看護師が30代で転職する時に気をつけたいこと。結婚？出産？転職に悩んだら読んでみよう！

看護師の30代は、チームリーダーや主任、学生指導係など働き盛りな時期です。

しかし、家庭をお持ちの方は、仕事と育児の優先順位をつけなければならない状況でもあり、職場で肩身の狭い思いをされている場面も多いのではないでしょうか？

今回はそんな悩みをお持ちの方の解決へのヒントになれば幸いです。

私の経験をもとに30代の看護師の転職結婚事情で気をつけるべきポイントや心構えをお話しさせていただきます。

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看護師が30代で転職する人は多い？

30代になった時、私は自分の中での仕事の位置付けについて悩みました。

私は要領が悪く、仕事と家庭の両立ができないタイプでした。

家庭に入ることも考えましたが、経済的な理由で仕事を続けなければならない状態だったのです。

看護師は一般職と比べると給料や時給が高いので収入面では好条件であると言えます。

しかし、看護師の仕事は一つ間違えれば命に関わる仕事です。

常に緊張している状態が続きます。

私は一つのことを集中してこなさなければ他の看護師と同等の仕事ができないため、精神的疲労を強く感じていました。

どうしても家族に負担がかかってしまい、「母親としてこのままで良いのか」と何度も悩みました。

一生懸命に頑張って仕事で認められることはとても嬉しいことです。

その反面、母親としての役割が中途半端なような気もしていました。

そのようなことから、私と同じような状況でなくても30代を節目として転職を考える人は多いと言えるのではないでしょうか？

よくある転職理由

30代は中堅の看護師として、一番やりがいと自信を持てる時期です。

しかし挫折が多い時期でもあります。

「こんなはずじゃなかったのに…」と、自分の描いていた未来とは違う現実に心を痛めることもあるでしょう。

周囲が結婚や子育て中心に生きる年代とも相まって、これからの自分の生き方を模索する人も多く見られます。

そのような中で、自分のライフスタイルに少しでも近い職場を探そうと行動を起こす人もいます。

では、30代の看護師のよくある転職理由についてご紹介させていただきます。

結婚

今は30代になっても結婚を急ぐ時代ではなくなりました。

独身で仕事にやりがいを見い出し、自分の理想とするライフスタイルを築く人もいるでしょう。

ただ、妊娠・出産を望むとなると話は変わってきます。

30代というと、結婚して家庭を持つかどうか迷う時期だと思います。

仕事を続けながらの妊娠・出産と育児は、想像以上の精神力と体力が必要です。

私は、26歳と37歳で出産を経験しましたが、20代と30代では出産後の回復が全く違いました。

また様々なことからくる疲労の回復も遅くなります。

回復が遅くなると、必然的に家事に影響が出てきました。

看護師の仕事は、心身共に重労働です。

育児も同じです。

「自分は、何を一番大切にしたいか」をよく考えてみましょう。

30代の看護師が働ける場所は沢山あります。

しかし、家族にとってはどうなのでしょう。

家族は、あなたを信じて待っています。

仕事から帰って懸命に家事をしている姿を見ています。

私は仕事で悩んだとき、いつも家族のことを考えます。

「家族に何か問題が生じたとき、職場は何をしてくれるだろう」と。

仕事での評価は、間接的に家族に良くも悪くも影響を及ぼします。

仕事も家庭も、両立できれば問題はありません。

転職しようと考え出すのは、現状の職場で仕事と家庭を両立できるかどうか迷った時ではないでしょうか。

育児

自分が育った環境の中で小さな子と接する機会が少なかった為か、私は子どもと接することが苦手でした。

そんな私が看護師として最初に就職した病院は「小児専門病院」でした。

公立の病院の試験を受け、希望の病院を四つ書く場面で、四つ目に実習病院でお世話になった小児専門病院を書き、その病院に配属されたのです。

今思えば、一番最初に小児科に勤めたおかげで業務に細心の注意を払うことができるようになったのだと思います。

26才で長男を出産しましたが、子育ては予想以上に大変で「何をすれば子どもは喜ぶのか」「しつけってどういうこと？」と疑問が多過ぎて、なかなか育児を楽しむことができませんでした。

子どもは大人と違い「良いこと」と「悪いこと」の区別がつきません。

そのため、「何がどうして悪いのか」を一つ一つ教えました。

私の中では「子どもを育てる=一人の人間を育てること」と捉えて接してきました。

育児とは、一人の人間が社会で生きていくために必要な知識や技術を身につけられるよう教え育てるものであると考えています。

高い学歴も夢の実現も、全て子ども自身の努力で切り開いていくものだと思います。

私たち親の役割は、その基となる「丈夫な心と身体を育てること」なのではないでしょうか。

私たちは「子どもの将来のため」「マイホームのため」などの目標を持つことで、毎日仕事をしています。

しかし、子どもたちは本当に「自分たちのため、家族のため」と理解しているのでしょうか。

きっと理解はできないでしょう。

では、子どもが欲しいものとは何でしょうか。

子どもが欲しがっているものは、自分たちに向けられる「笑顔」や「優しさ」だと思います。

疲れきって無理して笑っている親を見て、本当に幸せなのでしょうか？

育児には休みがありません。

夜泣きで一晩中眠れなくても、次の日には仕事が待っていました。

そういう状況の中で、の仕事が重荷でもあり救いでもありました。

いつも子どもの前で自然に笑っていられる自分になりたいと、心から思っていました。

子どもと過ごす時間をもっと持ちたい、そのような想いからの転職は、子育て中の看護師なら一度は考えることなのではないでしょうか。

キャリアアップ

自分なりに経験も積んできたことが自信に繋がっていました。

学生指導係や研修、病棟ごとの看護研究に追われる毎日でしたが、自分がその役割を与えられていることや実績を認められることで、全く負担には感じていませんでした。

学生指導係だったことから、看護専門学校の実習担当の講師のお話もありました。

自分以外の誰かに教えることは、正しい知識と技術が必要です。

その為、自分自身が学ぶことと知識や技術を得ることに貪欲でした。

「いずれは看護学校の先生になりたい」「知識だけではなく、看護師としての理念を伝えたい」などの想いが溢れていました。

幸いなことに、現在は「専門看護師」「認定看護師」「認定看護管理者」という資格があります。

これらは一定期間決められた教育機関に通ったり、実務経験年数などをクリアし、試験にも合格しなければなりません。

しかし、その資格を得ることで、自分の得意な専門分野をより深く学べるだけではなく自分の労働環境を整えることができるのです。

専門看護師は13分野、認定看護師は21分野に分かれています。

認定看護師となったことがきっかけとなり、主任に昇進したという人が増える傾向にあります。

長い目で、将来を見てみましょう。

あなたがもし家庭を持ちながらも看護師をしていこうと考えているのなら、このような資格を取得することも考えてみてはいかがでしょうか。

その資格を取得することで、今以上に有意義な仕事ができる可能性があるのです。

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看護師が30代で転職する時に気をつけたい5つのこと

30代での転職は、やはり子どもの問題が大きいです。

その職場で長く働くためには、この問題を回避することはできません。

3交代や2交代の勤務体制の場合、家族の負担軽減のためにも託児施設の有無は重要です。

また勤続年数や有給休暇消化率も、働きやすい職場として評価する指標となります。

託児施設の有無や稼働時間及び利用者数

ある一定の年齢に達して幼稚園などでの教育が必要になるまでは、できる限り託児所で過ごす方が良いと思います。

子どもは感染に弱く、病状が急速に進むことが特徴です。

朝元気に登園しても、午後には熱を出すことが多く見られます。

民間の保育施設の場合、発熱した途端「引き取り」の連絡が入ります。

これは感染予防の手段として当然の対応です。

しかし、看護師の場合「すぐに引き取り」が困難な場合が多いのです。

それは、それぞれに割り当てられた業務があります。

チームナーシングと言っても、お互いをフォローし合うほど人員に余裕がない現状があります。

その点24時間の託児施設の場合「早期引き取り」の連絡は入りますが、まだ時間的に優遇してもらえます。

病児保育をしてくれる施設もありますので、他のスタッフにしわ寄せが行くことも最小限度に抑えることも可能です。

看護要員の勤続年数と年齢

看護の仕事はどこも厳しいのですが、その勤続年数の長さによってその環境を評価することができます。

自分と同じような年代の看護師が、どれぐらい勤続しているか訊いてみましょう。

子育て世代が多く働いているということは環境的に恵まれているということであり、自分がこれから働いていく上でも力強い味方になってくれると思います。

看護要員数と対象者（患者様や入居者様）の割合

病院でも福祉施設でも「患者様○○人に対して、常勤看護師○人」と基準があります。

福祉施設だと、看護要員の人数もギリギリに抑えられていることが多いです。

理由として、主体になる職種が介護であることと看護師は人件費が高いことが挙げられます。

そのため業務は看護業務だけではなく、介護業務も行うことを義務付けている施設もあります。

精神的にも体力的にも厳しい為にすぐに辞めてしまい、常に欠員状態である施設があります。

病院では、基本的に災害時以外での呼び出しはありませんが、施設や訪問看護には「待機」という勤務があります。

少なからず「待機手当」というものが付く代わりに、待機時間中はいつ呼び出されるか分からない状態となります。

よく「待機なし」を特色にしている施設もありますが、実際には24時間365日電話がかかってくる可能性がありますので、しっかりと確認しておく必要があります。

通勤手当

私は北海道に住んでいますが、交通手段は自家用車です。

ガソリンの価格が高騰しても、支給の割合は変わりません。

結局はガソリン代が何倍もかかってしまい、持ち出しが多くなってしまいます。

通勤手当が支給されるかどうかの確認はとても大切です。

福利厚生や扶養手当

健康保険は折半となりますが、扶養手当が曖昧な施設があります。

通常は、配偶者は○○円、第一子は○○円、第二子以降は一律○○円という形が多いのですが、「子供の数に関係なく全部まとめて○○円」という大雑把すぎる施設もあります。

1ヶ月分の差は小さくても、一年を通すとかなりの差が出てくることもあります。

転職するにあたっての必要な心構え

どんなに小さな施設であっても、どんなに大きな施設であっても、働きやすい環境を左右する大きな要因は人間関係です。

その人間関係をどう構築していくかはとても重要です。

ほんの少しの配慮で良い人間関係を築くことができます。

ことわざ「郷に入ったら、郷に従え」

行く先々でその土地の風習や習慣に従うことを示すことわざです。

新しい職場に入ったら、そこのルールに従いましょう。

「おかしい」と思っても、まずは従いましょう。

医療業界も福祉業界も良い人間関係を築くことが難しいので、最初はそこに馴染むことから始めましょう。

直していくのは、慣れ親しんでから少しずつしていきましょう。

ことわざ「実るほど、頭を垂れる稲穂かな」

稲穂が実ると、穂が重みで下がってきます。

その様子を、人としての姿勢に当てはめた言葉です。

「ありがとう」「申し訳ありません」などという言葉を言われて嫌な気分になる人はいないのではないでしょうか。

逆に高飛車な態度には、嫌な気分になることが多いものです。

常に謙虚な態度でいることは周囲との調和もとれるので、とても大切なことだと思っています。

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まとめ

転職することは、とても勇気が要ることです。

また転職してからも、その職場に慣れるために沢山の労力が必要になってきます。

特に家庭を持っていると、自分の人生ばかりではなく家族全員に影響が及びます。

しかし、もう一度考えてみてください。

あなたが転職を考えたということは、何らかのきっかけがあり「このままではいいのか」という出来事があったはずなのです。

それを踏まえて一歩前に踏み出してみてください。

もし「やっぱり元のままがいい」と思ったら、その足を一歩戻せば良いだけです。

私は小児科から始まり、現在は有料老人ホームに勤務して看取りをしています。

多くの経験をして今があります。

皆さんが笑顔になれる職場に巡り会えることを願っています。

30代の転職については、以下の記事も参考になります。

併せてご覧下さい。

→30代の転職で注意すべき7つのことと、転職成功のためにやるべきこととは？