コンサルティングファームと聞くとどんな印象を受けるでしょうか。

ビジネス街の大きなビルで、経営者陣に対してくプレゼンテーションをしている。

そんなカッコいいイメージでしょうか。

それとも、オフィスでよくわからない数字の計算をして、なんだか難しい資料を作成しているようなイメージでしょうか。

コンサルティングファームとはどんなお仕事なのか。

実際に具体的な仕事内容を知っている人は少ないと思います。

今回はぼやっとしているコンサルティングファームというお仕事を、しっかりとご紹介します!

コンサルティングファームとはどんな仕事?

一言でいえば、「価値ある提案をするお仕事」です。

もう少し膨らませると、コンサルタントとコンサルティングサービスを受ける人(クライアント)の間の情報格差を利用して、お困りごとを解決する方法を提案し、報酬(コンサルティングフィー)をもらう仕事です。

実はこのお困りごとの「解決方法を提案する」というのが、コンサルタントの大きな特徴になります。

コンサルタントは自身の知識や論理的思考力を駆使し、サービスを受ける人が想像もしなかった素晴らしい提案をします。

コンサルタントが自分で事業を動かすことはめったにありません。

その為、コンサルタント自身の能力・人間性が商品のお仕事となります。

そして、一言でコンサルティングファームといっても、実は対象とするクライアントの悩み事によって、コンサルタントの役割、そして呼ばれ方が異なってきます。

次では、より詳細にコンサルタントの役割をクライアントのニーズ別にご紹介します。

コンサルタントの役割とは?

先程お話ししましたように、コンサルタントの役割は多種多様あります。

その中で、主要なものをいくつかご紹介します。

まずはストラテジー系のコンサルタントです。

① 戦略・経営コンサルタント

会社の戦略策定、問題解決・経営方針についての提案を行うコンサルタントです。

マッキンゼー、BCG、ペインといった大手外資コンサルティングファームや、PwC、デロイト、EY、KPMGといった「BIG4」と呼ばれる会計系のコンサルティング会社が代表です。

クライアントの経営陣と会社の経営方針といった中核部分のところを進めていくコンサルタントです。

それでは、戦略系コンサルタントと経営系コンサルタントはどのように役割が異なるのでしょうか。

この違いは、かなり曖昧なんです。

戦略系は、より問題解決に特化して仮説検証であったり、リサーチデータ分析をフレームワークなどを用いて進めます。

経営系は、対象を経営に特化したコンサルタントで、少し戦略系コンサルタントよりも泥臭いイメージのものです。

しかしご想像のとおり、企業におけるストラテジーとはまさに「経営」ですので、この戦略系と経営系は同一化されていることが多いです。

元々、戦略系コンサルティングファームといえば、マッキンゼー、BCG、ペインといった大手外資コンサルティングファームでした。

今ではそれ以外の多くの会社も、戦略系のコンサルティングサービスを提供しています。

②企業・事業再生系コンサルタント

経営破綻した会社の立て直しや、投資回収ができない事業の収益化を進めるコンサルタントです。

次は業務型のコンサルタントです。

ストラテジーより、実際のオペレーションに着目した提案をするコンサルタントです。

③ ITコンサルタント

ITやシステムを用いた提案をするコンサルタントです。

システムの要件定義や構築をするSEと異なり、経営戦略を加味しながらITの構築ストラテジーを作るといった業務内容です。

④ 人事・組織コンサルタント

採用戦略立案・人事制度構築・組織改革・企業理念浸透・M&A時の人事制度統合等、人事にかかわる提案を行うコンサルティングです。

⑤業務改善系コンサルタント

より低コストで効率的、かつ低リスクの業務を目指して、業務改善の提案をするコンサルタントです。

これ以外にもたくさんコンサルタントの役割があります。

その背景として、会社の社会での役割がどんどん変化し、また市場もどんどん複雑になっていることがあります。

その中でコンサルタントに期待される役割も幅広くなっているのです。

コンサルティングファームの具体的な仕事内容とは?

仕事の流れ

先述した通り、コンサルティングファームの仕事は「価値のある提案すること」です。

つまり付加価値のある提案を常に追求します。

それでは具体的にどのような業務を通じて、価値ある提案を追求するのでしょうか。

PJチーム編成

ほとんどのコンサル会社は、各PJごとにチームを編成し対応します。

PJ チームに任命されることを「アサイン」されると呼んでいます。

クライアント先でのインタビュー

PJチームが構成されたら、まず課題点の整理をします。

その為、実際にクライアントの会社に足を運び、会社の人にヒアリングをしたり、実際に現場を確認して現状の課題点をまとめます。

PJチームミーティング

次はチームで課題を整理しながら、理想の状態はどんな状態なのか?何を目指すのか?といった目標を設定します。

そしてその目標に達成するためには、どのような施策をすればいいのか、プロセスを設計します。

提案資料作成

そして、現状と目標、そして目標達成までのプロセスをすべて資料化します。

実はこの資料化するというのが、コンサルタントの仕事の特徴です。

コンサルタントが提案をする相手は、クライアントの経営陣のような重役の人たちが多いです。

その人たちに納得してもらい、ぜひ取り組んでみようと感じてもらうためには、資料作成能力やコミュニケーションの仕方など卓越したものが求められます。

提案内容の実行

実際に提案内容を取り組んでみて、結果を測定し、PDCAを実施します。

コンサルティングファームによって、どこまで提案内容の実行に取り組むか違ってきます。

提案のみに従事し、実際にクライアントの現場の社員が手を動かして、その結果を報告してもらうだけというところもありますし、実際にコンサルタントがクライアントの会社に常駐して、PDCAを回し続けるというコンサルティングファームもあります。

最近は後者の実際に手を動かすコンサルティングサービスを求めるクライアントが多くなってきているように感じます。

コンサルティングファームはどういう人と仕事で関わるの?

前述での通り、コンサルティングファームで仕事では、経営者や会社の課長・部長といった役職者と関わることが多いです。

その為、ビジネスマナーがしっかりと身についているのは勿論のこと、経験も知識が豊富な方々が満足するようなサービスを提供する力が求められています。

コンサルティングファームの給料事情は?

コンサルティング会社の多くは年俸制で給料水準が高いです。

給料は600万~2,000万まで幅はありますが、しっかりと頑張れば、入社5年で年収1,000万を超えることも難しくありません。

コンサルティングファームに向いている人のタイプは?

コンサルティングファームに向いている人のタイプを、能力面・メンタル面で見てみましょう。

能力面

論理的思考能力

コンサルティングファームで働くうえで必須のスキルです。

コンサルタントの経験がなくとも、ロジカルシンキングや仮説思考しっかりと行える人であれば、コンサルタントとして活躍することは可能です。

コミュニケーション能力

クライアントやPJチームと良好な関係を築き、仕事を進めていくことが何よりも大切です。

相手の考えをしっかりと受け止め理解し、自身の考えもうまく伝え信頼関係を築く。

コンサルタントは人と関わることが仕事のため、コミュニケーション能力が高ければ高いほど、高い成果をだせるでしょう。

資料作成能力

前述のとおり、経営陣たちへの提案は資料を用いて行うことが多いです。

その為、資料化の質もスピードも求められます。

メンタル面

責任感が強い

コンサルタントは会社の経営方針に関わったり、人事制度を構築したり、会社の未来に大きく影響を与える仕事です。

その為、しっかりとした職業倫理と使命感を持ち、クライアントの成功にコミットする姿勢が大切です。

タフさ

コンサルティングファームの仕事は、かなりのハードワークです。

9時から17時までクライアントのオフィスに在中し、その後自社のオフィスに戻り、PJミーティングや資料作成を始めるといったことはざらにあります。

その為、体力があり健康体であることは必須です。

また、精神的なタフさも重要です。

クライアントからある意味理不尽と思われる要求があったり、人間関係などでストレスがたまるような業務も多くあります。

経営不振の会社の立て直しなど、何か問題があるからこそコンサルタントが呼ばれている為、当然ストレスフルな環境下に身を置くことになるのは致し方ありません。

そのような中でも、毅然として時には笑顔で、しっかりとクライアントのために業務を遂行するメンタル的なタフさが必要です。

あれば尚良いスキル

語学

コンサルティングファームのクライアントは日本法人のみではありません。

海外の法人も十分クライアントになり得ます。

またクライアントでなくとも、海外のマーケットデータの取集など語学力が必要な場面も多くあります。

その為、英語を始め語学が堪能な方は重宝されます。

特に外資系のコンサルティングファームでは、ビジネスレベルの英語を入社の必須としているところも多いですね。

財務・会計知識

公認会計士ほどの知識とスキルは必要ありませんが、クライアントの状況をしっかりと把握できるため、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書という3大財務諸表は理解できたほうがいいです。

各コンサルタントの役割の専門スキル

業務型のコンサルタントでは、その専門スキルが求められます。

例えば、ITコンサルや業務改善系コンサルでしたらSEやITプロジェクトの経験、ERP導入経験などのスキルがあれば強いです。

組織人事系コンサルでは、事業会社での人事経験や、人事ではなくとも管理職として人材育成の経験があることが求められます。

コンサルティングファームでやりがいを感じること

コンサルタントのやりがいは「PJの成功」、つまり課題点が解消し、クライアントにとっての利益が出たときに尽きます。

クライアントから感謝をされれば、なおさら喜びはひとしおです。

コンサルティングファームの仕事で大変なこと

コンサルティングファームの仕事で大変なことは、クライアントの期待に応え続けるということです。

具体的には以下のとおりです。

常に勉強し続けなければいけない

コンサルタントはいつも付加価値を生む提案を求められます。

その為には日々新しいことを学んで、情報をアップデートし自己研鑽し続けることが大切です。

コミュニケーションの難しさ

コンサルタントの仕事では、クライアントとハードな交渉をする場面もあります。

クライアントの社員の中には、クライアントのような外部の人にとやかく言われたくないと感じる人もいます。

そういう人たちの話をしっかりと聞き、信頼関係を築き、結果を出していくことはコンサルタントの仕事の難しいところです。

コンサルタントになるためにはどうしたらいい?

コンサルタントは難しいところがある一方、自身の能力でクライアントの会社を発展させることができる、本当にやりがいのある仕事です。

それでは、そのようなコンサルタントになるためにはどうすればいいでしょうか。

コンサルティングファームに就職するために

前述のとおり、色々な役割のコンサルタントがあります。

その為、志望する役割のコンサルタントをしぼりましょう。

自身が何故コンサルティングファームに入りたいのか。

コンサルティング会社でどのようなことをやりたいのか。

この部分をしっかりと整理し、自分がどの分野のコンサルタントを志望するか決定していきましょう。

資格は必要?

公認会計士や税理士、中小企業診断士、社労士といった資格を持っていれば有利であるのは間違いありません。

しかし、資格は必須としていないところがほとんどですし、資格がないのにも関わらず、トップ成績を収めているコンサルタントもいます。

その為、資格以上に論理的思考能力やコミュニケーション能力が重要となりますね。

コンサルティングファームで転職を成功させるために

リクナビやマイナビのような就職支援ポータルサービスに登録して進めることも一つの手です。

しかし、コンサルティングファームへの就職の場合は「エージェント」をうまく活用することをお勧めします。

コンサルティングファームは非常に倍率の高い人気職種であるため、就職するためにはしっかりと的を得た準備が必要です。

つまり、各コンサルティングファームごとに大きな違いがあり、志望するコンサルタントにマッチする対策を行うためにも、専門家のエージェントに依頼して進めるほうが効率的です。

まとめ

かっこいい、洗練されたイメージを抱かれやすいコンサルタントですが、実はものすごく面倒な資料づくりや、ストレスがかかるコミュニケーションをしなければいけないという泥臭い側面もあります。

しかしながら、自身の能力を駆使して、クライアントの会社の発展に寄与できるという喜びは何にも代えられません。

どんな役割のコンサルタントになりたいか?

しっかりと考えて、ぜひチャレンジしてみてください!