事辞めたい…」と感じることは多いでしょう。
特に看護師の世界はそれが顕著に出ている業界であると考えています。
今回は看護師の中でも新人看護師が辞めたい時期やその瞬間を具体例と共に紹介していきます!
こんな体験をしている看護師がいるんだと少しでもわかっていただけると嬉しいです。
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経験者が紹介!新人看護師が辞めたいと思った13個の瞬間とは?
それでは、経験者の私が辞めたいと思った瞬間をご紹介していきますね。
辞めたいと思った瞬間を集めた記事になっているので、読むと気分がブルーになってしまうかもしれませんが予めご了承ください。
何回もミスをしたとき
新人看護師でミスをしない人なんていないと思いますが、やはり何回もミスをすると落ち込みますし、自分は看護師に向いていないのでないかと考えてしまうことはよくあります。
私自身も、薬を自己管理できない患者を受け持った時に、昼ご飯の後の薬を投与する業務を忘れて先輩が代わりにやっていたというミスをしたことそれを引きずってしまい、他の患者の清潔ケアをする約束を忘れてしまうという立て続けのミスを犯したことがあります。
もちろん清潔ケアを待っていた患者には怒られ、先輩にも怒られのダブルパンチでした。
この例は些細なものではありますが、実際に誤薬をさせてしまった事件なども全国規模では必ず起こっていることです。
大事なのはミスをした後にどう挽回するかなので、辞めたいと感じてももう少し踏ん張ってみましょう!
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先輩からのいじめ、嫌がらせにあった時
同じ看護師同士のはずなのに…いじめや嫌がらせはあるところにはあります。
特に女性同士の人間関係は複雑で、目もあてられない光景も沢山見てきました。
それに派生して男性看護師にまでいじめや嫌がらせが飛び火してくる職場も少なくありません。
同じ看護師同士協力すべきだと思うのですが、どうしても新人看護師は先輩看護師にストレスを与えてしまう存在です。
でもそれは仕方のないことでしょう。
それを分かってあげられない先輩の器の小ささを嘆くしかありません…。
辞めたいと思ってしまうのは至極当然なのですが、もし可能ならその部署の看護師長やその上の看護部に相談してみましょう。
あなたが辞める必要はないですよ!
患者の死に直面した時
入院施設のある病院、救急外来やICU、CCU、HCUで働いたことのある看護師であれば、誰でも患者の死に直面したことがあるでしょう。
自分のせいではないと分かっていても、この患者のために他になにかできたのではないかと考え込んでしまうことが多く、結果として何もしてあげられなかったと自暴自棄に陥ってしまう人は多いようです。
自責の念にとらわれた看護師の出す答えは「辞めたい」の一言です。
患者の死で一番辛いのはその患者の家族であることに間違いはないのですが、看護師も毎日その患者とコミュニケーションをとっているので、悲しくないわけはないのです。
私が働いていた時は、「看護師は絶対に患者や家族の前で泣いてはいけない。泣くなら用具室か汚物室で泣きなさい。廊下で涙を流したら看護師の恥です」と教えられました。
今思えば少し度が過ぎているセリフには聞こえますが、実際に家族よりも泣いてはいけないということには納得しています。
ただ、泣けないとどうしても自暴自棄に陥ってしまうので、もし泣ける場所があるなら泣きましょう。
ただし、あなたにとって患者はその人だけではないので辞めたいと思うのではなく、1人でも多く健康に退院させようという気持ちに切り替えるのが一番良い考えですよ。
長期休暇をもらった後
よく5月病という言葉を耳にしますが、看護師はシフト制なのでG.Wなどの長期休みはほとんどありません。
だからこそ3日以上の長期休みをもらってしまうと、新人看護師は仕事に戻ることをためらったり戸惑うことも…。
職場に戻っても仕事を忘れてしまっているのではないかと心配にもなりますし、もちろん仕事を忘れてしまっていたら自分自身にショックを受けるでしょう。
新人看護師だからこそ業務に慣れるまで休みは2日以内に抑えて、こまめに休みをとる方が良いかもしれませんね。
他大学の友人が遊んでいる写真を沢山SNSに載せているのを見た時
現役で3年制の看護学校などに通って看護師になった人は看護学生の頃から、看護とは全く関係ない大学に行った人のSNSの動向を見るととても羨ましい気持ちになります。
自分は看護実習などで遊ぶ暇がない、髪の毛の色も染められないのに高校時代の同級生は華々しく大学デビューを果たしている…。
新人看護師は看護学生の時代からもう辞めたいと思っている人は少なくありません。
いざ働いてみても他の同級生とは休みが合わずせっかくの休みも1人で過ごすことになったり、地方から都内に来た人は家族も近くにいないので孤独に押しつぶされそうになり辞めたいと考えてしまうこともあるでしょう。
こればかりはどうしようもないことなのですが、少なくとも他の同級生よりも1年早く働いているのでお金はあるはずです。
そのお金で自分にご褒美をあげるなどして、辞めるのではなく看護師を続ける為のモチベーションを保ちましょう。
患者からのセクハラがひどい時
患者からのセクハラは男性女性問わず看護師にはあり得ることです。
女性は特に患者から変な雰囲気を感じた時は、すぐに男性看護師もしくは医者にバトンタッチをしましょう!
男性も例外ではありません。
女性からのセクハラを強要されてしまう事件もあるのです。
ただ、新人看護師は実際にそういう場面に直面した時に怖くて言えなくなってしまうのも事実です。
もしセクハラにあってしまった場合は同期でも構わないので相談しましょう。
もし同期に男性看護師がいる場合は、その人に助けを求めて何をやるにも一緒に対応してもらえるように相談してみてください。
自分のミスで上司や先輩が頭を下げている時
先ほど紹介した何回もミスをしたときと少し似ているのですが、ミスをして自分が謝るならまだしも、上司や先輩が自分の代わりに謝っている姿を見るとこの上なく申し訳ない気持ちになります。
また、その後も謝った上司や先輩から怒られるのではなくフォローをされるともういたたまれません…。
人によるかもしれませんが、怒られる方が余程マシだと思う人もいるでしょう。
身に覚えがある人もいるかもしれませんね。
ただ一つ覚えておいてほしいのは、上司や先輩が代わりに謝ったのはこの経験を糧にあなたにもっと成長してほしいと思っているからです。
きっと気持ちは落ちて辞めてしまいたいと思うかもしれませんが、しっかりと自分の中で反省をして改善策を見つけて新たな気持ちでトライしてみましょう!
同期よりも自分だけ成長が遅いと感じた時
新人看護師にとって同期はかなり重要な存在なのですが、仕事として意識しないといけないのも同期です。
ライバルとまではいきませんが、やはり先輩からは他の同期と比べられることも多いものです。
「あの子はここまでできるのにあなたはまだなんだね」なんて言われたら自分は同期よりも劣っているんだと考えてしまうのが至極当然です。
また、大きい病院だと教育カリキュラムが新人看護師には組まれていて、◯月までにはこの技術を完璧に習得するようにと言われ、ぎりぎりになって焦ることもあります。
その期間までに技術が習得できないと、周りからの落胆の声は新人看護師には辛すぎる現状に早変わりしてしまいます。
自分はこれから技術習得の遅い人だとレッテルを貼られてしまうと思ってしまうでしょう。
そのような状態が長く続けば続くほど、看護師を辞めたいと考えてしまいます。
新人同士意識をし合い切磋琢磨できる環境は看護師にとっては素晴らしいことなのですが、あまりに意識しすぎて本来の業務である患者への対応を疎かにしてしまわないように注意しましょう。
学生時代との差に耐えられないと思った時
看護師経験の長い人でも誰もが確実に感じる〝学生時代との差〟。
学生のときより遊べないということもありますし、社会の荒波に揉まれるのに疲れたということも考えられますが、看護師に関しては少し違う視点でしょう。
きっと新人はこう思っているはずです。
「学生時代と比べ責任の重さが違いすぎる…」と。
学生と社会人の差というのは〝責任のかかり方〟が歴然でしょう。
今まで学生だからと見過ごされていたことを、就職した途端に怒られ怒鳴られ指摘され…。
「なんで学生の時に注意してくれなかったんだ!」と悔やんでいる人は多いはずです。
これが社会ですとしか言えないのですが…。
働いていく内に責任の重さをしっかり自覚していくしかありません。
自分の思い通りの配属先に行けなかった時
看護師にとってどこの科で働くかはモチベーションの維持に関わります。
(私は面接の時に本当にどこでも良かったので「どこでもいいです」と伝えてしまいましたが…)その為、配属先が思い通りにならなかった新人はモチベーションも何もないわけです。
せっかく自分の好きな分野で働けると思っていたら全く違う分野で働くことになってしまったのだから、気持ちの整理は必要ですよね。
ただそこで辞めたいと思うまでに至っても、実際に辞めてしまうか我慢をして学べることをしっかり学んで機会を待つかは決められます。
私は断然後者であるべきだと考えています。
子育てとの両立が難しいと感じた時
これは私の周りで実際にあった、辞めてしまった人の話です。
その方は子育てをしながらずっと学校に通っていたのですが、配属された病棟はかなり残業が多いところで定時では帰れない日々が続いたそうです(職場によっては定時で帰れないなんて当たり前なのですが…)。
また新人ということもあり、業務終了後に研修などが入りなかなか子育てに参加できなかったとのこと。
幸いなことにお子さんがもう学校に通っている年齢だった為、お子さんの了解も得られてはいましたが、受験を控えている時期だったので「ここで働き続けることは子どもにとって良くない」と感じすぐに辞職し、条件の良い職場へ移ったとのことです。
新人は確かにあれやこれやとやることが多く、大変なので仕方がない理由かもしれません…。
思っていた仕事とのギャップを感じた時
看護師の仕事を看護学校の実習中に全て知ることは難しいでしょう。
むしろ看護師の業務全てを学生の時代に見たり経験することはまず無理です。
その為、いざ自分が看護師の職に就いた時に「看護の仕事はこんなことまでしないといけないのか…」とギャップを感じてしまうことも少なくありません。
実際に私もギャップを感じた業務がありました。
ただどんな仕事にもギャップはつきもの。
辞めたいと思うまでに至るということは相当なギャップがあったのでしょうね。
普通の会社員と休みの日が違い寂しい思いをした時
ほとんどの会社員は土曜日や日曜日が休暇なのですが、看護師は違います。
シフト制の仕事なので必ずしも土曜日や日曜日が休めるとは限りません。
そのため土日休みの友達とは予定が合わなくなり、数ヶ月で疎遠になってしまう人も多いものです。
すると「これから先どうやってストレス発散をしていけば良いのか…」と考え込んでしまう人もいます。
たかが休みが違うくらいでと思うかもしれませんが、意外と寂しいのです、看護師も。
地方から上京してきたならではの悩みがあるから
地方から就職のために上京してきた人は、就職したての頃は友人と呼べる人はあまりいないでしょう。
そのため、就職してから数週間経つと「地元に戻りたい…」などと思ってしまうようになります。
正直これは経験しているの人にしか分からないのですが、実際にホームシックになることはかなり多いようです。
今働いている病院を辞めて地元の病院に就職を決めた人もいるくらいなので、やはり環境の違いというのは新人にとって大きな影響を与えるものになるものですね。
~悩みは早めに相談・解決して、ストレスフリーになりましょう~
ホントに辞める?辞める前にできることとは?
辞めたいと思う理由はそれぞれですが、少し踏み留まってください。
新人で看護師を辞めるといいう判断はあまりにもリスクが大きいです!
就職して1年未満で辞めた看護師が再就職できる確率は極めて低いのです…。
厳しい言い方かもしれませんが、1年未満で辞めた人が次の職場で看護師として何ができるの?と言われてしまうほどです。
ですので、今すぐ辞める選択をする前にできることを紹介しますね。
看護師になった理由、動機を思い出してみる
誰でも初心に返ることは重要です。
辞めたくなった時は、どうして自分は看護師になりたいと思ったのか、きっかけは何だったのかもう一度よく思い出してみてください。
もし未来の自分に宛てた手紙などを書いた人は、それをもう一度開いて読んでみてください。
過去のあなたの想いは今のあなたにきっと何か教えてくれますよ。
同期に相談する
仲間でもありライバル的存在でもある同期に相談してみましょう。
きっとあなたと同じ悩みを抱えているはずです。
同じ悩みを抱えている同士、情報の共有をすることで解決策を見出せるかもしれません。
同期とあまり仲良くない場合は、この人なら話せるかもと思う人で構いません。
同じ医療職である以上、同じような経験を必ずしてきているはずです。
その経験を聞いて自分のものにすることはとても良いことなので、辞める前に誰かに相談しましょう。
思い切って1日休む
本当はやってはいけないことなのですが、もし本当に辞めたくて病院にも行きたくなくなってしまったら理由をつけて休みましょう。
理由は「家庭の事情」でも良いのです。
それ以上話す必要も、相手には追及する権利もありません。
1日休んで好きなことをして、1回気持ちをリフレッシュさせましょう。
大変な仕事だけど、やりがいを見つけるポイントとは?
看護師の仕事は全ての業務が人に繋がることなので、大変な仕事ではあります。
ただその中にもやりがいはあります。
看護師は日々、そのやりがいをモチベーションにして仕事をしています。
では、そのやりがいを見つけるポイントを紹介します。
今いる患者に自分ができる最大限のことを考える
新人看護師はよく先輩に怒られるのが怖くて、怒られないように仕事をしている傾向が見られます。
それでは看護師として仕事をしているのではなくただの雑用に近いですし、もったいないことです。
新人だからこそどんどん自分なりの仕事を見つけていきましょう。
もちろん、患者に迷惑をかけない程度にですが…。
先輩看護師の為に働いているのではなく、その患者が1日でも早く健康になり退院できるように働くのが看護師の仕事です。
常に疑問を持って働くという意識を持つ
これはどうしてこうなるのか、どうしてこの場合はこの器具を使うのかなど、医療は日進月歩の世界で知り尽くせないほどの疑問があります。
新人の内は疑問に思うことばかりで意識をせずとも疑問は生まれてくるのですが、その疑問が生まれてこなくなる時が来たら面白みがなくなって辞めたいと感じてしまう時になるかもしれません。
常に看護師は疑問を持って働くことで次の自分の成長に繋がります。
遅くても良い、ゆっくり確実に前へ
技術習得に関しては覚えが早い人、遅い人がいて当たり前です。
もし自分より技術習得が早い人がいたとしても、焦らなくて大丈夫です。
ゆっくりでも確実に覚えて、ミスをしない看護師になれるチャンスです。
患者にとっては技術習得が早くてミスが多い人より、遅くても良いからしっかりとやってくれる看護師のほうが嬉しいのです。
やりがいはゆっくりあなたのペースで成功体験を積むことで生まれてきますよ!
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先輩も新人も要チェック!こんなサインに気づいたら辞める前兆かも?
辞めていく人や突然いなくなった人には様々な前兆があります。
ここでは、私が「あ、この人辞めるかも…?」と感じた後実際に辞めてしまった人が前兆として出していたサインを紹介します。
もちろんこれに当てはまらない人もいますので、一概にこのサインが出ているから確実に辞めるというわけではないことを予めご理解ください。
笑顔が引きつっている
口元や笑い方を見ると「明らかに笑っていないな、この子…」と思う人がいました。
いくら話しても「大丈夫」の1点張りだったので心配していたのですが、後日うつ状態になってしまったことが分かりました。
普段の笑い方と違う人を見かけたら注意深く見守りましょう。
気持ちの浮き沈みが激しい
昨日はかなりテンションが高かったのに今日はひどく落ち込んでいるなどの様子が見られた場合、その子の精神は不安定な状態にあることが多いです。
そんな状況では普段しないミスも犯してしまう可能性があります。
もしそのような人を見かけたり自分で「あれ情緒不安定かも…」と気付いたら、早めに休みやリフレッシュを促したり、先輩の場合は声をかけたりと対処をしましょう。
「大丈夫です」「1人で平気です」が口癖になった時
上のような発言をしている新人がいたら、かなり精神的にまいっていると思って良いでしょう。
あくまで推測の範囲ですが、このようなことを思っている大抵の人は「もう怒られたくない、自分でなんとかしたい、見られたくない」と考えている人が多いようです。
つまり完全に心を閉ざしてしまっている状態ということ。
このような人に無理強いをすると辞めてしまうので、時間をかけてゆっくりと新人が話せる場所を提供しましょう。
まとめ
新人看護師はとにかく時間が過ぎるのも早いですし、嫌なことは沢山ありますし、これが社会なのか…と打ちのめされそうになることが何度もあります。
私も実際そういう目に何回も遭いましたし、今でも思い出すと怖いことがありました。
ただ、過ぎてしまえばあの時こんなことがあったよねと笑いとばせるようなことも多々あります。
特に新人の時に犯したミスなんかはその程度のことが多いものです。
もし今本当に辞めたいと考えている新人看護師がいるのなら、それはおすすめしません。
とりあえず1年は頑張ってみましょう。
1年頑張れば、あなたがもし次に本当に辞めたいと思って転職活動を始めた時、就職先の幅がぐんと広がります!
また続けることで、あなたが苦手だと感じていた先輩と仲良くなれることもあります。
辛い看護学校の日々をこなし看護師国家試験を無事に突破してきたのですから、自信を持って仕事をしてくださいね!