小学校から下校しても、片親であったり、共働きであるために、大人の人が家にいない状況にある子ども達が、日々の放課後や休日を過ごす学童保育。

主に低学年の子ども達が多く、まだまだ甘えたい盛りで想像力満点、体力も有り余っており、パワフルです。

学校の先生や保護者とは違う目線で、日々そんな子ども達と顔を合わせ、関係を作っていくことができるのが「学童保育指導員」の仕事です。

子ども達の成長や変化を間近で感じられるこの仕事に、興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

そんな学童指導員について、主に給料面から解説します。

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学童保育指導員の給料の相場はどのくらい?

学童保育の運営は、株式会社は少なく、社会福祉法人や公益財団法人、特定非営利活動法人などが多くなっています。

その場合、国や都道府県、市からの委託業務や助成金を活用しての運営、となっていることが多いことも相まって、正社員枠が少なく、契約社員やパート・アルバイトのみの求人の場合もあります。

給料は経験年数や学歴、保有資格、能力などにより優遇される場合もありますが、地域差も多数あるでしょう。

参考までに、私の周りの給与相場を挙げておきます。

正社員で新卒入社した場合

正社員で新卒入社した場合、地域にもよりますが、大体16万円程度からのスタートとなります。

正社員で転職した場合

正社員で転職した場合で、新卒入社と変わらないところからスタートするところもあれば、それまでのキャリアが評価され、指導員をまとめる立場などを勤めることになると、30万円前後の収入も見込めます。

パート・アルバイト

時給850円前後から1,100円前後まで開きがあります。

大抵、都道府県において定められている最低賃金を、数十円上回る時給から始まり、資格所有者はそこからさらに数十円、時給が上がる施設もあります。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

年1,2回、決算賞与や実績に応じて設定しているところが多いようです。

以前筆者がパートとして勤めていたところでは、週1~5回、3~5時間ほど働き、月に18,000~35,000円ほどを給料としてもらっていましたが、年に一度、月給の平均値として、25,000円ほどの賞与をいただきました。

昇給

年に1度が大多数のようです。

各種手当

通勤手当は、採用の立場により上限はあるものの、設定されているところがほとんどです。

住宅手当や資格手当、役職手当、残業手当などの支給は、運営元によって様々です。

給与が高い人は何が違うの?

同じ学童保育の仕事でも、給与が高い理由はいろいろとありそうです。

様々な項目から検証してみましょう。

資格・スキル

保育士免許や教員免許、社会福祉士などの免許を持っていると、優遇されることが多いです。

また、2015年度には内閣府により「放課後児童支援員」という、学童保育の指導のための専門資格が設けられました。

2015年4月以降、学童保育施設には1名以上の放課後児童支援員の配置が義務付けられたのです。

そのため、必然的にこの資格を持っているということは、資格を持たない指導員よりは責任を受け持つ割合が高いということにもなり、給料アップにつながります。

教員免許などの有資格であることや、経験年数により研修を受ける資格を得、一定以上の研修を受けると、放課後児童支援員の資格を取ることができます。

スキルの面では、最近増えている、発達障害を持つ子どもへの声かけの方法や支援の方法について知識があると、子ども達の関係性をより良くすることができますし、知識のない先生方にも、障害の特性や支援方法について助言することも可能になります。

その他にも、仕事を続ける上では子どもの発達や関わり方、社会人としてのマナー、救命措置など、明確な資格はなくとも、知識・実技ともにスキルアップが求められます。

指導員は、子どもと共にいる時間は、一緒に遊んでいるか、一緒に勉強していることが多いですが、遊びの引き出しや勉強の教え方、叱り方など、子どもたちは意外と大人のことを見ています。

当然いつも同じ遊びや対応をする指導員よりは、多様な遊び方や対応を知っている指導員の方が、子どもたちにも魅力に見えるようです。

また、会社全般がそうですが、大勢の子どもを数人の指導員で見守る場合、日頃の情報共有も大切なことの一つです。

「ほう・れん・そう(報告・連絡・相談)」は学童保育でも必須で、できない指導員は信頼を失います。

このように様々なスキルを身につけることで、日ごろの子どもや保護者、指導員への関わり方の努力を認められれば、それが給与や賞与に反映されることもあるでしょう。

役職

普通の指導員から、数人いるうちの指導員のリーダー(主に「放課後児童支援員」資格所有者)となり、施設の方針を決める施設長やエリア長、組織全体の幹部へと役職が上がるにつれ、給与も上がっていくようです。

勤続年数

勤続年数も給料に反映される可能性が高いです。

勤続年数が長いと役職者になることも多いと思われます。

しかし、勤続年数が短くても、子どもと日々接する上で指導員自らも成長し、意欲的に学びを深め、実践に活かしていくことで、努力が認められることもあります。

地域

やはり都市圏内の方が給料が高いように見受けられます。

社会福祉法人や公益財団法人、特定非営利活動法人が母体の場合、国や都道府県、市からの委託業務であったり、助成金を活用しての運営が多くみられますが、都市圏の場合、保護者の方から支払われる利用料に見合った「教育サービス」を提供している企業もあります。

毎月の利用料という形で収入源がある分、教育の質の高さも求められますが、その分指導員の頑張りもきちんと給料に反映されるでしょう。

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学童保育指導員で給料をあげるためにやるべき3個のこと

やりがいのある学童保育指導員を続けるにあたって、給料をあげるためにやるべきこととは?

今の勤務先でできることという視点と、転職をするという視点から考えてみます。

今の勤務先でできること

給料アップの交渉をしてみる

勤続年数もそうですが、自分がどのようなことができるようになったか、自分の働きかけによってどのように子どもが変わったかなど、成果を自分の言葉で話してみましょう。

そのためにも、自分のことを客観的に見直すことも大切なことです。

スキルアップを図る

放課後児童支援員の資格を取ることはマストです。

保育士・社会福祉士・教員免許を持っている場合は、研修を受ければこの資格をとることができるので、早めに動きましょう。

他にも教育の分野でのスキルアップは、本を読むことで知識を身につけることができますし、指導員同士でも悩みの共有などができると、施設全体でのスキルアップにもつながるかもしれません。

最近は通信制の大学や、社会人でも入学できる大学もあるので、大学や大学院で学習をするのも一つの手です。

思い切って転職する

日々ストレスを抱えながら働き続けることは、心身共に良い状況とは言えません。

まずは一緒に働いている同僚や先輩、異業種の友人に相談することが第一歩ですが、あまりにも仕事内容が給料に見合っていないという場合は、転職も頭に入れましょう。

転職先の選び方:民間の学童保育を探す

社会福祉法人や公益財団法人、特定非営利活動法人が母体の場合、国や都道府県、市からの委託業務であったり、助成金を活用しての運営であることが多いため、利用料も安く、収入源がそもそもあまりありません。

その分、低所得の家庭の子どもも入所できるということでもあるのですが、利用料をきちんととるなどして収入源を確保している民間の学童保育の方が、給料面では保証されているでしょう。

その分、経験や知識が採用の判断材料になる場合も多いと思うので、自らのスキルアップを怠ってはいけません。

給料をアップさせるための求人の選び方

今よりも給料をアップさせるためには、きちんと求人を探すことが最初の一歩です。

まずは現在の給与明細書を見て、給料の内訳と金額を確認し、それから求人情報を見ると、どのくらい違いが出てくるか想像しやすいでしょう。

給与相場が今よりも高いところを探そう

基本給に含まれている内容を確認し、手取りはどのくらいになりそうか、経験年数や資格は優遇されるのかチェックしましょう。

明記がない場合はきちんと問い合わせましょう。

賞与や昇給制度をチェック

今働いているところと比較して、賞与や昇給はあるか、どのくらいなのか、確認しましょう。

また、事業費や設立費を見ることで、組織の規模感を知る参考になるでしょう。

残業代はちゃんと出る?

残業手当が設定されているところは多くあると思われますが、どのくらい残業があるのか、またみなし残業や手当支給の上限はあるのか、きちんと確認をしましょう。

交通費や福利厚生は?

交通費や福利厚生は、勤務場所によってばらつきが見られます。

交通費の上限はどのくらいなのか、保険はどのようなものに加入できるか、有給休暇はとれるかなど確認しましょう。

研修が保障されている場合は、働きながらのスキルアップにも意欲的になれるでしょう。

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この働き方は、こんな人におすすめ!

正社員・契約社員

勤務は、多くは正午前後から始まり、事務作業や清掃など、子どもたちを迎える準備をします。

子ども達が学校から帰ってくる14時半から18,19時頃までは、子どもと遊んだり勉強したりする時間や、保護者の方とのコミュニケーションを図る時間となり、その後再び事務作業や片付けを済ませて、勤務終了となります。

多くの会社と同じように8時間ほどの勤務が基本です。

まれに午前中は未就学児への支援、19時以降は体育館開放など、中高生向けの支援を行っている施設もあり、その場合シフト制で変則的な勤務となります。

こちらはそのような働き方にストレスの無い方に向いていると考えられます。

また、子ども達が怪我をした場合や、喧嘩をしてしまった場合は特に、親御さんへの連絡や同じ施設で働く職員への情報共有が大切になります。

もちろん怪我や喧嘩だけでなく、その日子どもが何をしていたか、子どもの良い点を伝えることも喜ばしい仕事の一つです。

そのため、子ども達と接することが好きな方はもちろん、人と密なコミュニケーションをとることが得意な方に向いている職業と言えます。

安定的に給料をもらいながら、子ども達との関わり方や教育について、働きながら学ぶことができるということが、正社員や契約社員の一番のメリットです。

教育の分野に明確なゴールはなく、日々子ども達のことを考え、日々教育実践の挑戦をすることができます。

これから未来を作っていく子ども達に何を伝え、どのように風に育ってほしいか、指導員自身のビジョンが大切になります。

アルバイト

勤務時間については週に数回、子ども達が施設に滞在している時間がメインとなり、1回あたり4,5時間の勤務が多いでしょう。

そのため、将来教員や教育業界で働きたい学生さんや、子育てがひと段落した方におすすめで、施設によっては、定年退職された方でも採用される場合も見受けられます。

給料をもらい、実際に子どもと接しながら実践を試すことができたり、実感を伴って勉強できるのが最大の魅力で、学生さんは特に、教員採用試験などで身をもって経験したことについて、自信を持って自分の言葉で話すことができると思います。

子どもたちの持つ想像力や体力はとてもパワフルで、接している支援員達が元気になることも、往々にしてあります。

まとめ

地域や運営母体によっての違いはありますが、あまり多いとは言えないのが学童保育指導員の給料です。

でも、日々子ども達と過ごす中で、遊び方や勉強の教え方、イベントの企画など、小さなことではありますが、手を変え品を変え、放課後の子ども達の過ごす場や時間を豊かにしていく役割と責任が、学童保育指導員にはあります。

学校の先生とは違い、一律に大勢の子ども達に勉強を教えるのではなく、一人一人の目を見て接し方を変えることができたり、一つの投げかけに対して子どもがどういう反応をするのか、じっくりと時間を積み重ねていくことができるのが、学童保育指導員の魅力です。

親の所得によって広がりがちな教育格差ですが、学童保育は指導員の努力によっては、子ども達にとってかけがえのない、忘れ得ない豊かな時間や場面を作り出せる大切な場です。

そんな素敵な仕事について、興味のある方は是非考えてみてくださいね。

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