旅行という楽しい思い出づくりを、現地で手助けすることで多くの観光客の皆さんの笑顔を見ることができる観光案内所での仕事。

一見楽しそうに見えますが、観光案内所への転職ではどのようなことに気をつければ良いのか、また、どのような理由で観光案内所から別の職場へと転職していくことになるのかを、ここでは筆者自身の経験を交えながら説明します。

観光案内所への転職で注意したほうが良い5個のこと

どのような地域についての観光案内を行うのか?

観光案内所は、基本的に特定の地域についての観光名所やお土産などをお客様に紹介させていただくことになっています。

その紹介すべき地域は一つの市町村なのか、それとも県全体、はたまた地方まとめての広範囲となるのかで必要な知識量が違ってきます。

一つの市町村ならば実際に自分の足で歩き、目で見た情報をお伝えすることもできますが、地方まとめての広範囲となると、行ったことのある場所やない場所が出てきます。

自分が行ったことのない場所でも、お客様にしっかりと説明できるような話術と自身があれば大丈夫ですが、うまく説明する自信がない場合は、別の地域の観光案内所の求人が出るのを待ってみるのも一つの手かもしれません。

宿泊先の斡旋は業務内容に含まれるのか?

観光案内所と一口に言っても、各地域の名所や名物を紹介したり、交通手段を説明することのみに特化している案内所もあれば、宿泊先の斡旋も行う案内所もあります。

宿泊先の紹介は、簡単なように見えて実はそうではありません。

お客様のニーズに合わせた宿泊先を熟知しておく必要がありますし、宿泊先が取れなかった場合は別の宿泊先をお勧めしたりと、予想以上に難しいものです。

観光案内所での宿泊先の手配は当日の分のみとなっているので、土日や連休などは予約でいっぱいになっているため、紹介しづらいという点もお客様にご理解いただくのも心苦しいものです。

外国語を話せた方が良いのか?

観光案内所に訪れるのは日本人だけではなく、外国人旅行客の方々もたくさんいます。

もし仮に外国人の方が窓口にいらしたときに、スタッフが全員外国語を話せた方が良いのか、はたまたエキスパートがいるため、特に外国語のスキルは求められていないのかが重要な観点の一つになります。

窓口にいらっしゃる外国人旅行客の方々にとっては、観光案内所にいるスタッフ全員が外国語に精通していた方が安心するものです。

しかし、実際はスタッフ全員が外国語を話せるとは限らないパターンが多いです。

実際に筆者が勤務していた観光案内所では、外国語に精通したスタッフと、そうではないスタッフの組み合わせでシフトが組まれており、全員が話せるというわけではありませんでした。

地域によっては、スタッフ全員が英語をはじめとした何かしらの外国語を話せることを求められる場合もあるので、求人情報を注意してよく見ておく必要があります。

職場やスタッフはどのような雰囲気か?

観光案内所は、基本的に落ち着いた雰囲気でありながらも楽しさを感じさせるような空間作りがなされています。

スタッフもおしゃべり好きな人が多く、新しく勤務するにあたっても優しく仕事の説明をしてくれる人が多い印象です。

しかし、どこの職場でも同じではありますが、中には意地悪な人もいるものです。

一度行っただけでは内部事情はわからないものですが、もし働いて見たいと感じる観光案内所を見つけたのならば、実際に足を運んで、どのような雰囲気の人が働いているのかを確かめて見ても良いでしょう。

雇用形態はどのようになっているのか?

観光案内所で働くスタッフの求人は、基本的に契約社員やパートなどの非正規雇用という形態での採用ということが多いです。

正職員として働くためには、各地域の観光協会の採用試験を受験する必要があります。

観光案内所での正職員としての雇用はほとんどないと言っても過言ではありませんので、自分でよく確認しておきましょう。

また、契約社員として勤務することになった場合は、期間の延長は可能か否かも確認しましょう。

契約社員と正職員では給与や福利厚生の面で差が出て来るので、その違いを理解しておくことも大切です。

転職を成功させるためには何をすれば良い?

自分のやりたいことをしっかりと見据える

転職するにあたって最も大切なことは、将来的に自分は一体何をしたいのかを心に決めておく必要があるということです。

自分の中で絶対に譲れないものや、ぶれない軸があれば、その強い思いが転職先の面接官の方々に伝わります。

面接練習をしておく

書類選考を突破し、転職先の面接試験まで漕ぎ着けたならば、面接の練習をしておくと良いでしょう。

業種によっては聞かれる内容が予想できますので、自分でどのように答えるのかを考えておくとスムーズに答えることができます。

また、転職する際は、場合によってはなぜ前の職場を離れることにしたのかを尋ねられることもありますので、相手に悪い印象を与えないような言い回しを練習しておくと良いでしょう。

自分の持っている長所を伸ばす

転職する際に大きな力となって自分自身を助けてくれるのは、ほかの何でもなく、自身の長所です。

十人十色という言葉があるように、個性や長所も人それぞれです。

誰にも真似をすることのできない長所を、転職期間中にさらに伸ばせるよう勉強に励んだり、自分を見つめ直しておくと良いでしょう。

自分の長所に自信を持つことが、自分自身をきらめかせることのできる一つの要素であり、その自身が相手に伝わることで、相手に好印象を与えることができるはずです。

勤務先に転職したい旨を伝えておく

転職したいという思いが心に決まったならば、その旨を上司に相談しましょう。

引き止められたり、ときには叱責されたりする場合もありますが、自分の意思は揺るがないということをしっかりと伝える必要があります。

いざ転職先が決まっても、円満に退職することができないとなると、後悔の念やわだかまりが残りますし、上司の理解があれば安心です。

このとき気をつけなければならないのは、上司ではなく同僚に転職したい旨を伝えてしまうことです。

自分の口から伝えなければならないことを、噂話のように広げられてしまったり、話に尾ひれがついた状態で上司に伝わってしまったりして、ややこしいことになってしまう可能性があります。

このような自体を避けるためにも、堅実な行動を心がけましょう。

転職するに当たっての必要な心構え

自分の思いをしっかりと伝える

転職先の面接試験では、質問にしっかりと答え、前職で身につけたことや尽力してきたこと、その経験を生かして自分ができることを精一杯伝えましょう。

また、自分が今後どのようなことに挑戦したいのかも伝えられると良いでしょう。

自分に自信を持つ

転職するにあたって大切なことは、自信を持つことです。

その自信とは、自分が今まで取り組んできたことに対してでも、自分自身の持っている長所に対してでも、自分の持っている夢に対してでも、何に対してでも構いません。

自信を持ったからと言ってひけらかすこともなく、謙虚な姿勢を忘れなければ、転職という機会以外でも、あなた自身の魅力を存分に周囲の人に理解してもらうことができるでしょう。

「実りてこそ こうべを垂れる 稲穂かな」という言葉があるとおり、学も徳も深めていきましょう。

当たって砕けろの精神を持つ

転職活動は簡単なものではありません。

1回で即採用ということは稀でしょう。

なので、1度や2度の失敗にはうろたえず、むしろ良い面接練習になった!と思えるくらいの強い精神と当たって砕けろ精神を持つことが大切です。

うまくいかなかった分だけ、自分自身を省みる機会が増えます。

一度も失敗せず、成功しかしなかった人よりもよっぽど多くの経験値を積んでいるのだ!と自分に言い聞かせて前を向くことが重要なのです。

だからと言って、失敗してばかりの自分を誇大評価するのではなく、失敗は成功のもととして、次への踏み台にしていくことが大切です。

観光案内所の転職で年収を上げるためにやるべきこととは?

継続は力なり。辞めずに続ける。

観光案内所への転職は、基本的に契約社員という形での雇用となることが多いです。

契約社員の給与は上がらないので、ここでは正職員の方々を例にとって紹介させていただきます。

どこの業種でも一緒にですが、年収を上げるためにはコツコツと勤続年数を長くしていくことが最も大切です。

観光案内所は、各地域の観光協会の管轄となっています。

観光協会は財団法人などの法人事業であることがほとんどなので、給与も年功序列型です。

なので、辞めずに堅実に勤務し続けることが給与を上げるための一番の近道です。

観光案内所の転職でよくある職種や業界とその理由

観光案内所から離職した方が、転職先として選ぶ業種や業界について2つを紹介します。

外国語を活かした職業

英会話スクールの講師や事務員、通訳や添乗員など、外国語を活かした職業を選択する方が多いです。

その理由

観光案内所には日本人だけではなく、外国人旅行客の方々が多く訪れます。

窓口で、多くの外国人の方々と、英語をはじめとした外国語でコミュニケーションを取る機会が必然的に増えますので、自然と英会話のスキルが身につき、さらに上達することができるのです。

日常会話はもちろん、観光名所や名物の紹介などの少し難しい説明も外国語で行うので、着実に外国語を話すことに対して自信を持てるようになるためです。

旅行業者

旅行会社全般やバスガイドを目指す方も多いです。

その理由

観光案内所で多くの方々へ地域の名所や名物を紹介してきたスキルを生かして、より多くの方々の旅行に関しての仕事をしたいと思われる方もいます。

実際に観光案内所の窓口で旅行客の皆さんの生の声を聞くことのできる、スタッフならではの旅行プランを提案したり、より細やかな名所の説明をすることができる自信を身につけられるためでしょう。

観光案内所で転職する人は多い?

多いです。

観光案内所での雇用形態は、前述した通り契約社員である場合がほとんどです。

契約期間が切れそうになっても、そのまま続けて勤務したいという思いを持っている方もいますが、その思いも虚しく退職されてしまいます。

観光案内所の勤務は、残業をすることがほとんど全くなく、仕事をしながらプライベートも充実させることができるため、契約社員という不安定な雇用形態であっても続けたいと思う方が多くいました。

よくある転職理由

一見楽しそうに見える観光案内所での勤務ですが、その仕事を離れて別の職場へと向かう方も多くいます。

ここでは、どのような理由で観光案内所を離職するのかを、筆者自身の経験を交えながら紹介します。

契約期限が切れてしまった

観光案内所での仕事は、契約社員という雇用形態であることがほとんどです。

なので、実際はもっと観光案内所で勤務していたいという思いを持ちながらも職場を離れるというパターンが多く見られます。

自分のさらなるスキルアップのため

観光案内所で働いていると、多くの方々と話したり、外国人の方々と会話をする機会が自然と増えるので、様々なスキルが身についてきます。

そのため、培った経験をさらに伸ばすために観光案内所以外での仕事を志して退職される方もいました。

他にやりたいことが見つかった

前向きな退職理由の方もいれば、一方で観光案内所の仕事は自分には合わなかったと感じて退職される方もいます。

観光案内所での仕事は楽しいことが多いように見えますが、実際にやって見なければ本当に自分の性分に合っているのかどうかはわからないものです。

実体験を経て、自分が本当にやってみたいことを見つけられるのならば、観光案内所での勤務経験は決して無駄にはなりません。

おすすめの転職先とは?

人との関わり合いが仕事の大半を占めている観光案内所での仕事ですが、その後の転職先をして挙げられるのはどのような職場なのでしょう。

ここでは、2箇所を紹介します。

英会話スクール

観光案内所には外国人観光客の方々が多く訪れます。

そのため、自然と外国語を話さなければならない機会が作られることになり、日常会話レベルから、物事を説明できるようにまでにもスキルアップすることができます。

そのような外国語を話すスキルを生かして、英会話スクールの講師として、多くの方々に外国語を教えたり、事務員としてネイティブの先生と生徒たちとの架け橋となりつつスケジュールを管理するという役割を担うこともあります。

旅行会社

各地域の観光名所や名物に精通した観光案内所のスタッフとしての経験を生かして、転職後はより多くの方々の旅行プランを提案する職業を選ぶ人も多いです。

実際に観光案内所スタッフとしての目線を持ちながらの旅行プランの提案は、既存のものに加えてより深い知識量を持って話を進めることができるので、お客様と楽しく話しながら進めていくことができるそうです。

筆者のかつての同僚も、観光案内所に勤務した後、旅行会社へ転職し、お客様にとってより身近な存在として力を発揮しています。

まとめ

観光案内所での仕事は自分のスキルをアップさせることができ、やりがいもあります。

しかし、その雇用形態は正規雇用であることはほとんどないのが特徴の一つです。

また、観光案内所から他の職場への転職は、基本的に任期満了での退職を経てからとなる場合が多いです。

どのような職種においても転職活動は新たな一歩を踏み出すものとして、大きなエネルギーを必要としますが、自分に自信を持って我が道を歩んでいくと良いでしょう。