金融機関のお仕事って謎の多いお仕事ですよね。

銀行などは15:00までだけどそんな早く帰れるの?!なんて聞かれる事も多々あります。

そんな謎の多い金融機関の仕事内容についてお話していきます。

金融機関といえども種類は様々。

都市銀行・地方銀行・信用金庫・信用組合・JA・各種保険会社・消費者金融会社など…とても沢山ありますので、今回は私が勤務経験のある信用金庫の業務をモデルにしてご説明します。

金融の仕事は大きく7個の役割に分けられる

ロビーコンシェルジュ

小さめの店舗では配置されていませんが、大型の店舗になるとロビーコンシェルジュがいるところがあります。

ロビーコンシェルジュは来店されたお客様のご案内をするのが仕事です。

どんな手続きに何の書類が必要なのか・どの伝票に記入したらいいのかをご案内します。

またATMの使い方が分からない方へのご案内もあります。

窓口(テラー)

窓口は基本的に預金商品の取り扱いをしますので、預金担当と呼ばれることもあります。

テラーは来客があると、そのお客様の受付をします。

ロビーコンシェルジュのいるところでは直でお客様のご要望の手続きをしますが、ロビーコンシェルジュがいない所ではご案内からが窓口の仕事です。

お客様がやりたい手続きに必要な書類をお渡しし、記入していただきます。

窓口受付機のある店舗では順番が回ってきたお客様をお呼びしますが、受付機の無い店舗では来店されたお客様が直に来られる事になりますので、常に来客はないか気を配る必要があります。

テラーが行う手続きとしては、各種税金の納付・各種公共料金の支払い・少額の入出金・両替・各種諸届の受理・振込の受付などになります。

基本的にはテラーで済ます事が多いですが、来客が多い場合は後方事務に回して分担します。

また、最近では金融機関で投資信託など投資商品の販売も盛んになってきており、これらは預金商品ではありませんが、テラーが受付・ご案内をすることが多いです。

大きな金融機関になると、投資専用の窓口があるところもあります。

融資

融資業務は、資金を必要としている方にお金を融資する仕事です。

融資先が万が一倒産し返済できないという事態に陥れば、かなりの損害を被ることになるので責任重大です。

融資業務の窓口では、融資をご希望のお客様へご案内・ご説明をします。

融資先が万が一倒産し返済できないという事態に陥れば、かなりの損害を被ることになるので責任重大です。

そのため融資可能かどうか審査を行います。

融資のご相談に来られるお客様は、当然ですが資金が必要で来店されます。

しかし承認が下りなければ融資することはできません。

お客様の大切な預金を運用して融資するので、どなたにもお貸しできるわけではありません。

そんな時厳しい判断をしなければならないので、人によってキツイと感じる方もいます。

感情移入をせずに中立の立場で判断することが大切です。

辛いと感じた時は無理せず周りに相談して悩まないように気を付けましょう。

テラーは主に預金の取扱をして融資の取扱は融資窓口で行うことが多いですが、当座貸越などすぐに処理できるものに関してはテラーが行います。

融資係のいない店舗では、テラー又は後方事務又は役席者が融資業務を担当します。

融資の仕事がどんな人に向いているかは、こちらの記事を参考に!

後方事務

後方事務は本来の業務とは別に雑務を行うことが多く、テラーの補助的役割もあります。

テラーが受け付けた書類や伝票の処理をしたり、繁忙時は各種諸届など現金以外の処理をします。

また出納とテラーの現金受け渡し伝票のオペレーションや、渉外係が持ち帰ってきた書類の処理をします。

為替の担当もメインは後方事務が行うため、給与・賞与の時期や年金受給日は結構忙しくなります。

出納

出納はそこの店舗の現金をすべて管理している所です。

新券・多額の両替やテラーが窓口の機械で出せない額の出金(大体100万円以上)を出納から出したり、夜間金庫の入金処理や渉外係の入出金を行います。

また損券(破れた紙幣)の交換や新券への両替も出納が出します。

小さめの店舗では、出納係が後方事務も兼任する場合が多いです。

渉外

得意先係・外回りとも呼ばれます。

カブや車でお客様のご自宅や企業へ訪問をして、入出金や融資の書類を預かってきたり、新規顧客の開拓も行います。

渉外係はお客様のご自宅へ伺うということで、テラーよりも会社の顔としてお客様への印象が重要になります。

本部

(本部には総務部や人事部などもありますが、一般企業にもある部署なので割愛させていただきます。)

金融には事務部というとても大切な部署があり、全店舗から様々な書類が集められ取りまとめをしています。

事務部ではキャッシュカード・ローンカードの発行、口座振替の登録、給与振込の送金業務、為替の取りまとめ、各種書類の取りまとめ等様々な業務を行なっており、金融機関の中枢と言っても過言ではありません。

また事務部にはシステム課があり、各店舗のATM管理・システムの構築から管理まで行っており、こちらもまた中枢となってきます。

プログラミング等もやるので、コンピューターのスペシャリストが集まっています。

金融系SEと呼ばれるお仕事です。

開店前の4個の業務

清掃

出勤したらまず店舗内の清掃を行います。

掃除をしてくれる方を雇っている場合はその方が掃除してくれる為、ある程度はお任せしても大丈夫ですが、伝票周りや機械の周りは触らないことが多いので、その辺りの清掃を行います。

店舗の外の道路や歩道などのごみ拾いも忘れずに行います。

もちろん、地域の方との挨拶は欠かせません。

また店頭に備え付けてある伝票の補充、お客様が使われるボールペンや朱肉などの状態を確認します。

朝礼

朝礼はとても大切な業務の1つです。

その日の為替や日経平均株価の把握や自金庫の金利などの確認をしたり、役席者の当日の予定などの申し送りもあります。

また渉外係がどのような動きをして、お客様とどの様なお取引があるのかを確認し、必要書類などを準備します。

現金補填

窓口でテラーが使用するテラーマシーンへの現金補填やATMへの現金補填を行います。

開店してすぐに現金をお渡しできるよう準備します。

事務部

各店舗が開店するまでの間、全部ATMの残金を確認したり調整を行います。

また各店舗へ届ける書類などを取りまとめ発送します。

この輸送作業は警備会社が行っているケースが多く、警備会社へ託します。

開店中の7個の業務

窓口業務

来店されたお客様の受付をします。

各種税金の納税・各種公共料金の支払い・預金商品の取扱・入出金・両替が主な手続きになります。

テラーマシーンで入出金出来る範囲の金額であれば窓口で処理しますが、高額取引や新券の両替の場合は出納係へ回します。

また、ATMの使い方が分からない方へのご案内も行いますが、ロビーコンシェルジュがいる店舗では窓口係はご案内しません。

為替業務

金融機関で言う為替とは振込で動いた資金の事を指します。

当店舗に入ってきた振込は為替の機械から伝票が出てきます。

この際、受取人名義や口座番号が違っていて入金できなかったり、逆にこちらが振り込んだものの相手の受取人名義や口座番号が違っていたため振り込みできなかった伝票も出てくるので、速やかにお客様に問い合せをして正常に振込できるように処理をします。

融資業務

各種融資の受付・ご案内をします。

新しく借り入れる方や返済される方の手続き・融資商品のご説明をします。

窓口係が融資係を兼任している場合は、窓口係が行います。

また、渉外係が訪問先で預かってきた融資書類のオペレーションや処理を行います。

出納係・後方事務

出納係と後方事務は兼任している場合と別々の場合があります。

出納はその店舗のお金を扱っているため、基本的に出納以外の職員は支店長や役席者を除いて金庫を触ることができません。

テラーが受け付けた高額入出金や新券の両替を行います。

また損券(破れた紙幣)の補修や損貨(汚れた硬貨)の選別を行います。

渉外係が預かってきた預金商品の書類の手続きも行います。

渉外係

日中は基本的に外に出て得意先へ訪問をします。

店舗に来る事ができない方の入出金や融資のご相談・企業の入出金等を承ってきます。

また取引先拡大のために新規開拓も行います。

役席業務

役席とは金融機関によっても違いはありますが、支店長代理・次長・支店長など様々な権限を持った役職になります。

役席者には書類の確認をして証印を押す作業があります。

窓口が受け付けた書類の中には証印(役席者の印)が要る書類と要らない書類がありますが、その内の要る書類は証印を貰わないと処理が不完全となりお客様へ返却できません。

役席者にはその書類の確認をして証印を押す作業があります。

窓口の書類だけに限らず、渉外が預かってきた書類や金庫内の書類にも最終的には全て証印が必要なので、証印押印作業がかなり多いです。

事務部

前日までに各店舗から集まってきた各種書類をコンピューターに登録したり各種カードの発行などを行います。

また翌日に店舗へ送る書類などを準備します。

閉店後の6個の業務

窓口

まず一番始めに行うことは、納税された店舗控え・各種公共料金の納付書・小切手を取りまとめて合計を出し、本部へ送る準備です。

特に小切手等の手形類は当日中に本部へ送り日銀へ持っていくので時間との勝負になります。

店舗によっては15時に窓口を閉め15時20分には持ち出さないといけないのでかなりバタバタします。

出納

出納の手許現金・金庫内現金を全て数え精査します。

すぐに現金と機械内の数字が合えばいいのですが、合わないと出納業務は終われません。

よく『1円でも合わないと帰れないってほんと?実は帰れるんじゃない?』と言われますが、本当に帰れません。

多くても少なくても駄目です。

その日処理した伝票を確認し現金との照合を行います。

また隙間にお金が落ちていないか店舗中を探します。

もちろん合わなかった時は職員全員が帰れないので、少しでも早く合わせるように頑張るのみです。

後方事務

その日にオペレーションした伝票の整理や受け付けた書類の処理・整理を行います。

また、受け付けた振込(為替)の照合も行います。

役席

その日にオペレーションした伝票や手続きした書類・金庫内の書類全てに目を通し確認し、証印を押します。

最終的に全ての書類が役席者に回ってくる為、閉店後はかなり書類が山積みになってしまいます。

役席者は何人かいる為、証印に回すこちらがいい具合に割り振って回すとスムーズになります。

掃除

現金が合い全ての業務が終了したら、店舗内の清掃を行います。

店頭の足りなくなった伝票やパンフレットの補充もします。

事務部

各店舗の現金精査が終わるまでは為替の締めをして、全店舗の精査が終わったら金庫全体の資金の精査を行います。

またその日の輸送便で届いた書類などを振り分け、処理します。

金融のやりがいや面白いポイントとは?

金融機関は一般企業とは違い、少し特殊な仕事です。

最初にも書いた通り金融には様々な種類があり、どの金融機関に勤めるかによって仕事内容ややりがいなどは変わってきます。

そのため今回は、私が経験した信用金庫について書いていこうと思います。

やりがいや面白いポイントを知る事で、少しでも金融機関に興味を持っていただけたら嬉しいです。

金融の仕事は人が生活する上で欠かせないものだと思っています。

仕事をすれば給与をもらいますよね?

その給与は手渡しでない限りどこかしらの金融機関に振り込まれます。

また貯蓄したり融資を受けたり振込したり…金融機関と全く関わらずに生きて行くのは難しいのではないでしょうか。

そんな『人』に欠かせない仕事に携われること自体やりがいの大きい事だと思います。

やりがいをご紹介する前に、ここで少し金融機関の仕組み・役割をお話したいと思います。

金融機関はお客様からお預かりしたお金を運用し、融資を必要としてらっしゃる方へ融資します。

簡単に言うと『お客様からお金を借りて他のお客様にお貸ししている』ということなのです。

よって、お客様の預金に付く預金利息は金融機関がお借りさせていただく際の利子とお考えください。

それにまた利息を乗せて融資しているので、お客様に融資をする事で利益を得ています。

それらを理解した上で業務につく事で、お金を預けていただく事がどんなに大切なことか、お金を借りていただくことがどれだけ大切な事かがよく分かると思います。

お客様からお預かりさせていただく際、お客様にとって一番良い形をご提案することができれば、金融機関とお客様がWin-Winの関係になれるのです。

金融機関の仕組みお分かりいただけましたか?

それらを踏まえてやりがいについてお話します。

金融の仕事のやりがいとは?

金融の仕事に携わっていると沢山のやりがいを感じることができます。

ここからいくつかのやりがいをご紹介します。

お客様から感謝される

お客様にとって一番適切な商品をご提案してお客様が満足された時に『ありがとう』と笑顔で言ってくださると『やっててよかった』と思いますし、やりがいを感じることが出来ます。

自分にとっては普通の事・当然の事でも、知らない方からしたら有益な情報になり得るのです。

あと、ATMの使い方をお教えして感謝されることも多いです。

普段から使用している人にとっては難しくなく、最近のATMは画面内ですべて説明してくれるので非常に簡単です。

しかし機械に慣れていない方やご高齢の中には、質問もできず淡々と説明をする画面を理解することを難しく感じる方もいらっしゃいます。

特に振り込みの手続きになるとパニックになられる方が多いです。

やはり振り込みは『間違えたらどうしよう』という不安が強くなるんでしょうね。

そういう方達にATMのご案内をした時はこの上ない程の感謝をされることが多いので、逆にもっと分かりやすい仕組みにしないといけないのかな?と思います。

お客様の夢をかなえるお手伝いができる

お客様へ融資をすることで、その方の夢の実現に貢献できるという事です。

マイホームを持ちたい方へは住宅ローン、自分の車を持ちたい方へはマイカーローン、新しい事を学びたい方へは学資ローン、結婚式を盛大に挙げたい方へはフリーローン…など様々な融資商品を取り扱っている為その方の夢に合った商品をご提案し、お客様の夢の実現のお手伝いをすることができます。

その方の必要な資金を必要な時に融資することによって、その方の暮らしが晴れやかになるのはとても嬉しいことです。

社会での信用度が高い

金融機関は公共性が高く、人によっては公務員などの特殊な仕事だと思っている方もいるほどです。

銀行が倒産するとなると社会への影響が大きく日本経済が回らなくなる為、危なくなると公的資金が注入されます。

また、倒産はほとんどなく吸収合併することがほとんどなので、急に職を失うという危険は少ないです。

上記の事を踏まえ、社会での信用度が高くなるのです。

そんな会社で勤めているということが自身のステータスになりますし、仕事のやりがいにも繋がると思います。

また、地域の方々や親戚・友人・周囲の人からの信用も高くなります。

常日頃意識しているわけではありませんが、ふとした時に感じます。

私が経験したケースについてお話します。

友人の結婚式の二次会の受付をやった時の話です。

私の受付の仕事は、二次会に来られた方から参加費を預かることでした。

本来はあまり細かく計算しない事が多いみたい(合計だけ出しておく程度で照らし合わせなどはしない)なのですが、その時私はそれを知らず、さらには仕事のくせで全部でいくらなければならないか、実際いくらあるのか、金種毎に何枚あるかを紙に書き出し、金種毎に計算をしていました。

そしたらその様子を見ていた他の受付の人が『もしかして銀行員ですか?僕、自信ないので一緒に会計とか管理をお願いしてもいいですか?』と言ってきたのです。

その時私は『銀行員ってこう見られてるんだ』と実感しましたし、その信頼を壊さないように行動しないといけないなと再認識しました。

また、見ず知らずの人間でも銀行員と聞いただけで信用してもらえるんだ…と少しびっくりもしました。

地域活性化に貢献できる

地方銀行や信用金庫などに勤めている方は地元や故郷の発展の手助けをしたいという気持ちで働いているケースが多く、それらの金融機関は地域性の高い金融機関であるため、その地域の中小企業や個人事業主を支えることで地域活性化・地域の発展に貢献することが出来ます。

簡単に言うと『地域を元気にしていこう!』ということです。

地域が発展すれば生活も鮮やかになりますし、そのお手伝いができるなんて素敵なことだと思いませんか?

また地域のお祭りや催し物に会社・店舗単位で参加する事も多いので『地域とともに』が実感できるかと思います。

そしてやりがいにも繋がります。

金融の仕事の面白いポイントは?

ここまで読まれてきて、金融機関の仕事は『特殊な仕事』だとご理解いただけましたか?

特殊な仕事だからこそ面白いと思うポイントがいくつかありますので、ご紹介していきたいと思います。

達成感

お客様が必要としているものに対して取扱商品を組み合わせてご提案するのですが、お客様のご要望とピタっと合わさった時の達成感はものすごいです。

やりがいにも繋がるかもしれませんが、私の感覚では、パズルを完成させた時みたいな気持ちよさ・面白さの方が強いです。

その為には取扱商品をしっかり把握することも大切ですし、社会情勢についても知っておく必要があり、日頃沢山の事を吸収するようにしておくと良いでしょう。

様々な情報を知ることができる

これは個人差がある事ですが、私にとっては重要でした。

金融機関向けの情報誌があり、これは日銀などから発行される冊子で金融機関以外には配布されていないこともあるため、これを読むのがすごく楽しかったです。

全国各地で起きた事件の情報や、様々な金融機関の職員の声などが載っています。

金融機関で働くことになったらぜひ読んでみてください。

結構読まない人が多いのですが、これは読むべき本です。

知識が増える

上記の項目とも似ているのですが、こちらはお客様からの知識です。

金融機関の窓口へ世間話を楽しみにご来店されるお客様もいらっしゃいます。

比較的高齢者の方が多いのですが、高齢者の方は人生の大先輩なので楽しいお話を沢山聞くことができますし、様々な知識が増えます。

生活の知恵やコツなども教えてくださることが多いので、仕事の合間のちょっとした息抜きにもなります。

まとめ

信用金庫が中心になりましたが、金融機関についての様々なお話をしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

金融機関は特殊な仕事でベールに包まれた部分も多いので、そうなんだ!と思われたことも多かったのではないでしょうか。

知らない仕事だから敬遠するのではなく、知らない仕事だからこそ飛び込んでみるのも面白いかと思います。