現在は入院期間の短縮のため、治療が終わると転院や退院を余儀なくされる場合が増えています。

退院後の生活が不安な方や、一人暮らしの高齢者を中心に訪問看護の需要が増加傾向にあります。

ここでは、訪問看護師の仕事内容についてご説明します。

訪問看護師の仕事は大きく3個の役割に分けられる

利用者様の看護

まず第一に看護業務があります。

訪問看護では、地域で生活する医療管理が必要な方を対象に看護を提供します。

対象となる方は、高齢で退院後の医療管理が必要な方が多く、最近では在宅で最期を迎えたいと希望される終末期の方も増加傾向にあります。

訪問看護の導入により、医療処置が必要な方でも、地域で安心して生活することができます。

頻回な通院が困難な方は、看護師が訪問することで医療との繋がりができ、通院回数の削減を実現している方もいらっしゃいます。

今後ますます需要が増える訪問看護ですが、どのような流れで行われるのかについて後述いたします。

他職種との連携

地域で生活する利用者様を支援するにあたって、支援者は訪問看護師のみではありません。

訪問看護の他に、在宅で必要なサービスを調整するケアマネジャー、主に生活支援を行う介護ヘルパー、デイサービスやデイケアなどの施設職員、福祉用具の事業所などの福祉関係の方が多く関わります。

対象者は高齢者が多く、生活そのものの支援が必要な方も多いのが現状です。

また、医療関係では、主治医や看護師とのやりとりも多くなります。

書類作成

訪問看護は、主治医の指示のもと、計画に沿って実践されます。

その都度書面に表すことが必要になります。

利用者様の看護の3個の業務

訪問看護導入前

訪問看護の導入が決まると、主治医より訪問看護指示書が発行されます。

看護師は、その指示書に基づいて看護を提供します。

退院前に病院でカンファレンスが行われ、現在の問題点や今後在宅で考えられることなどの情報を他職種で共有します。

ポイントは、このカンファレンスで、起こりうる看護上の問題点を見いだし、対応方法を確認しておくことです。

例えば、血糖コントロールが必要な方の場合、最も大切なことはシックデイの対応や低血糖時の指示の確認になります。

緊急性が高い対応が必要な場合は、その指示をしっかり確認し、対応後に医療機関に報告するという手順がとれるようにしておくと慌てずに行動できます。

その他、退院指導の内容や反応、病院での服薬管理方法、インシュリン自己注射の手技などの確認をし、在宅で継続していくために必要な環境を整えていきます。

訪問看護導入

退院後に実際の訪問看護がスタートします。

訪問時の体調確認、服薬状況の確認、医療処置など、主治医の指示に基づいて必要な看護を実践します。

看護の場は、利用者様のご自宅です。

ご自宅を訪問し、生活環境を把握しながら行っていきます。

体調不良や状態の悪化などの際は医療機関に報告し、主治医の指示を待ちます。

このようにして、地域で生活する利用者様が、安心して生活できるように支援していくことが看護師の役割となります。

訪問看護終了

訪問看護の利用は対象となる方によって、利用期間もさまざまです。

何年も続く方もいらっしゃれば、状態が良くなり自己管理に問題がなく終了になる方もいます。

中には、状態の悪化で入院管理が長期になる場合や、お亡くなりになられた方も終了という形になります。

他職種との連携の2個の業務

情報共有

他職種との連携では、まずは利用者様の情報を共有することから始まります。

生活を通して考えられる問題点を共有し、病歴と治療内容から対応方法を統一しておきます。

容態が悪くなれば、訪問看護師が臨時訪問し対応するか、医療機関に臨時受診する形になります。

緊急性が高い場合は、その限りではなくすぐに救急搬送となるケースもあります。

定期的に担当者会議が開催され、情報交換の場となります。

役割分担

他職種との情報共有で利用者様の状態が把握できれば、それぞれ利用者様への支援が開始します。

訪問看護は医療面を中心に関わる事になります。

利用者様は色々なサービスを利用することで生活上の問題点が解決し、地域で安心して生活することができます。

書類作成の業務

訪問看護で必要な書類は、契約時の契約書だけではありません。

まず、看護を実践するにあたり看護計画書の作成が必要になります。

その計画書に利用者様に必要な看護内容を記載します。

そして、月ごとに訪問看護時の利用者様の様子を報告書として医療機関に提出します。

病院での看護業務との仕事内容の違い

訪問看護の業務内容についてご説明しましたが、病院での業務とは何が違うのか気になりますよね。

基本的には看護の視点は変わりません。

しかし、看護を実践する場所が異なるため、実際の業務内容も異なります。

病院では、疾患の治療が第一優先であり、入院をして24時間医療者の監視下です。

看護内容は、バイタルサインの確認の他に、医師の指示に従い処置があります。

病状は急性期であることが多く、処置も多くなります。

その他にも、入院生活の支援(食事介助、排泄介助、保清介助など)があります。

しかし、治療が終わり退院してきた患者様は、今度は生活することが中心となります。

訪問看護では、主に在宅で継続していく必要のある処置が問題なく行えているかの確認や、体調管理を中心に行います。

病状が安定していれば、週に1回程度の訪問を継続します。

ただ、病院では緊急時に医療設備や医師が常駐しているためすぐに対応できますが、在宅では看護師一人で訪問するため、臨機応変で迅速な対応が必要になることもあります。

また、医療設備が病院のように整っていないため、創意工夫が必要となります。

訪問看護師の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

筆者にとってやりがいを感じるポイントは、終末期の利用者様の看護です。

住み慣れた自宅で最期を迎えたいというご本人の願いと、それを支えているご家族の支援になります。

在宅でできる看護は、症状コントロールです。

痛みや排泄のコントロール、食欲不振の方には補液の投与を実践します。

終末期のため臨時訪問は多くなりますが、可能な限り安心して自宅で生活できる手助けとなれることは大変やりがいとなります。

まとめ

訪問看護の業務についてご説明しましたが、いかがだったでしょうか。

訪問看護に少しでも興味のある方の参考になれば幸いです。

これから更に訪問看護の需要が増えるため、訪問看護師として活躍される方が増えることを願っています。


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