介護福祉の仕事の中には、障害者に関わる仕事がたくさんあります。

高齢者の仕事と似ているところもありますが、そもそも法律が違いますので、根本的に違っているところもたくさんあります。

障害者介護の仕事をする上で、どういう方が向いているのか、どんなスキルが必要なのか、わかりやすく解説していきます。

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障害者介護の仕事とはどんな仕事?

高齢者と比べて、障害者は手帳の種類も様々で、それに応じて仕事の種類もたくさんあります。

大まかには、通所系、訪問系、施設系と、介護保険と似たような仕事のほか、障害者独特の作業所のような場所での仕事があります。

障害者介護の大まかな仕事内容

通所系の場合は、利用者を迎えに行って日中をデイサービス等で過ごしてもらい、送迎時間になれば送り届けます。

施設の場合は、入所している方のお世話が仕事です。

訪問系は、自宅等で過ごされている障害者を訪問し、介護を行います。

障害者介護が向いている人の8個の特徴とは?

思いやりがある

介護職を希望される方であれば、この条件は絶対必要です。

障害者の中には、自分の思いを上手く伝える事ができなかったり、意に沿わない態度を取ってしまったり、自分の環境を上手く納得できずに精神的に落ち着かない方がいらっしゃいます。

そういった方に対し、優しい気持ちで見守る事ができる人、巻き込まれる事なく思いやりの気持ちをもつ事のできる人は、障害者介護の仕事に向いています。

何でもかんでも許すという訳ではないのですが、暖かい気持ちを常に持つ事ができる人にこそ、障害者の方々も心を開いてくれます。

障害に対する理解や知識がある

知的障害、身体障害、精神障害と、障害者の種類は様々です。

いくつもの障害を併せ持っている方も少なくありません。

現場で働く場合、全ての障害の知識を網羅し、細かく知り尽くす必要はありませんが、少なくとも自分が関わる利用者の障害の種類やそれに伴う疾患の事くらいは、最低限の知識として勉強する意欲が必要です。

同じ障害の人に同じ介護をする事が正解ではありませんが、ここは共通して守らなくてはならない、というルールもあります。

視覚障害者の場合には、目の前においた食事の説明の仕方や歩行介助時に行う動作はほぼ共通していますし、発達障害などの場合のパニック時の対応や、てんかんが起きた時の最低限の処置の仕方なども、基本的な対処方法があります。

障害の種類で人を見て決め付ける事はしてはいけませんが、大体の知識と理解力は持っていなければいけません。

イライラしないで対応できる

これもまた、介護福祉の仕事をされる方にとっては絶対に必要な条件です。

介護をする立場にいると、どうしても利用者の動向や言動にイライラしてしまう事もあるでしょう。

そんな時に、そのイライラを顔や態度に出してしまう事は絶対にやめましょう。

障害者は、見た目にはわからない方もたくさんいますので、接するうちに障害の事を忘れてしまい、その態度にイライラしてしまう事がありますが、あくまでもその根底には障害があり、その人本人が悪い訳ではなくて、障害による行動がそうさせる訳です。

前述しました知識や理解の部分とも重なりますが、なぜこういった行動に出てしまうのか、その理由は何なのかをきちんと理解する事で、介護職側がイライラする事も減ると思われます。

こちらの気分の起伏は、必ず利用者に伝わり、それによって利用者もイライラするという悪循環に陥ります。

深呼吸して、落ち着く事ができる人がこの仕事に向いています。

利用者の家族の事も考えられる

障害者介護の場合、キーパーソンが親御さんであったりご兄弟である場合が少なくありません。

若年層の障害者や障害児の場合はほとんどが親御さんになります。

先天性の障害の場合、後天性の場合、障害を負う理由や時期は様々ですが、障害者本人だけではなく、家族の方々も、その状況を受け入れるまでは時間がかかり、悩み、葛藤しているケースがたくさんあります。

障害者だけを見るのではなく、その背景にいる家族のことも気にかけ、悩みはないか、ストレスは溜まっていないか、いつでも相談に乗れるような雰囲気や関係作りをしておきましょう。

障害者に対する虐待も全く無い訳ではありません。

そういった悲しい事態にならないよう、家族も含めてフォローする気持ちのある方に障害者介護の仕事をして頂きたいと思います。

利用者の将来を考える事ができる

前述した部分とかぶりますが、障害者の方は親御さんと同居し介護されながら生活をされている方も多いです。

いつかはぶつかる問題が、親御さんが年老いた時や亡くなった後、生活をどうするかという事です。

全く何の心構えもせずに過ごしている障害者の方はほとんどいませんが、それでも突然そういった事態に陥る事がないとはいえません。

話しにくい問題ではありますが、必要な時や話の流れで、将来の事をきちんと話し合えるような関係を作る事が大切です。

また、障害児の介護の場合、いつまでも小さいままであれば無理や我慢をさせなくても良いような事も、その子の将来を考えた場合はこのままではいけないな、という場合があります。

そういった場合、言いにくいから言えないなとか、家族が怒るかもしれないからそのままにしておこう、というのは、やはり介護の仕事をしている立場的にはよくありません。

障害児、障害者の場合は人生は長く続きますので、その将来についてもアドバイスできる方が望まれます。

臨機応変に対応できる

てんかん発作やパニック等を起こされる障害者の方はたくさんいます。

慣れていなかったり初めての場合ですと戸惑い、驚く事でしょう。

だからといってただ驚いているだけでは事態は悪化していきますので、何か起きた時の事を常に想定し、慌てずに対処できる人が求められます。

想定できる事態の場合は必ずこういった時にはこうする、といったマニュアルがあるかと思いますが、もちろんそれ以外にも思いがけない事態が起きる事はあります。

その時々に応じて、慌てず騒がず、臨機応変に対応しましょう。

深入りしない人

障害を負った過程や、出会うまでの経歴を把握する事はとても大切な事です。

ですが、それはとてもデリケートな問題であり、興味本位に深入りすべき事柄ではありません。

必要な情報はきちんと仕入れておかなくてはいけませんが、だからといって根掘り葉掘りいろいろな事を聞いて良い訳ではありません。

障害者本人、家族は、介護サービスに至るまでにたくさん同じ話や説明をしています。

必要な情報は、事業所の書類にきちんと載っているはずですので、まずはそこに目を通し、相手から何か質問や相談がない限りは、何でもかんでも聞かない、そういった配慮のある方が求められます。

冷静に悩みを聞く事ができる

深入りをしないとは述べましたが、相手に求められた時にはもちろん悩みの相談に乗る事が必要です。

その場合、今まで書いてきた事と重複しますが、きちんとした根拠の元、知識を持って間違いのない情報を提供しなくてはいけません。

日頃の些細な事に関しても、悩んでいればそれは本人にとっては些細ではありませんので、きちんと傾聴しましょう。

悩みを聞く際には、感情的になったり、先入観を持って答えたりしないように気をつけましょう。

障害者介護が向いていない人の4個の特徴とは?

思い込みの強い人

この障害の人はこうだから、こういった時はこうする事が正解だからと、根拠のない自信にあふれて、思い込みが強い人というのがいますが、そういった方には障害者の仕事は向いていません。

何度も書きますが、一言に障害者といっても本当に色々な方がいます。

同じ障害、同じ病気であっても、症状は様々です。

その事を理解できない方は障害者介護の仕事は難しいでしょう。

すぐに怒る人

介護福祉の仕事をする上で、これも絶対あってはならない条件です。

利用者に向かって怒る介護者というのは、プロ失格です。

百歩譲って、説得するであるとか議論するというのであればいいのですが、感情的になり頭ごなしに怒るような人は絶対に障害者介護の仕事には就いて頂きたくないものです。

知識ばかりが豊富な人

障害や病気に対する知識は必要であると述べましたが、それだけではこの仕事は向きません。

自分が勉強した事を絶対の事実として曲げない方には、多種多様な利用者のいる障害者介護の仕事は向いていないでしょう。

学んだ知識は大切ですが、病気や障害を見る前に利用者本人を見て、その方に対する理解をまず深め、その上で勉強した事のどの部分が生きるか、そう考えられる方になって頂きたいです。

利用者を下に見る

情けない話ですが、こういうタイプの介護職員というのは全くいない訳ではありません。

介護をしてあげている、介護してもらってありがたいと思え、口には出さなくても態度に出ている人はいます。

障害者のみならず、このように利用者を下に見る人は、介護職に就く資格はないでしょう。

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障害者介護の仕事をするために必要なスキルや適正とは?

各種資格

施設系や作業所の介護職の場合は、無資格でも可の募集のところも多くあります。

通所系の場合は、介護資格は必要無いけれども、車の免許が必須という募集があります。

ほとんどがAT限定でも可となっていますが、運転免許要の場合、送迎に出る事が前提の募集もありますので、ある程度車の運転に自信が無いと難しいかもしれません。

なかにはワンボックスを運転できる人という募集もあります。

逆に言えば、通所の場合は介護の資格やスキルが無くても、運転が得意であれば優遇される事もあり得ます。

訪問系の場合は、初任者研修(ヘルパー2級)以上の資格が必須です。

さらに移動支援を行っている事業所であれば、必要に応じて各種ガイドヘルパーの資格を求められる事もあります。

その他介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士等の資格が必要な相談職もありますし、児童の場合ですと保育士資格や教員免許が求められる求人もあります。

体力がある

障害者は高齢者に比べて体も大きく、歩ける方ですと行動範囲が広い方もおられます。

作業所等では利用者と同じペースで動く事も多いですし、ある程度体力に自信がある方が良いでしょう。

ボランティア経験

障害者の仕事の場合は、ボランティア経験があると就職に有利ですし、色々な利用者と関わっておけるという意味でも、経験しておくと良いでしょう。

障害者の仕事は、理想や綺麗事では済まない事もたくさんあります。

働き出してから、思っていた仕事と違う、となる方が少なくありません。

そういった意味でも、一度はボランティアをしておく事をお勧めします。

働く時間

最近増えている児童デイの仕事の場合、放課後からデイがスタートしますので、成人や高齢者のデイに比べて勤務時間が遅く始まり、遅く終わります。

その他、居宅介護の場合でも、夕方からのサービスが高齢者に比べて多めです。

働きたい時間に余裕があれば、選べる仕事は増えてきます。

これから障害者介護の仕事をはじめるには、どうしたらいい?

では、これから障害者介護の仕事をしたいと思ったときに、どうすればよいのでしょうか?

障害者介護の仕事で就職するために

障害者介護の仕事は、他の介護職に比べて新卒の募集が多く、中途採用は少ない印象ですが、それでも募集は随時出ています。

まず、働きたいと思ったときには、施設や作業所、通所、訪問の違いをしっかりと調べておきましょう。

繰り返すようですが、障害のサービスは多種多様で、施設ひとつ取っても、重度心身障害者施設からグループホームまで、いくつかの種類があります。

通所も、成人のデイの場合、自宅から通う方もいれば各施設から通う方もいますし、放課後デイと呼ばれる障害児のデイの場合は、学校まで迎えに行ってから夕方自宅に送り届けるケースが多く、夏休み等の長期休暇は提供時間が長くなります。

一番複雑なのが訪問系で、居宅介護、重度訪問介護、異動支援や同行援護と、ひとつの事業所でたくさんの種類のサービスを取り扱っている所がほとんどです。

就職したくて応募した際に、この辺りの知識が無ければ、志望動機を聞かれた時に困ってしまいます。

最低限の知識を身につけてから就職を探しましょう。

資格は必要?

各種資格で述べましたように、無資格で働く事の出来る仕事と、初任者研修以上、その他に資格がいる所と様々です。

保有資格によって仕事の幅が決まりますので、余裕があれば初任者研修を修了してから働く方が良いでしょう。

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まとめ

障害者介護の仕事は、利用者に若い方が多いので、長いお付き合いになる事もたくさんあります。

その為、とても深い関係になる事も少なくなく、働き甲斐のある仕事ではありますが、その分奥深さも難しさもあります。

今後、医療の発達で障害者に関わる仕事の需要は増えてくるといわれていますので、興味があり、挑戦してみたいという気持ちが少しでもありましたら、上記を参考にして頂き、この仕事に携わって頂ければ幸いです。


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